BlackHoleでMac上で再生される音声を録音する

OSSの仮想オーディオドライバBlackHoleでmacOS上の音声を録音してみました。
2020.05.20

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はじめに

BlackHoleはmacOS上でアプリケーションから他のアプリケーションへ音声を転送できる仮想オーディオドライバです。今回はいつも受講しているオンライン英会話レッスンの録音のためにBlackHoleをセットアップしてみました。

Blackholeのシステム要件とテストした環境

GitHubページによるとBlackHoleの動作要件は以下の通りです。

Works on macOS 10.10+ including macOS 10.15 Catalina

今回試したの以下の環境になります。

  • MacBook Pro (13-inch, 2016, Four Thunderbolt 3 Ports)
  • macOS Catalina 10.15.4

録音までにやること

実際録音するまでにやることは次の3つです

  1. BlackHoleのインストール
  2. オーディオデバイスの設定
  3. 録音

1. BlackHoleのインストール

インストールにはインストーラーによる方法とbrewによる方法があります。

brewの場合は下記のコマンドをターミナルで実行します。

brew cask install blackhole

2. オーディオデバイスの設定

次にAudio MIDI設定からデバイスの設定を行います。

Audio MIDI設定を開くにはSpotlightやAlfredで「audio midi」で検索するか、下記のようにFinderから「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「Audio MIDI設定」の順で見つかります。

この画面ではBlackHoleと任意の出力デバイスを含む「複数出力装置」を作成します。画像のように画面左下の+ボタンから作成できます。

次に画像のようにBlackHoleと組み合わせる出力デバイスとマスター装置を選択します。この画像では「内蔵出力」を選択していますが環境や用途に応じたデバイスを選択してください。

注意 ここで内蔵出力を使用する場合は内蔵出力がデバイスリストの先頭にくる必要があります。内蔵出力が先頭にない場合はBlackHoleのチェックボックスを一度オフにして再度チェックすることで位置が入れ替わります。

最後に音声の出力先デバイスを今作成した複数出力装置に変更します。作成したデバイスを右クリックしてメニューから「このサウンド出力装置を使用」を選択します。これはメニューバーの音量アイコンやシステム環境設定の「サウンド」からも設定できます。

3.録音

いよいよ録音を試してみます。QuickTime Playerを起動してメニューから「ファイル」→「新規オーディオ収録」を選択します。すると録音用のウィンドウが表示されます。録音ボタンの右にある下向き矢印を選択して入力デバイスのリストからBlackHoleを選択します。ここまできたら録音の準備ができました。録音ボタンをクリックすると録音が開始されます。

内蔵出力から音が聞こえない場合

音声の出力先を作成した複数出力装置にしても音声が聞こえない場合は複数出力装置のデバイスリストの順序を確認します。私は最初この順序に気づかず音が聞こえませんでした。

まとめ

BlackHoleを使ってMac上の音声を録音してみました。ところで英会話では自分の声も同時に録音したいので次はこれを試してみたいです。