一緒にAWS料金表を読もう:EC2料金概要&オンデマンドインスタンス

2016.04.19

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

(※2022/07/11更新。時間課金に関する記述の部分に補足説明を追記)

最近AWSの料金表を見る機会が多くあったので、ちょっと皆さんと一緒に料金表を眺めていくような記事を書いてみようと思います。

AWSを毎日利用している方やAWS Simple Monthly Calculatorを触る営業さんでもAWS料金表自体はあまり見ていないという方も多いかと思います。そんなみなさんの料金表を見るきっかけになれば幸いです。

  • 本記事ではAWSの費用とか利用費等の呼び方ではなく「料金」という呼び方を採用します。
  • 無料利用枠の話は飛ばします。
  • 最初に演習を用意したのでお時間のある方は見積もりを行ってみて下さい。

EC2料金ページ

料金 - Amazon EC2 | AWS

  • 検索する場合は「EC2 料金」で検索するとこのページが一番上に来ます。
  • 必ず料金ページを見ながら本記事を読んでみて下さい。

EC2料金概要

  • EC2インスタンスを起動した時間分課金されます。1時間◯◯ドルという課金。
  • EC2には大きく3種類の料金形態があります。
    • オンデマンド(On-Demand Instance):時間課金(本記事で取り上げます)
    • リザーブド(RI、Reserved Instance):長期契約割引
    • スポット(Spot、Spot Instance):オークションで落札的な
  • EC2を利用する際は主に下記の料金が課金されていきます
    • EC2インスタンスレンタル料金(箱代。本記事で取り上げます)
    • データ転送料金(通信費)
    • EBS料金(HDD代)
    • EIP料金
    • EBS最適化インスタンス料金
      • EBS最適化インスタンスを利用する際は別途料金が請求される
    • これらの料金はEC2料金表のページに順に列挙されています。

※2017年10月2日以降課金単位が秒単位になっているものがあります。下記記事をご確認ください

(Amazon EC2に限らず実際の課金仕様は必ずAWSの最新ドキュメントをご確認してからAWSをご利用いただくようお願いします)

Amazon EC2とEBSの料金が秒単位の請求に変わります!

EC2オンデマンドインスタンス料金

EC2の料金表はまずはオンデマンドインスタンスの料金が載っています。最初にOSを選ぶメニューがあるので必ず見たいOSを選択してから料金表を見るようにしましょう。特にWindowsは4種類価格表がありますのでご注意下さい。次に、リージョンを選ぶリストがありますので、これも見たいリージョン(東京リージョン等)を必ず選んで下さい。

ec2-ondemand-menu

その後に「現行世代」の料金がリストアップされています。最新のEC2インスタンスの料金ですね。古い「旧世代」の料金は「現行世代」の料金表の下にリンクがあるので、そこからご確認下さい。

EC2の料金表では下記の項目がインスタンスタイプ毎に一覧されています:

  • EC2インスタンスタイプ名
  • vCPU数
  • ECU数(EC2 Compute Unit)
  • メモリ(GiB)
  • インスタンスストレージ(GB)
  • 料金

t2.micro インスタンスからあまり使うことのない料金表の下の方にあるインスタンスタイプまで、一度スペックと料金をこの機にチェックしてみて下さい。

消費税

EC2のオンデマンドインスタンスの料金表の最後に消費税(と他の税)に関する注意書きが有ります。EC2を利用する際は消費税がかかってきます。

「日本の居住者であるお客様の場合には、料金とあわせて別途消費税をご請求させて頂きます。」

  • 消費税に関するFAQ
  • AWS料金関連でCTという単語を見かけたら、「Consumption Tax(消費税)」の可能性が高いので注意

EC2料金注意点

  • 「価格は、インスタンスが開始してから、それが終了または停止するまでの、各インスタンスについて消費されるインスタンス時間当たりの料金です。1 時間未満の各インスタンス時間は、1 時間分として請求されます。」
    • EC2のFAQページの請求の項の最初のQA
    • 1時間毎にAWS側で課金計算処理が行われています。そのためEC2の起動時間が1時間でも2時間以上課金されるケースが有ります
      • 例:01時30分から02時30分までEC2インスタンスを1台起動すると2時間分課金されます。
      • 例:01時01分から01時59分までにEC2インスタンスを10回Start/Stopすると10時間分課金されます。
      • たとえ話:DVDレンタル屋さんでDVDを1枚7泊8日(100円)でレンタルしました。翌日そのDVDを返却したのですが、また同じDVDを1枚7泊8日でレンタルしました。それを7日間繰り替えしました。その場合、レンタル料金は100円×7=700円になります。
  • EC2インスタンスがStopped/Terminated状態では本記事にある「EC2インスタンスレンタル料金(箱代)」は課金されません。しかしながら、それ以外のリソースは残っていると課金され続けます。
    • よくある削除忘れ1:EC2インスタンスをTerminateしたが、不要なEBSボリュームは削除していなかった。このEBSボリュームへの課金が何ヶ月も続いていた。
    • よくある削除忘れ2:EC2インスタンスをTerminateしたが、紐付いていたEIPをリリース(解放)し忘れていた。そのため「EC2に紐付いていないEIP」は課金が続いていた。

演習

  1. 東京リージョンでEC2の t2.micro インスタンス1台をオンデマンドで1ヶ月間起動したらオンデマンドインスタンス料金はいくら掛かるでしょうか?(EBS料金、通信費等除く)
  2. 東京リージョンでEC2の i2.8xlarge インスタンス1台をオンデマンドで1ヶ月間起動したらオンデマンドインスタンス料金はいくら掛かるでしょうか?(EBS料金、通信費等除く)
  3. オレゴンリージョンでEC2の t2.micro インスタンス1台をオンデマンドで1ヶ月間起動したらオンデマンドインスタンス料金はいくら掛かるでしょうか?(EBS料金、通信費等除く)

※上記は電卓で計算しても良いですし、AWS Simple Monthly Calculator で計算しても良いです。

最後に

EC2は比較的よく使うAWSリソースかと思いますが、EC2の各インスタンスタイプの時間毎の料金はどの位なのかということはあまり知られていないかもしれません。よく使うインスタンスタイプに関しては1ヶ月でどの程度の料金が課金されるのかを知っておくとお客様との会話の時に便利です。