【後編】サービスロゴ制作の裏側〜CMパートナーズ編〜

2つのサービスロゴの制作フローを前後編に分けてご紹介いたします。初めてのロゴ制作の試行錯誤をまとめています!
2023.06.29

こんにちは!アシスタントデザイナーの窪です!

今回は、2つのロゴの制作プロセスの詳細を前後半に分けてご紹介いたします。本記事は後編となります。

前回の記事はこちらからどうぞ→【前編】サービスロゴ制作の裏側〜DevelopersIO BASECAMPロゴ編〜

 

前編ではプロパゲートやサービスの説明、DevelopersIO BASECAMPロゴの制作フローをご紹介しています。本記事では、CMパートナーズロゴの制作フローをご紹介いたします。

 

 

 

エンジニアと事業会社を繋ぐ「CMパートナーズ」

CMパートナーズは、エンジニアの方に案件をご紹介する、マッチングサービスです。主に、フリーランスの方に向けクラスメソッド社内の案件または、クラスメソッドのサービスをご利用いただいているお客様の案件をご紹介しています。

学習エンジンの習得はスタートラインのようなものなので、高度で専門的なスキルを身につけて実際の仕事で活用するには、実際の仕事を通じて得られる経験が必要になります。そういった際には、DevelopersIO BASECAMPで学んだ方が、CMパートナーズで活動するフリーランスエンジニアのみなさんと一緒にお仕事をすることもあるでしょう。

または、CMパートナーズで活動するフリーランスエンジニアの方で、オンプレ案件の経験は充分でAWSも自己学習はしているのだけれど、AWSの案件実績がないために実案件に入れないといった方を支援することもあります。

 

「DevelopersIO BASECAMP」と「CMパートナーズ」の連携はいずれコミュニティ・プラットフォームのようなものに成長し、事業会社を始めとする多くの組織のIT活用をご支援し、社会全体をワクワクさせていく、そんな将来像を考えております。

 

また、CMパートナーズでは下記の方を対象に、登録をお待ちしています!

  • フリーランスで働いている方、または検討している方
  • 正社員として働いているが、副業を検討している方
  • いろいろな現場をかけもちで携わりたい方

 

ご興味のある方は、CMパートナーズについてご紹介しております記事をぜひご覧ください!→クラスメソッドが手がけるフリーランス向け案件紹介サービス「CMパートナーズ」のご紹介 #deviocamp

 

 

 

CMパートナーズロゴ制作の流れ

ロゴ制作の流れはDevelopersIO BASECAMPロゴの制作フローと同じく以下です。この流れに沿って、進めていきます!

  1. 要件の整理
  2. リサーチ
  3. アイディア出し
  4. ロゴ提案
  5. ブラッシュアップ
  6. ロゴデータの納品・ガイドラインの作成

 

 

1 要件の整理

今回のCMパートナーズロゴの制作前に集めた情報は以下です。

  • 目的:ロゴを作ることで、サービスを認知してもらいやすくしたい。
  • ユースケース:SNSでの発信をするため、サイトに掲載する。また、カードやステッカーなど 印刷物にも使用する想定。
  • ターゲット:エンジニア(男性が多い、エンジニア経験者を対象としているため20代後半〜 30・40代が多い印象)
  • サービスの特徴:主にフリーランスエンジニアに案件を紹介するマッチングサービス。マッチした後も関わり続け、継続的に貢献する。タレントの意向や企業とのマッチまでしっかりケアする。
  • 意向:DevelopersIO BASECAMPロゴと同じスタイルで制作する(同じ会社のサービスであることを認識してもらえるロゴにする。)
  • 込めたい思い:人との繋がりでパートナシップを作っていく。面談時にエンジニアも同席し、タレントのキャリアや思いなども伺う。そういった丁寧さやタレントを大切にしていることが表現できると良い。

 

また、CMパートナーズは、“事業会社の事業に寄り添い貢献するために、ITで仕事をする人の強みを後押しする”というビジョンを掲げています。

この思いを反映したロゴ制作を行います!

