FSx for NetApp ONTAP に Windows Server で iSCSI 接続した後、Windows Server からディスクをアンマウントして LUN とイニシエーターグループの削除まで実施した

FSx for NetApp ONTAP に Windows Server で iSCSI 接続した後、Windows Server からディスクをアンマウントして LUN とイニシエーターグループの削除まで実施した

Clock Icon2023.09.12

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コーヒーが好きな emi です。

FSx for NetApp ONTAP に Windows Server で iSCSI 接続した後、Windows Server からディスクをアンマウントして LUN とイニシエーターグループの削除まで実施しました。データが空の、初期状態の FSx for NetApp ONTAP に戻すことを目指します。
今回は検証環境の削除を想定しています。すべてのデータが削除されますので、必要なデータが存在する場合はあらかじめ退避しておいてください。

FSx for NetApp ONTAP に Windows Server で iSCSI 接続するまでの手順は以下ブログを参照ください。

上記ブログで作成した環境で、LUN とイニシエーターグループの削除までを実施します。

検証構成

以下のような構成で検証します。 まず Windows Server で ディスクを初期化し、iSCSI イニシエーターでセッションを削除します。
続いて Linux(RHEL9)から FSx for NetApp ONTAP ファイルシステムに SSH 接続し、ONTAP CLI で LUN とイニシエーターグループを削除します。

Windows Server:Windows Server からディスクをアンマウント

[スタート] - [Windows 管理ツール] - [コンピューターの管理] - [ディスクの管理] を開きます。iSCSI マウントしているボリュームの網掛け部分で右クリックし「ボリュームの削除」をクリックします。

データがすべて削除される旨を確認されます。「はい」をクリックします。

ボリュームが未割り当てになりました。左の「オンライン」と書いてある枠の中で右クリックし「オフライン」をクリックします。

ディスクがオフラインになりました。

エクスプローラーからも、ドライブは見えなくなっています。

Windows Server:iSCSI Initiatorからターゲットを削除

[スタート] - [Windows 管理ツール] - [iSCSI イニシエーター] をクリックします。

ターゲットタブで「接続完了」と表示されている該当の iSCSI ターゲットを選択し、「切断」をクリックします。

すべてのセッションの切断を確認されます。「はい」をクリックします。

ターゲットが非アクティブになったことが確認できます。

続いてお気に入りのターゲットタブで、表示されている該当の iSCSI ターゲットをすべて削除します。

削除したら、「OK」をクリックして iSCSI イニシエーターのプロパティを閉じます。

FSx for NetApp ONTAP:FSx for NetApp ONTAP で LUN とイニシエーターグループを削除

FSx for NetApp ONTAP ファイスシステムに SSH でログインし、LUN とイニシエーターグループを削除していきます。
ONTAP CLI 実施用の Linux インスタンスに接続し、以下のコマンドで SSH ログインします。

  • 構文
    ssh fsxadmin@your_management_endpoint_ip
    

  • your_management_endpoint_ip(ファイルシステムの管理エンドポイント IP):10.0.10.45

  • コマンド例

    ssh fsxadmin@10.0.10.45
    

▼実行結果

sh-5.1$ ssh fsxadmin@10.0.10.45
(fsxadmin@10.0.10.45) Password:

Last login time: 9/6/2023 10:40:54
FsxId040946a2237e5b165::>

存在している LUN を表示します。

  • 構文
    lun show -path /vol/vol_name/lun_name 
    

  • vol_name(ボリュームの名前):emiki_test_fsxn_vol

  • lun_name(LUN の名前を指定):emiki_test_fsxn_lun

  • コマンド例

    lun show -path /vol/emiki_fsxn_singleAZ_vol/emiki_fsxn_singleAZ_lun
    

▼実行結果

FsxId040946a2237e5b165::> lun show -path /vol/emiki_fsxn_singleAZ_vol/emiki_fsxn_singleAZ_lun
Vserver   Path                            State   Mapped   Type        Size
--------- ------------------------------- ------- -------- -------- --------
emiki_fsxn_singleAZ_svm
          /vol/emiki_fsxn_singleAZ_vol/emiki_fsxn_singleAZ_lun
                                          online  mapped   windows_2008
                                                                      9.46GB

FsxId040946a2237e5b165::>

存在している イニシエーターグループ を表示します。

  • 構文
    igroup show
    

▼実行結果

FsxId040946a2237e5b165::> igroup show
Vserver   Igroup       Protocol OS Type  Initiators
--------- ------------ -------- -------- ------------------------------------
emiki_fsxn_singleAZ_svm
          emiki_fsxn_singleAZ_igroup
                       iscsi    windows  iqn.1991-05.com.microsoft:ec2amaz-vtgtk0g

