メンバー同士の関係性

2024.04.22
こんにちわ。組織開発がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。

前回「リーダーとメンバーの関係性」について触れました。メンバー同士の関係性も仕事において重要な要素です。メンバー同士の関係を表す概念としてTMXというものがあります。この記事では、TMXとはどのようなものか、TMXはどのような影響があるか、どのようにTMXを良好にするかについてまとめます。

TMXとは?

TMX(Team-Member Exchange)は、メンバー同士の関係を指す概念です。

TMXは、チーム内の相互作用がどのように形成され、発展し、機能するかを理解するのに役立ちます。良好なTMXは、チームメンバー間の相互信頼、コミュニケーションの頻度と質、役割の明確さなどの要素によって特徴付けられます。これらの要素が優れたTMXを形成し、チームのパフォーマンスやメンバーの満足度にポジティブな影響を与えることがあります。

TMXの具体的な状態例

良好なTMXの状態は、以下のような特徴を持つ状態を指します。

相互の信頼と尊重

チームメンバー同士が互いを信頼し、他者の能力や意見を尊重している。

役割の明確さと共有

チームメンバーが各自の役割や責任を明確に理解し、それらを効果的に共有している。

相互サポートと協力

チームメンバーがお互いに助け合い、困難な課題に取り組むために協力し合っている。

TMXの影響

TMXが良好な場合、多くの利点があります。以下に例を挙げます。

チームのパフォーマンス向上

チームメンバー間の良好な関係は、コラボレーションや情報共有を促進し、チームの目標達成に向けたパフォーマンスを向上させます。

コミュニケーションの円滑化

良好なTMXはオープンで健全なコミュニケーションを促進し、誤解や意思疎通の問題を減らすことができます。

チームメンバーの満足度向上

チームメンバーが互いに信頼し、支援し合う環境では、メンバーの満足度が向上し、働きやすい環境が整います。

情報共有と学習の促進

良好なTMXは情報や知識の共有を促進し、メンバー間での学習と成長を促します。メンバーが互いにフィードバックを交換し、経験を共有することができます。

TMXを良好にするために必要な振る舞い

TMXを良好にするために留意すべき要素があります。以下に、必要な要素を挙げます。
各要素はリーダーが意図して促進する部分もあれば、各メンバーが意識して振る舞う必要がある部分もあるでしょう。

コミュニケーションの促進

チームメンバー間のオープンで定期的なコミュニケーションを促進します。定例のミーティングやチームビルディングイベントを通じて、メンバー同士が交流し、信頼関係を築く機会を提供します。

チームビルディング活動の実施

チームビルディングイベントやアクティビティを通じて、メンバー同士の信頼関係を構築し、協力関係を強化します。また、楽しい雰囲気の中でコミュニケーションを深めることで、チームの結束を高めることができます。

フィードバックの文化を育む

チーム内でフィードバックを活発に行う文化を醸成します。メンバーが率直なフィードバックを受け入れ、改善の機会と捉えることが重要です。

目標の共有と明確化

チーム全体の目標や役割を共有し、明確化します。メンバーが自身の役割や責任を理解し、チーム目標に向かって協力することが重要です。

まとめ

TMXとはどのようなものか、TMXはどのような影響があるか、どのようにTMXを良好にするかについてまとめました。

業務について個人目線だけで考えていると、極力他者と関わらず、担当作業に集中するのが理想的に感じることがあるかもしれません。一方で、大抵の場合、仕事では複数の人が関わる必要があります。また独立したタスクを担当している場合にも、他者の知識や視点をもとにしたフィードバックを得ることで、自分ひとりではなし得ない成長や成果を生み出すことができます。

なお、「TMXを良好にするために必要な振る舞い」についてまとめましたが、根本的に各メンバーが同僚の成功に関心があったり、チームの成功のためにはチームメンバーの連携が重要であるという認識が必要です。支援や協力に対するマインドを持っていなければ、自らの振る舞いを改善する意欲が発生しません。そういった意味では、メンバーの採用時の見極めも重要な要素になります。また、どうしても相性の問題があるため、相互に関係向上の努力は尽くしたうえで相容れない場合はチーム異動などで対応することもあるでしょう。

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