 

 

2 リサーチ

同じ業界や競合他社のロゴを調査し、他社がどのようなデザインやスタイルを採用しているかを把握します。

CMパートナーズが人材派遣サービスです。同じ業界のロゴを調べていきます。また、合わせて「パートナーズ」という名称のロゴも調べます。

これらのリサーチを踏まえ、CMパートナーズ独自のロゴとなるようアイディアを出していきます!

 

 

3 アイディア出し

今回はまず「パートナーズ」がどんな意味なのかを調べてみました。検索してみると「仲間・協力者」という意味でした。

なるほどなるほど…。今回は「タレントを大切にする」CMパートナーズの特徴や「ITで仕事をする人の強みを後押しする」ビジョンを合わせて考えてみると、「人」がキーワードになりそうです。

また、CMパートナーズのロゴはBASECAMロゴと世界観を踏襲する必要があります。BASECAMロゴはテントをモチーフにしているため、CMパートナーズも抽象度の高いロゴよりも「人」に関連した具体的なロゴを採用した方が、ロゴ間の統一感も出せそうです。

「人」に焦点を当ててアイディアを出していきます。

アイディア共有資料の一部。

 

アイディアを共有し、いただいたフィードバックから候補を3つに絞り、イラレでのロゴ提案に進みます。

 

 

4 ロゴ提案

3つの提案の中から、添付画像一番上の人との繋がりを表現したロゴに決まりました!

ロゴが決まったので「CM」の表記について検討していきます。

サービスの正式名称は、CMパートナーズです。この中の「CM」はクラスメソッドを指しています。しかし、「CM」と聞くとテレビコマーシャルを連想する方が多いかもしれません。ロゴでは「classmethod」と表記するのかを話し合いました。

検討を進めた結果、正式名称で「CM」と表記することに決まりました!

 

次に、BASECAMPとの一貫性を重視して英字表記にするか、サービスの正式名称であるCMパートナーズ表記にするかを検討します。

正式名称である「CMパートナーズ」とすることで、サービス名を覚えてもらいやすいメリットがあります。デメリットは、BASECAMPロゴが英字表記のため、ロゴを並べた時に同じ会社が運営しているサービスであることが少し伝わりにくい可能性があります。

英字表記にした場合には、BASECAMPとの一貫性が保たれます。

検討の結果は、英字での表記でした。どちらもプロパゲートが運営しているサービスであることが伝わりやすいこと・BASECAMPロゴと並べて使うユースケースが多いことが想定されることなどの理由で、こちらに決まりました!

ロゴ、ロゴタイプの表記が決まりましたので、ブラッシュアップを進めます。

 

 

5 ブラッシュアップ

ブラッシュアップで検討する点は以下です。

  • ロゴのサイズ(矩形含めたサイズ)
  • ロゴ内の余白
  • ロゴの錯覚調整
  • 文字の太さ

BASECAMPロゴとサイズ(比率)を揃えるメリットは、扱いやすいこと、ステッカーなどに印刷した場合に同じサイズで出来上がることです。デメリットは、ロゴ内の余白が少し広めな印象になることが挙げられます。

CMパートナーズにあった余白でサイズを調整することのメリットは、ロゴの美しさを担保できる点です。デメリットはBASECAMPとサイズが違うことで扱いに困る場面が発生するかもしれません。

 

サイズは、BASECAMPと同じにすることとなりました。理由は、やはりどちらもプロパゲートが運用するサービスであるため、並べて使う場面も多く、扱いやすいためです。

 

次に、ロゴの錯覚調整についてです。

正方形が二つ並んでいます。左が数値的に正しい正方形です。右が視覚調整を行なった正方形です。(正しくは長方形です。)正方形は少し縦長に見えてしまう目の錯覚があるのです!(参考)

右は数値上では正しい正方形ではありませんが、正方形に見えますね…!今回のロゴもこの錯覚が発生するため、少し縦を短く調整します。

案Bが調整を行なったロゴです。ロゴ矩形内の余白の広さも少し解消されます。

 