FsxId040946a2237e5b165::>

LUN のマッピングを解除します。

  • 構文
    lun offline -vserver svm_name -path /vol/vol_name/lun_name
    

  • svm_name(SVM の名前):emiki_test_fsxn_svm

  • コマンド例

    lun offline -vserver emiki_fsxn_singleAZ_svm -path /vol/emiki_fsxn_singleAZ_vol/emiki_fsxn_singleAZ_lun
    

▼実行結果(途中 y 入力)

FsxId040946a2237e5b165::> lun offline -vserver emiki_fsxn_singleAZ_svm -path /vol/emiki_fsxn_singleAZ_vol/emiki_fsxn_singleAZ_lun

Warning: Are you sure you want to take LUN "/vol/emiki_fsxn_singleAZ_vol/emiki_fsxn_singleAZ_lun" in Vserver "emiki_fsxn_singleAZ_svm" offline? {y|n}: y

FsxId040946a2237e5b165::>

次のコマンドを使用して、LUN のマッピングが削除されていることを確認します。

  • 構文
    lun show -path /vol/vol_name/lun_name 
    

  • コマンド例

    lun show -path /vol/emiki_fsxn_singleAZ_vol/emiki_fsxn_singleAZ_lun
    

▼実行結果

FsxId040946a2237e5b165::> lun show -path /vol/emiki_fsxn_singleAZ_vol/emiki_fsxn_singleAZ_lun
Vserver   Path                            State   Mapped   Type        Size
--------- ------------------------------- ------- -------- -------- --------
emiki_fsxn_singleAZ_svm
          /vol/emiki_fsxn_singleAZ_vol/emiki_fsxn_singleAZ_lun
                                          offline mapped   windows_2008
                                                                      9.46GB

FsxId040946a2237e5b165::>

マッピングはオフラインになっています。

次に、以下のコマンドを実行して LUN を削除します。

  • 構文
    lun delete -vserver svm_name -path /vol/vol_name/lun_name
    

  • コマンド例

    lun delete -vserver emiki_fsxn_singleAZ_svm -path /vol/emiki_fsxn_singleAZ_vol/emiki_fsxn_singleAZ_lun
    

▼実行結果(途中 y 入力)

FsxId040946a2237e5b165::> lun delete -vserver emiki_fsxn_singleAZ_svm -path /vol/emiki_fsxn_singleAZ_vol/emiki_fsxn_singleAZ_lun

Warning: LUN "/vol/emiki_fsxn_singleAZ_vol/emiki_fsxn_singleAZ_lun" in Vserver "emiki_fsxn_singleAZ_svm" is offline, but it might still contain data.
         Are you sure you want to delete it? {y|n}: y

FsxId040946a2237e5b165::>

以下のコマンドを実行して、SVM 上のすべての LUN 一覧を表示します。

  • 構文
    lun show -vserver svm_name
    

  • コマンド例

    lun show -vserver emiki_fsxn_singleAZ_svm
    

▼実行結果

FsxId040946a2237e5b165::> lun show -vserver emiki_fsxn_singleAZ_svm
There are no entries matching your query.

FsxId040946a2237e5b165::>

LUN が存在しないことが分かります。

iSCSI イニシエーターグループ(igroup)を削除するには、以下のコマンドを実行します。

  • 構文
    igroup delete -vserver svm_name -igroup igroup_name
    

  • igroup_name(イニシエーターグループ名を指定):emiki_test_fsxn_igroup

  • コマンド例

    igroup delete -vserver emiki_fsxn_singleAZ_svm -igroup emiki_fsxn_singleAZ_igroup
    

▼実行結果

FsxId040946a2237e5b165::> igroup delete -vserver emiki_fsxn_singleAZ_svm -igroup emiki_fsxn_singleAZ_igroup

FsxId040946a2237e5b165::>

イニシエーターグループが削除されたことを確認します。

  • 構文
    igroup show
    

▼実行結果

FsxId040946a2237e5b165::> igroup show
This table is currently empty.

FsxId040946a2237e5b165::>

イニシエーターグループ が存在しないことが分かります。
以上で LUN とイニシエーターグループの削除が完了しました。exit でファイルシステムから抜けます。

▼実行結果

FsxId040946a2237e5b165::> exit
Goodbye


Connection to 10.0.10.45 closed.
sh-5.1$ 

おわりに

AWS は従量課金であるため、リソースを作成したら削除するまで延々と課金され続けます。削除するまでが検証です。削除手順がやや複雑な場合もありますので、よく確認してリソースを削除し、コスト削減しましょう。

参考

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