AWS Training and Certification アカウント(AWS 認定アカウント)への Login with Amazon が廃止されるのでビルダー ID とリンクしてみた

AWS 認定試験を登録するときのポータルにサインインする方式のひとつである Login with Amazon が 2024/1/31 に終了するため、AWS ビルダー ID を用いたサインインに切り替えてみました。

コンバンハ、千葉(幸)です。

AWS 認定資格の受験をしたことがある方にはお馴染みかと思いますが、試験の予約や認定を確認するためのAWS Training and Certification というアカウントがあります。

最終的にこんなポータル画面に遷移するためのものです。 *1AWS Training and Certification アカウントに内包されるものとしてAWS 認定アカウントがあり、このポータル画面は AWS認定アカウントのものです。

AWS_Tand_C

AWS Training and Certification にサインインするにはいくつかの手段がありますが、そのうちのひとつである「Login with Amazon(Amazon アカウントを利用したサインイン)」は 2024/1/31 以降利用できなくなります。

AWS_T_C

January 31, 2024 以降は、AWS Training and Certification のオファリングにサインインするために Login with Amazon を利用することができなくなります。

以前に Login with Amazon でサインインしたことがある場合は、同じ E メールを使用して、AWS ビルダー ID に既存のプロフィールをリンクできます。詳細はこちら

これまでわたしは Login with Amazon を利用してきたため、別のサインイン方法に切り替えることにしました。その足跡を残しておきます。

AWS Training and Certification アカウントと AWS 認定アカウント

冒頭で「AWS Training and Certification アカウント」と「AWS 認定アカウント」があるという話をしましたが、両者の関係を表すとこうなります。AWS 認定アカウントが内包されているイメージです。

前者のアカウントはプロフィールと呼ばれることもあり、以下 URL からポータルに遷移できます。ポータルには AWS 認定以外にもトレーニングや AWS Skill Builder の画面への動線が用意されています。

AWS_Training_builder

後者のアカウントは冒頭で取り上げた以下のページにログインするためのもので、AWS Training and Certification アカウントにサインインした状態でさらにログイン/ログアウトを行います。

このブログではいくつか図の中に「AWS Training and Certificationアカウント」が出てきますが、その中には「AWS 認定アカウント」が内包されていると捉えてください。

先にまとめ

  • Login with Amazon を利用していた AWS Training and Certification アカウント に AWS ビルダー ID を用いてサインインする場合、プロフィールのリンクを実施することで実現できる
  • プロフィールにリンクを行う AWS ビルダー ID のメールアドレスは、 Amazon アカウントのメールアドレスと同じものを指定する必要がある

イメージで言うとこうです。

AWS Training and certified_1

AWS ビルダー ID の作成からプロフィールのリンクまで、スムーズにいけば 5 分くらいで作業は終わります。

AWS Training and Certification アカウントと周辺アカウントの整理

もう少し具体的に、今回のわたしの状況を整理しておきます。作業前の全体像としてはこうです。3つのアカウントがありました。

AWS Training and certified_2

  • AWS パートナーセントラルアカウント(会社のメールアドレスを使用)
  • AWS Training and Certification アカウント(個人の Gmail アドレスを使用)
  • Amazon アカウント(個人の Yahoo メールアドレスを使用)

この状態から、以下のように変更する作業を行いました。

AWS Training and certified_3

[余談]AWS パートナーセントラルアカウント

図における左側の「AWS パートナーセントラルアカウント」は、APN パートナーの企業のお勤めの方は見たことがあるかもしれません。

このような形で AWS Training and Certification アカウントと紐付けて、保有している認定資格を参照できます。

MyAWSCertifications_partnercentral

今回の作業ではこのアカウントには特にタッチしません。

AWS Training and Certification のオファリング画面

作業の流れを見ていく前に、以下の画面について取り上げておきます。便宜上、このブログにおいては以下の画面を「オファリング画面」と呼称します。 *2

AWS_Tand_C

試験の予約であったり取得済みの認定や特典の確認はこのオファリング画面から実施できます。

右上のCandidate IDで AWS Training and Certification アカウントを識別できるので、作業の中で意図せず新しいアカウントを作ってしまった、というケースにはそこで判別できます。

