NotionにZipファイルを元に復元する汎用インポートが実装されたのでエクスポートファイルで試してみた

Notionのインポートにてzipファイルの取り込みが可能となりました。Notionからのエクスポートファイルをそのままインポートした際にどうなるのか確認してみました。
2023.10.03

Notionのページエクスポートはzip形式で行われますが、インポートにzipが対応していなかったため、バックアップファイルを元に正確な復元をすることが困難な状態でした。

ですが、今回実装された汎用インポートである程度は手間が省けるようになります。

実際にインポートしてみての注意点等をまとめてみました。

汎用インポートを利用する

追加された新メニューを選択した後、zipファイルを選択します。

インポートが完了するとページがプライベートスペースへ追加されます。

復元についての注意点

予想はしていましたが、かなり癖があります。HTMLかMarkDown/CSVエクスポートの選択によって取り込まれ方も変わってきます。

単一ページをエクスポート・インポートした際の結果は以下の通り。

HTML Markdown/CSV
ヘッダー画像 ページ内画像として追加される なかったことになる
コールアウト 通常ブロック化する 通常ブロック化する
目次 消滅する 消滅する
背景色 未設定になる 未設定になる
DBプロパティ インラインテーブル化する 結合して一行の文字列になる

DBプロパティについては、DB内レコードはもとい、Wiki化されたページについても同様の扱いになります。

DB復元時の注意点

一番厄介かもしれません。DBそのものは生成されますが、HTMLとMarkdown/CSVの双方で本来想定しているような復元とはならないため、常に手作業での修正が生じます。

HTML Markdown/CSV
本文 DBとは別の独立したページに作成された上で、DBのレコードタイトルにページへのページメンションが設定される DBとは別の独立したページに作成された上で、DBのレコードとページに紐づけが発生しない
DBプロパティ DBにプロパティとして設定される DBにプロパティとして設定される
本文ページ側
プロパティ
インラインテーブルとして追加される 全てのプロパティが結合して1行の文字列になる
AIプロパティ テキストプロパティになる テキストプロパティになる

いずれの形式でも独立してしまった本文のページをDBに移す作業が発生することだけは確実です。AIへの指示は失われてしまうため、大量のAIプロパティを使っていた場合にはおすすめできません。

スマートに復元したい場合は、APIを経由して各プロパティや本文を独自に保持しておくとよいでしょう。ただし現状でAIプロパティについてはAPI対象外となるため、指示等は手作業にて保管となります。

あとがき

汎用インポートが用意されたことで、画像含めてエクスポートしたファイルがそのままインポートに活用できるようになったものの、正確な復元を行いたい場合には事前にスクリーンショット等で本来の構成を記録しておく必要があります。

画像以外の項目については、GASを使ってAPI経由で定期的にSpreadSheetへワークスペース内のページをダンプしておくのも手でしょう。