NotionQAで効率よく返答を引き出せるようにするためのイロハ

NotionQAで意義ある返答が得られるようにするための文章作成はどのようにすべきか。模索した末の1例として書いてみました。
2023.11.27

NotionQAがどこまで答えられるのか色々と試していました。前提として文章量の蓄積は必須ですが、文章が定義づけできていなければ関連性を見いだせずNotionAIは正確な返答の源泉としないようです。

文章をQAに役立てるために幾つか試した結果を記事としました。

定義付けによるNotionAIの蓄積活用を狙う

NotionQAは、NotionAIで独自蓄積したデータを用いて、ページ内に記載されている情報へ独自に付加価値の追加を行い、返答とします。あくまでも付加であり、情報への根本的な定義付けは行われないようです。また、これらはページ内へ自動追記されません。あくまでも一時的なものです。

例えば歌についてのQAを行った際に何も情報がない場合は該当なしと返します。が、部分的にでも該当するデータがあった場合にそれらを元に返信を行い、且つ「有名な」とか「感動的な」等抽象的な表現についてたくさん盛られていきます。

なお、QAの対象についてNotionAIに蓄積されたデータと触れる場合は関連する記述が追加されているようで、それらがない場合はあくまでもワークスペース上に記載のある情報のみを元にしています。

これは、例えば歌詞の文章が記載されていたとしても、それが歌詞であると判断されなければ平凡な文章として扱われることを意味します。が、「歌」であると判断されれば一般的に歌を形容するフレーズがつくわけです。この判断はある程度定義付けすることで誘導が効きます。定義についてはページ名に「歌詞」とつけたり、小見出しやデータベースのフィールド名への設定が該当します。

NotionAIによる定義つけ

NotionAIは、必要最低限度な文化的知識を元に定義を文章中に記載することが多々あります。特定業務に特化した知識を元にしておらず、本当に一般常識を元にしているため狙って付与することが非常に難しいものです。

何が蓄積されているか分からず、NotionAIに対して蓄積されている知識を尋ねても正確には答えてくれません。故に、特定の具体的な定義をNotionAIに期待するのなら、予め手作業で定義しておいたほうが確実です。

要件に応じた定義付で効果的なQAを狙う

定義付けは要件別に細かい区分けが効果的です。

例えばデータベース上に俳句を入力する場合に上の句と下の句を分けるとします。

上の句 下の句
秋の田の 仮庵の庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ

NotionQAは上の句と下の句を合わせて「句」という認識をしません。手間掛けずに「句」を実現させる場合は、関数フィールドを用いて2フィールドを足して出力したものを句フィールドとする必要があります。

まとめて1つのフィールドに入力した上で、AIによる「上の句」と「下の句」に自動切り分けも期待はできません。「上の句」と「下の句」の判定基準がないためです。

故にNotion上でQA用キーワードのデータベースを定義する場合は、予めカバーしたい要件を固めておくことが重要です。

QAへの反映

書いた内容は即QAに反映されるわけではなく、暫く時間がかかります。1ページ程度であれば10分程度でQAに反映されることを確認済みですが、一度に追加した分量が多い場合はより長めの猶予をみたほうがよいでしょう。

あとがき

既存文章を元にした裏付けを行う点でNotionQAは優秀ですが、単語に関しての意味を返答に求める場合は、辞書的な用途となり事前に細かい定義付が必要です。ただし、文章の前後関係を元にした参照を行うため、単語単位による文章量が伴わない定義付けでは想定した結果からは遠のく可能性もあります。

NotionQAは沿った文章を書けば書くほど妥当なQAが返ってくる機能です。文章を書くことが苦手な人は断片的でもいいので単語や文を書いた上で、NotionAIによる校正を活用しましょう。