「プロフィール」や「設定」が未更新/未入力だと他の操作ができないので、画面の指示に従って入力しましょう。

以下は「設定」の更新を促されるイメージ図です。

AWS_Tand_C

「設定」の記載イメージは以下です。

AWS_T_and_C

AWS Training and Certification オファリング画面への遷移

実際に作業を実施していきます。以下リンクから AWS Training and Certification サインイン画面に遷移します。

このような画面が表示されたら、「サインイン」を押下することでサインイン方式の選択画面に進めます。

AWS_traingin_and_certified

場合によっては、以下のように「おかえりなさい。すでに AWS 認定アカウントがあります。」と表示されます。

AWS_T_and_C

これは以下の状態を表します。

  • AWS 認定アカウント:ログアウトしている
  • AWS Training and Certification アカウント:サインイン済み

AWS Training and Certification アカウントからは以下を押下することでサインアウトできます。

AWS_T_and_C

サインイン方式を選び直すためには、AWS Training and Certification アカウントからサインアウトされている必要があります。

AWS ビルダー ID の新規作成およびプロフィールへのリンク

作業を実施していきます。

オファリング画面への導線の中のサインイン方式の選択画面で、AWS ビルダー ID を選択します。

AWS_T_and_Cert

指示に従って各種情報を入力していきます。

まずはメールアドレスの入力。繰り返しになりますが、リンクをしたい場合は Amazon アカウントのメールアドレス(今回の例では個人の Yahoo メールアドレス)と同じものを指定する必要があります。

Amazon_Web_Services_T_and_C

名前も併せて入力します。

Amazon_Web_Services__AWS__T_and_C

指定したメールアドレスに送られた認証コードを入力します。

Amazon_Web_Services__AWS__T_and_C

パスワードを指定します。

Amazon_Web_Services_Password

これで AWS ビルダー ID の作成は完了です。自動的にオファリング画面に遷移したりはしないので、ほぼ真っ白な画面が表示されるかと思います。(スクリーンショットを撮り損ねました。)

右上のユーザー名を押下すれば、このようなプロフィール画面が確認できるかと思います。

AWS_builder_ID

AWS ビルダー ID のプロフィール画面には以下からでも遷移できます。

https://profile.aws.amazon.com/

プロフィールへのリンク設定

改めてオファリング画面への導線で AWS ビルダー ID を用いたサインインを選択します。

AWS_T_and_Cert

過去に Login with Amazon を使用したことがあり、その際に使用したメールアドレスと同じものを使用した AWS ビルダー ID でサインインを試みた場合、以下のようなリンク設定の画面が表示されます。

AWS_T_and_C-5483916

「Login with Amazon」で一度検証を行うことでリンクが完了し、AWS Training and Certification アカウントに AWS ビルダー ID でサインインできるようになります。

終わりに

AWS Training and Certification アカウントへのサインインに Login with Amazon が使えなくなるので、AWS ビルダー ID に切り替えてみた、という話でした。

「同じメールアドレスを使えばリンクできる」という浅い理解をした時に、どことどこが同じであればいいんだ?というのに少し迷いました。同じ作業をする方の参考になれば幸いです。

(なお、この作業をした翌日にオファリング画面がカッコよくなっていました。)

Dashboard___CertMetrics_offering

以上、 チバユキ (@batchicchi) がお送りしました。

参考

おまけ:間違って作成した AWS Training and Certification アカウント

今回の作業をする前にいろいろまわり道をして、以下も行っていました。

  • AWS ビルダー ID を AWS Training and Certification アカウントと同じメールアドレスで作成し、サインイン
  • AWS パートナーセントラルアカウントから SSO で AWS Training and Certification アカウントにサインイン

AWS Training and certified_4

結果、不要な AWS Training and Certification アカウント がふたつできました。

以下のような画面に遷移したら AWS Training and Certification アカウントを新規作成しようとしているので、単にプロフィールのリンクをされたい方には不要な画面です。

お気をつけください。

脚注

  1. というブログの下書きを書いていた翌日に UI がガラッと変わっていたのですが、このブログでは旧 UI のままで記載します。
  2. 特にそういう呼称が一般的であるということはなく、完全に個人の趣味です。