[アップデート] コストは20%ダウン!パフォーマンスは40%アップ!ARM ベースの次世代プロセッサ AWS Graviton2 搭載の M6g が一般利用可能になりました

パフォーマンスは早くなり、コストは安くなる。そんな夢のような話が・・・ありました。
2020.05.12

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

本日のアップデートで AWS Graviton2 プロセッサー搭載の M6g インスタンスが一般利用可能となりました。

AWS Graviton2 とは

AWS Graviton2 は re:Invent2019 で発表された AWS がデザインした ARM ベースの次世代プロセッサーです。(インスタンスタイプの末尾の「g」は、Graviton2 搭載を表しています)

第 1 世代の AWS Graviton プロセッサー(A1 インスタンス)と比較して、パフォーマンスは 7 倍、コア数 は 4 倍、キャッシュは 2 倍、メモリ速度は 5 倍に向上しています。

また現世代の x86 ベースの M5 インスタンスと比較しても、同サイズのベンチマークにおいて40% 優れたパフォーマンス20 % 低いコストを実現したと報告されています。

NETFLIX をはじめとした多くのプレビューユーザ環境で、パフォーマンスおよびコストでの優位性が確認されています。

re:Invent2019 での AWS Graviton2 に関するセッションレポートもございますので、あわせてお読みください。

価格

執筆時点での M6g インスタンスのオンデマンド料金(東京リージョン/Linux)は下記のとおりです。比較のため M5 と合わせて記載しています。

インスタンスサイズ vCPU メモリ(GiB) M6g($/h) M5($/h)
medium 1 4 $0.0495 N/A
large 2 8 $0.099 $0.124
xlarge 4 16 $0.198 $0.248
2xlarge 8 32 $0.396 $0.496
4xlarge 16 64 $0.792 $0.992
8xlarge 32 128 $1.584 $1.984
12xlarge 48 192 $2.376 $2.976
16xlarge 64 256 $3.168 $3.968
24xlarge 96 337 N/A $5.952

最新情報については、公式の価格表を参照ください。

対応リージョン

以下のリージョンで利用可能です。

  • バージニア
  • オハイオ
  • オレゴン
  • フランクフルト
  • アイルランド
  • 東京

やってみる

M6g インスタンスを利用するには Arm に対応している必要があります。この一覧だと「Amazon Linux 2」「RHEL」「SUSE」「Ubuntu」などで利用が可能です。その他に、Arm をキーワードに AMI を探してみると「Debian」「Fedra」「FreeBSD」なども利用できそうです。

今回は Amazon Linux 2 を利用して、M6g.medium で起動してみます。

cpuinfo などのぞいてみたが、期待したような情報は得られませんね。。

$ cat /proc/cpuinfo
processor	: 0
BogoMIPS	: 243.75
Features	: fp asimd evtstrm aes pmull sha1 sha2 crc32 atomics fphp asimdhp cpuid asimdrdm lrcpc dcpop asimddp ssbs
CPU implementer	: 0x41
CPU architecture: 8
CPU variant	: 0x3
CPU part	: 0xd0c
CPU revision	: 1
$ sudo dmidecode
--SNIP--
System Information
	Manufacturer: Amazon EC2
	Product Name: m6g.medium
	Version: Not Specified
	Serial Number: ec216bcc-9562-da13-1988-fa14272967d5
	UUID: EC216BCC-9562-DA13-1988-FA14272967D5
	Wake-up Type: Power Switch
	SKU Number: Not Specified
	Family: Not Specified
--SNIP--
$ uname -m
aarch64

さいごに

現世代の M5(x86)と比較して最大 40 % のパフォーマンス向上し、かつコストは 20 % も低いなんて夢のようではないですか。現状は x86 のインスタンスを利用されている環境が多いとは思いますが、このベンチマーク結果を聞かされると、ちょっと試したくなりますね。

まずは検証からはじめてみてはいかがでしょうか。

個人的には medium サイズが利用できるのも嬉しいポイントですね。

今後、数ヶ月の間に C6g、R6g についても一般公開される予定だそうですので、今後も AWS Graviton2 プロセッサーに注目ですね。

以上!大阪オフィスの丸毛(@marumo1981)でした!