最後に、「PARTNERS」の文字の太さを調整しました。BASECAMPロゴの最初の文字は「B」、CMパートナーズは「P」です。「B」と「P」は「B」の方が文字の面積が広いことから「BASECAMP」の文字の方が太く見えます…!並べた時に同じ太さに見えるようにしたいです。

 

同じ太さに見えるよう、細かく調整をしました。上記は並べた時にどう見えるのかまとめた資料です。

若干の見え方の違いではありますが、先輩からの教え「神は細部に宿る。」をしっかり実践していきたいと思います。

 

こうしたブラッシュアップを経て、ロゴか完成いたしました…!!!!!

ロゴは、「お客様」「タレント」「プロパゲート」「クラスメソッド」が向き合い、人との繋がりを通して、共に事業を作り上げていく様子を表現しています。

また、正方形内のラインはさまざまな人が関わり寄り添いながら、社会に貢献する様子をイメージしています。

CMパートナーズは、“事業会社の事業に寄り添い貢献するために、ITで仕事をする人の強みを後押しする”というビジョンを掲げています。

(また、ロゴ内の人の形をしたラインはパートナーズの「P」にも見える形となっています…!)

 

 

6 ロゴデータの納品・ガイドラインの作成

 

ロゴデータはイラストレーターで作成しています。社内で使用する際にはpngやsvgでの使用が想定されるため、合わせて書き出します。

イラレでデータを書き出す際に注意することは、アートボードの位置に小数点が生じないようにすることです。小数点が発生していると書き出した際の画像の下に隙間が生まれたり白いラインが入ったりとバグが発生しがちです…!

ガイドラインでは、アイソレーションの表記、使用上の禁止事項などを必ず記載します!正しく使用できるよう整備するのが重要ですね。

 

 

 

まとめ

CMパートナーズロゴの制作のポイントはBASECAMPロゴの世界観を踏襲する点でした。踏襲しつつCMパートナーズ独自の思いを込めたロゴを作ることを目指して制作しています!

難しさを感じた点は、目の錯覚の調整です。三角と四角は数値上同じサイズでも、四角の方が面積が大きいため並べると四角の方が大きく見えます。BASECAMPロゴ制作時に今後の展開で、四角や円の形のロゴが増えるかもしれないイメージは持っていましたが、実際に制作してみると目の錯覚の調整や矩形内の余白の調整などで、一貫性を保ちつつロゴを展開する難しさを感じました。

同じ矩形サイズでロゴ展開していく場合は、中にどんなものが入った場合にも美しく見えるのが望ましい形です。(どんなものをと言っても展開なので何かしらの一貫性のある要素が入るかと思います。)今後の展開がしやすいデータを作成するのもデザイナーの仕事であると学びました。

うまく行った点としては、BASECAMPロゴの世界観を踏襲しつつ、CMパートナーズらしいロゴを製作することができた点です。また、どちらもロゴの中のラインがそのサービスの頭文字に見えるようにないるなどの隠れたアイディアもあります。

 

 

 

最後に

今回のロゴ作成は、社内のプロダクトチームからの依頼でした。社内ではありますが、別部署のチームのためサービス理解からのスタートでした。しかし、社内の依頼なので、やりとりがしやすく、資料なども探すとスムーズに出てくるので非常に進めやすかったです。これが外部のお客様であれば、定例ミーティングの設定や、資料のやり取りなどが都度発生してくるかと思います。

ただ、社内発注は「おまかせで!」や「急遽で作って!」など発生する可能性があるため、デザイナーチームで内部発注のフローや依頼時に必要な情報の提示・告知などの環境整備を行うことが重要かと思います。依頼の流れを整備すると、お互い気持ちよく仕事ができますね!

 

今回この経験を通して、今後シリーズでの展開が予想される制作や、展開しやすいデータ作成、小数点の生まれていない美しいデータ作りなど、留意すべき点が多く、学びがたくさんありました!何より、今回の初めての経験を忘れず、今後もさまざまなことに挑戦し続けたいです!

最後までお読みいただきありがとうございました!