[アップデート] Amazon EFS 低頻度アクセスクラスの IOPS が最大 90,000 まで引き上げられました

2024.01.20

Amazon EFS の Elastic スループットモードかつ、低頻度アクセスストレージクラスの汎用モードにおける最大 IOPS が引き上げられました。

AWS announces higher read IOPS for Amazon Elastic File System

どの条件のときにアップデートの恩恵があるのかすぐにわからなかったので整理しました。

リードの最大 IOPS 性能が引き上がった

今回のアップデートで性能が向上したのは以下の条件で利用した場合の最大リード IOPS です。

  • ファイルシステムタイプ: リージョナル
  • パフォーマンスモード: 汎用
  • スループットモード: Elastic スループットモード
  • ストレージクラス: 低頻度アクセス

バーストスループットモード、プロビジョンドスループットモードの性能は据え置きです。ライト性能も同じく変化なしです。

対象のストレージクラス

Elastic スループットモードでもストレージクラスによって最大 IOPS は異なり、今回は低頻度アクセスストレージクラスが対象です。

ストレージクラス 最大 IOPS(Read) 最大 IOPS(Write) 備考
標準 250,000 50,000
低頻度アクセス 65,000 → 90,000
アーカイブ 非公開 非公開 公開データを見つけられず

Amazon EFS performance - Amazon Elastic File System

スループットモード別の性能比較

最近は機能追加、性能改善ともに Elastic スループットモードが中心の印象があります。気になったので他のスループットモードと比較してみました。すべてリージョナルファイルシステムタプ、汎用モードで東京リージョンの場合の性能です。

スループットモード ストレージクラス 最大 IOPS(Read) 最大 IOPS(Write) 最大スループット(read) 最大スループット(Write)
Elastic 標準 250,000 50,000 3 GiBps 1 GiBps
Elastic 低頻度アクセス 90,000 不明
プロビジョンド 標準 55,000 7,000 3 GiBps 1 GiBps
バースト 標準 35,000 7,000 3 GiBps 1 GiBps

バーストモードはクレジットに注意しつつ安く利用できるメリットはありますが最大 IOPS は最下位でした。

Elastic スループットモードは一部の海外リージョンですと、最大リードスループットが 10 GiBps ありますが、東京リージョンだとどのモードもまだ横並びですね。

おわりに

EFS の Elastic スループットモードの性能が向上したアップデートでした。最近は Elastic スループットモードの改善が中心に行われているようです。読み書きのバイト数に応じた従量課金があるということは踏まえた上でスループットモード変更の余地はないか、検討してみてもよいのではないでしょうか。