2023年5月にリリースされたSnowflakeの新機能・変更点まとめ #SnowflakeDB

2023.06.05

さがらです。

2023年5月にリリースされたSnowflakeの新機能と変更点についてのまとめ記事となります。

※注意事項:本記事ではすべての情報についての記述はせず、特筆すべきだと感じた情報だけピックしております。基本的には以下の情報を参考にしておりますので、全ての最新情報を確認したい場合は下記のURLからご確認ください。

What's New

Event Tableがパブリックプレビュー

ストアドプロシージャやユーザー定義関数で、ログとトレースデータを記録できるEvent Tableがパブリックプレビューとなりました。

こちらについては、下記の記事で検証されており、非常にわかりやすくまとめられています!併せてご覧ください。

GEOMETRY型と関連する地理空間関数が一般提供

平面 (ユークリッド、デカルト) 座標系の値を保持するGEOMETRY型が一般提供となりました。

また、GEOMETRY型の一般提供に併せて、以下の4つの関数も一般提供となりました。

私が地理空間データについてあまり知見がないため詳しいことは書けないのですが、より幅広い地理空間データについてSnowflakeで対応可能になったのは嬉しいですね!

Cross-Cloud Auto-Fulfillment for Listingsが一般提供

Snowflakeでは元々、データ共有の際にテーブルやUDFなどを含むリストを定義してMarketplaceなどで公開することができていましたが、コンシューマーが利用要望を出した場合にコンシューマーの利用するリージョンにレプリケーションがされていなかった場合に、自動でレプリケーションを行ってくれる「Cross-Cloud Auto-Fulfillment for Listings」機能が一般提供となりました。

また、この機能の一般提供に合わせて、以下の2種類のビューがパブリックプレビューとなりました。Cross-Cloud Auto-Fulfillment for Listingsの機能を有効化する際には、こちらのViewも併せて定期的にウォッチすると良いと思います。

  • LISTING_AUTO_FULFILLMENT_DATABASE_STORAGE_DAILY
    • Cross-Cloud Auto-Fulfillment for Listingsの機能により別のリージョンにレプリケーションされた際に、対象のリージョンに保存されているデータの容量(バイト数)を日次で確認できるビュー
  • LISTING_AUTO_FULFILLMENT_REFRESH_DAILY
    • Cross-Cloud Auto-Fulfillment for Listingsの機能により別のリージョンにレプリケーションが行われ、データが更新された際にどれだけのクレジットを使用したかが確認できるビュー

Snowsight上で名前付きステージを作成できる機能がパブリックプレビュー

SQLを書かずに、Snowsight上でGUIベースの操作で名前付きステージを作成できる機能がパブリックプレビューとなりました!

各ステージ作成のドキュメントに手順も記載されていますので、ぜひお試しください。(例:内部ステージS3ステージ

Snowsightでのタグや各ポリシーの使用状況を監視できる画面がパブリックプレビュー

Snowsightでのタグや各ポリシーの使用状況を監視できる画面がパブリックプレビューとなりました。公式ドキュメントはこちらになります。

日本語UIの場合、Snowsightの「データ」⇛「ガバナンス」をクリックすると確認可能です。

Memoizable UDFsが一般提供

Memoizable UDFs(日本語で言うとメモ化可能なユーザー定義関数)が一般提供となりました。

Memoizable UDFsを使うと、ユーザー定義関数の返す結果をキャッシュし、後で対象のユーザー定義関数を再実行したときに保持したキャッシュを用いて結果を返すようです。※現在はスカラーSQLのユーザー定義関数のみ対応、詳細は下記のリンク先をご覧ください。

これにより、Row Access PolicyやMasking Policy内で参照されるマッピングテーブルでの複数列の検索など、複雑なクエリのパフォーマンスの向上が見込めるようです。

Behavior Change Log

デフォルトのWebインターフェースがSnowsightとなり、Classic Consoleが廃止される ※バンドル未定 

2023/6/5時点ではバンドル未定となっているためいつ実装されるか未定なのですが、デフォルトのWebインターフェースがSnowsightとなり数年前からSnowflakeを使っている方には馴染み深いClassic Consoleが廃止されることが書かれていました。

ただ、このアップデートに伴い、Bussines Criticalでご契約頂き、PrivateLinkなどを用いてインターネットを介さずSnowflakeのClassic ConsoleのUIへログインしている方は、DNS周りの設定を変更しないと、急にSnowflakeのUIにログインできなくなってしまう可能性がございます。

該当する方がいましたら、下記のドキュメントの「Configuring Private Connectivity for Snowsight」の章の内容に沿ってSnowsight用のURLについてDNSの設定をお願い致します。

おまけ:Modern Data Stack全般の最新情報

Snowflakeも含め、個人的に気になったModern Data Stack全般の最新情報についても、定期的にブログにまとめて投稿しております!こちらもぜひご覧ください。