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あの娘ぼくがSIやってるって聞いたらどんな顔するだろう

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こんにちは!おおはしりきたけです。世の中では、SIと言えばネガティブなイメージが多い昨今ですが、クラスメソッドでは絶賛SIをやっております。「オワコン」だとか「忙しい」だとか色々言われていますが、今日は改めてSIについて考えてみたいと思います。タイトルですが、いまさらながら岡村靖幸にどハマりしており、ここ最近は、「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」ばかり聴いています。ブログのタイトルは、曲名にインスパイアされてつけただけなので、特に意味はありません。。。

システムインテグレーション

顧客の業務内容を分析し、問題に合わせた情報システムの企画、構築、運用などを一括して行うこと。システムの企画・立案からプログラムの開発、必要なハードウェア・ソフトウェアの選定・導入、完成したシステムの保守・管理までを総合的に行う。システムインテグレーションを行う事業者をシステムインテグレーター

IT用語辞典e-Wordsを参照

SIビジネスは、確かに縮小傾向にあると思います。それは、お客様の選択肢がSIだけではなくなって来ているからです。内製で作るお客様も増えてきましたし、SaaSの様なサービスを使うお客様もたくさんいます。SIの分母が減っているのは否めませんが、完全に受託がなくなるかというとそうではないと思います。ラーメンも昔は、中華屋さんで食べる事しかできなかったですが、今はスーパーで麺とスープを別に購入することもできますし、カップラーメンも種類が豊富です。システム開発で言えば、自宅で作るラーメンは内製ですし、カップラーメンは、お湯を入れるだけで安く手軽に食べられるということでSaaSに近いでしょう。確かに、中華屋さんで食べるラーメンは時代の流れと共に減ってきていると思います。しかしラーメンは減っているでしょうか?特化したラーメン屋が増え、私は週3でラーメン食べてます。世はまさにラーメン戦国時代です!!。。。と話はラーメンにそれてしまいました。SIの話に戻りましょう。確かにSIビジネスは減っていますが、色々置き換わってきているだけで、システム開発自体は減っていないと思います。ラーメン作ってれば、みんなが必ず食べに来てくれるという時代が終わったように、システム開発の選択肢は増えているので、頼みたいと思ってもらえるSIが必要になってきただけだと思います。

クラウドがもたらしたもの

数年前のクラスメソッドは、ハードウェアに関しては無力でした。ソフトウェアには提案の時もハードウェアの部分は、ハードウェアの会社さんに協力を得ながら提案することも多々ありました。メーカー系のSIerさんには、中小のソフトウェアハウスでは叶わない事が多かったと思います。しかしクラウドの登場と共に状況が変化してきました。クラウドを利用することで中小系のソフトウェアハウスであったクラスメソッドもハードを含めた提案ができるようになり、提案の幅も広がってきました。クラスメソッドは、2009年からAmazonWebServicesを利用しており、AWSアドバンストコンサルティングパートナーにも認定されました。2009年の時は、まだまだクラウドよりは、オンプレミスで提案して欲しいというお客様が多かったですが、2012年頃になってから、問い合わせも増えてきて、クラウド導入と合せてシステム開発をしたいという問合せも増えてきてます。これまでハードウェアを持っていなかった中小ソフトウェア開発会社にとってこれほど強力な武器は無いのではないかと思います。

自信から確信へ

とある、平成の怪物が言っていました。「自信から確信に変わった」と。この技術ブログによって、技術記事からお客様の問い合わせをいただくことも多くなって来ました。技術調査をし、ブログにアウトプットすることで「不安から自信」になりますし、お客様のプロジェクトで実践することにより、「自信から確信」に変わります。不安を自信にするには、日々の生活に余裕がないといけません。以下は、悪いサイクルの開発のサイクルです。

bad-cycle

残業、休日出勤が恒常的にある開発現場だと、新しい技術調査をする暇もないですし、プロジェクトが終了して、不安なまま次のプロジェクトで知らない技術に遭遇し、ハマって忙しくなるなんてこともあるでしょう。負の連鎖です。以前、こちらのブログでクラスメソッドの月平均の勤務時間は170時間以下ということを書かせていただきました。業務時間が短いというのは、SIの業界では結構珍しいと言われます。業務時間が短いというのは、エンジニアの心身にも良いですし、様々なメリットもあります。以下は、クラスメソッドの開発サイクルの一例です。

cm-cycle

残業、休日出勤を当たり前のようにしなければ、SIビジネスが成り立たないのであれば、それはもう破綻寸前なのではないでしょうか。もちろん、開発というのは、ルーチンワークをやっているわけではないので突発的に稼働が上がることはあるでしょう。しかし、売上のため安価で受けてしまっていたり、お客様との認識を合わせないまま受注を急いでしまいトラブルになってしまうことが恒常的にある会社というのは、エンジニアが疲れていなくなってしまいますし、そういう仕事で利益を上げる会社は、いずれ淘汰されていくのだと思います。SI市場が縮小している今だからこそ、開発会社は、生き残るための工夫が必要になっていきます。

生き残るために

数年前のクラスメソッドといえば、AdobeFlex(現在Apache Software Foundationで開発中)が得意な開発会社でした。私もその頃入社しました。社内のプロジェクトのほぼ100%がFlexを利用したプロジェクトでしたし、Flexの開発会社と言えばすぐクラスメソッドの名前が挙がるくらいの会社だったと思います。ただ、技術の流れというのは我々が思う以上に早く、お客様も流行に敏感です。私は、お客様先に訪問することも多いのですが、2009年頃には、クラウドやHTML5というキーワードが頻繁に出てくるようになり、会社としても方向転換の時期に来ていたと思います。2013年のクラスメソッドは、HTML5などのフロントエンド、iPhone、Androidなどのモバイル開発、AWSを利用したクラウド構築など様々な事をやっています。それぞれ別の事をやっていて、節操ないように見られますが、前述の通りクラウド構築と合わせでHTML5でのアプリを作ってほしいという問い合わせがあったり、入り口が増えているだけで、SIという軸は変わっていないです。クラスメソッドは、社員40名程度の小さい会社です。大きい資本と競争するには真正面から勝負しても勝てないでしょう。ただ小さいなりに変化しやすいのは利点だと思います。我々は技術に胡坐かいている暇などないのです。

最後に

クラスメソッドは、上記のシステムインテグレーションの説明にもある通り、「お客様の業務内容を分析し、問題に合わせた情報システムの企画、構築、運用」を行っている会社です。また、「オープンな発想と高い技術力により全ての人々の創造活動に貢献し続ける」というのが企業理念です。この軸は企業以来変わっていません。ただ、時代の流れや、お客様の状況によって、採用技術や開発プロセスといったものは変わっています。お客様は、課題解決という本流しか見ていません。技術や開発プロセスといた支流が目立ちすぎて、本流を忘れがちになってしまいますが、本流を見失うことなくSIをやっていければと思います。