ゴミ箱の扱い変化に伴うAPIエンドポイントのパラメータ変更について #Notion

Notionのゴミ箱データ保持期限に変更が入ります。伴ってAPIエンドポイントのパラメータにも変更が入ります。公式の告知を元に詳細及び利用者側で注意すべき点について記載しました。
2024.05.07

Notion API Changelogにて4月時点でAPIエンドポイントに関する告知がありました。エンドポイントのうち、archived が in_trashに代わるというものです。

単なるリネームに見えそうですが、Notionにおけるゴミ箱の扱いが変わった影響でもあります。

アーカイブから廃棄へ

今回の変更には削除扱いとなったデータに関する保持設定のアップデートが大きく影響しています。

ゴミ箱内のデータ保持期限が設定できるようになりました。操作できるのはエンタープライズプランのワークスペースオーナーのみです。エンタープライズプラン以外は強制で30日後に削除されるようになります。

デフォルトでは30日間。1日から10年までの変更が可能となります。ただし、有効になるのは2024年6月17日以降となっています。操作していなかった場合、2024年6月17日以前にゴミ箱入りしていたデータは2024年7月17日に削除されます

削除されることによるメリットですが、検索結果からゴミ箱内の古いデータが自動で除外されることに繋がります。チームプランをお試しで使っている場合には、ゴミ箱が原因でデータ量上限に掛かる頻度を減らせるかもしれません。

APIへの変更反映

期限で強制削除されることにより、アーカイブではなくゴミ箱としての機能することになったためか、APIエンドポイントのパラメータ名が変わります。APIリファレンス内では既にarchivedで検索してもヒットしなくなっています。

ポイントは、archivedin_trashに置き換えるだけで対処完了となる点です。必須パラメータではないので、APIリクエストのパラメータ内に設定していないケースが多いかもしれません。動作は変わらずゴミ箱への移動となります。以下、リファレンス内のサンプルコードです。

curl https://api.notion.com/v1/pages/XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX \
  -H 'Authorization: Bearer '"$NOTION_API_KEY"'' \
  -H "Content-Type: application/json" \
  -H "Notion-Version: 2022-06-28" \
  -X PATCH \
    --data '{
    "in_trash": true
}'

あとがき

自動で削除するバッチを実施していた場合、archived指定が入っていたら対処しておきましょう。

これまでは置き場が悩ましい時にゴミ箱へ一時避難させる、といった使い方もありましたが、今後は専用にチームスペースを切るか、プライベートへの移動にしたほうが意図しないデータ消滅を防げるかもしれません。