Slack新ワークフロー追加機能を活用してレガシーワークフローをリメイクする

Slackのレガシーワークフローが新ワークフローへ自動移行する前に、手動での移行を試してみました。主に新ワークフローにて追加された機能を手順に含めた場合の動作検証が目的となります。
2023.10.24

Slackの新しいワークフロー追加機能を積極活用するために、自動移行待ちをやめて、レガシーワークフローの手動移行に挑戦してみました。

追加機能の単体実行は事前にやっていましたが、実際に業務上のフローとして盛り込もうとすると中々想定した通りの手続きとはいかないものです。

公式ドキュメント上では確認できなかった挙動も含めて、いい塩梅となるフローへアップデートするための注意点を記載しました。

更新前のフローと課題

レガシーワークフローで行っていた手続きは以下の通り。

課題として、ブックマークやフォームのUIでは解説文面の十分な掲載が難しい状況にあります。

対策として、ワークフローのメッセージ投稿にボタンを設置することで、ワークフローの進行を一時停止しつつ解説することもできます。活用してフォームを起動する前に手順用リンクへのアクセスを促すことも可能です。

ただし、該当メッセージは全員に表示されるため、連続しての該当メッセージ投稿が行われる状況も想定されます。メッセージ投稿はフォーム投稿の有無に関わらず強制的に実行されるためです。

代わりに、canvas上で解説などを記述していましたが、フォーム上から直接canvasを起動することはできないため、認知度が低かったと考えられます。

更新後のフローと修正点

確保したい導線は2つ。Slack内及びSlack外からワークフローの解説と注意書きへの誘導、及び解説からワークフローの直起動です。

Slack内への誘導にはcanvasのリンクを使用することにしました。

Slack内限定リンクはSlack外(ブラウザ)から実行するとエラーが発生します。これはSlackサポートに確認したところ現時点では仕様とのことでした。つまり、Slack内への導線を別途用意する必要があります。Webhookも選択肢に出来ますが、テキストのリンクに適用する場合はJSONレスポンスの画面に遷移することが難点です。

方法としてはチャンネルや特定ポストへの誘導も手ですが、チャンネルは最初に読むポストが確定できませんし、特定ポストは編集できるのが投稿者に限られます。共同編集の観点も考えて、動作確認の出来ているcanvas URL直アクセスをもって外部からの誘導としました。

解説からワークフローの直起動については、ワークフローの解説と注意書きはcanvasにあるため、canvas上からのワークフロー直起動が選択肢となります。新ワークフローの機能に、Slack内限定でワークフローを直接起動できるリンクがあるため、それを活用します。

更新前のフローは黄色くなっている部分です。

ワークフローのルート制限

今回のワークフロー組み立てで併せて行った修正箇所があります。ワークフロー実行の投稿先をチャンネル固定ではなく実行したチャンネルにします。

投稿先のチャンネルを固定ではなくワークフローを実行したチャンネルとする理由は、アップデートされたルールに沿わない投稿が解説用canvasの存在するチャンネルに実施される状況を回避する措置となります。

解説用canvasの存在しない異なるチャンネルでフォーム用ワークフローリンクを実施される状況は、解説のアップデートやルールの変更に沿わない内容の投稿が起こり得ます。

また、副次的メリットとして、チャンネル固定にしないことでワークフローのデバッグもやりやすくなります。

あとがき

リメイク後のルートにはワークフローそのもの以外も含まれるため、ワークフロー自体は起点がSlack内URLになった点以外は特に変わりません。フォーム内容も特に変えていない状態です。

大きく変更が発生しているのはcanvasとなります。canvasの仕様については以前以下の記事で触れていましたが、業務の手順に盛り込んでおらず、細かい動作確認は行っていませんでした。何ができるか、できないかを確認できたところで、HowToな記事も挙げてみようと思います。