Tableau 2020.1 新機能紹介:動的パラメータでパラメータ値を自動更新!

2020.02.27

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

こんにちは。データアナリティクス事業本部のまつおかです。

日本時間2020年2月24日(月)、ついにTableauの新バージョンとなる「Tableau 2020.1」がリリースされました!

今回は「Tableau Desktop 2020.1」の新機能の中から、個人的に嬉しい機能である「動的パラメータ」をご紹介したいと思います。

Tableau Desktop 2020.1 | Tableau Software 2020.1 の機能 | Tableau Software

概要

パラメーター作成時、許容値に「リスト」を指定すると、現在使用しているデータソースのフィールドから値を取得しリスト化することができます。しかし今まではパラメーター作成時のデータをリスト化するのみで、データソースのデータが増えた場合でも自動的にリストの追加は行われませんでした。 そのため、リストにデータを追加したい場合はパラメーターの編集で再度フィールドの値取得が必要でしたが、ver.2020.1からは自動でリスト更新ができるようになりました。

やってみた

今回はTableau Desktopをインストールするとデフォルトで付いているサンプルデータ「スーパーストア」を使用し、その中の「サブカテゴリ」を使ったパラメーターが自動で更新されるかを確認します。

まず「スーパーストア」のExcelファイルを検証用のフォルダにコピーし「スーパーストア1.xlsx」という名前で保存。さらに検証のため後ほどデータソースを追加する必要があるので、「スーパーストア1.xlsx」のデータを一部コピーし「スーパーストア2.xlsx」として検証用とは別のフォルダに保存しました。「スーパーストア2.xlsx」のオーダー日は1のファイルにはない2020年以降の日付を、サブカテゴリも1のファイルにはない「携帯電話」を含め更新しておきます。

次にTableauを開き、データソースに「スーパーストア1.xlsx」を追加し、ユニオン設定します。(今は同じフォルダにファイルがひとつしか入っていないので何もユニオンされませんが)

シートに移り[パラメーターの作成]ダイアログボックスで新しく「サブカテゴリリスト」というパラメーターを作成します。 データ型に文字列、許容値はリストを選択し、値のリストは「ワークブックを開くとき」から「サブカテゴリ」を指定します。

ここで現在のデータソースのリストと、パラメータのリストを見てみます。 左がデータソース、右がパラメーターのリストです。最終オーダー日は「2019/12/31」、データソースの「サブカテゴリ」とパラメーターの「サブカテゴリリスト」は同じ値が表示されていることが確認できます。

一旦Tableauファイルを保存して閉じ、「スーパーストア1.xlsx」と同じフォルダに「スーパーストア2.xlsx」を格納してから再度先程のTableauファイルを開きます。

先程は最終オーダー日が「2019/12/31」だったのに対し現在は「2020/02/17」となっており、データが正しくユニオンされ追加されていることが確認できます。 また、データソースのサブカテゴリに「携帯電話」が追加されており、同時に右のパラメーターのリストにも「携帯電話」が追加されています。

これでパラメーターのリストが更新されていることが確認できました。

何ということでしょう。 今まではデータが追加されるたび、使用しているパラメータのリストをひとつずつ更新する必要があったのですが、その必要がなくなったのです!

注意点

パラメーターのリストが自動更新されるのは、データソースにライブ接続している場合のみです。 パッケージドしている場合はデータソースの更新自体が自動ではされませんし、もちろんパラメーターの更新もされません。更に手動でデータソースを更新してもパラメーターは更新されないことを確認しています。この場合は今まで同様手動でリストを更新するか、もしくはデータソースを更新してから一度パッケージドファイルを保存して閉じ、再度開き直してください。これでパラメーターのリストも更新されます。

また、パラメーターの許容値を「範囲」にしフィールドから最小値と最大値を取得している場合も、今まで同様自動更新はされません。

さいごに

今までパラメーターを多用している場合、データ更新のたびにひとつずつリストの更新が必要でした。これが自動で更新されるとは、なんとも嬉しいお知らせです。 作業効率化のみならず、更新ミスも防げるので非常にありがたいですね!