ZendeskでSLA違反の通知を受け取る仕組みを作成してみた

ZendeskでSLA違反の通知を受け取る仕組みについてまとめてみました。
2024.03.28

こんにちは、昴です。
今回はZendeskのSLA違反の通知を受け取る仕組みについて見ていきます。

はじめに

ZendsekにはSLAという機能があります。SLAとはサービスレベルアグリーメントの略で、サポートチームがお客様との間で、応答及び解決策を提供するまでの時間を取り決めたものです。 このSLAを利用することでチケットに色付けしたり、順番を並び替えたりしてサービスレベルに基づいたサービスを提供できるようになります。
今回は、SLA違反をしたチケットを自動化で通知する仕組みについて見ていきます。デフォルトでSLAはビュー上で違反しているかどうか一目で確認することができますが、違反した際あるいは違反しそうになった際に通知が届いてほしいと思ったことはないでしょうか。

SLAの設定

SLAはZendeskの管理センターのオブジェクトとルール > ビジネスルール > サービスレベルアグリーメントへ移動し、ポリシーを作成から設定することができます。

まずSLAポリシーの名前を入力し、次にSLAを適用するチケットの条件を設定します。 次にSLAメトリックの目標を決めていきます。0SLAポリシーには様々な時間に応じた設定項目があり、それぞれ下記のようになっています。

返信メトリック

カスタマーの応答に関するメトリック

  • 初回返信時間
    チケットが作成されてから、最初にエージェントがパブリックコメントを送信するまでの時間

  • 次の返信時間
    回答されていないエンドユーザーのコメントのうち最も古いコメントが送信されてから、次にエージェントがパブリックコメントを送信するまでの時間

更新のメトリック

エンドユーザーに情報を提供する頻度のメトリック

  • 更新間隔
    エージェントのパブリックコメントを送信する間隔(エージェント単位ではなく、チーム単位での間隔)

  • 一時停止可能な更新
    チケットが「新規」「オープン」「保留中」のステータスの場合、エージェントからの各パブリックコメント間の時間

解決のメトリック

チケットのステータスを使用して、チケットに費やされた時間を測定するメトリック

  • リクエスタの待機時間
    チケットのステータスが「新規」「オープン」「待機中」の際の合計時間
    チケットが解決した時点で終了し、またステータスが「保留中」の際は一時停止します。

  • エージェント作業時間
    チケットのステータスが「新規」「オープン」の際の合計時間
    チケットのステータスが「待機中」「保留中」の際は一時停止します。

  • 合計の解決時間
    チケットが作成されてから解決されるまでの時間

これらの時間ごとにSLAの時間を優先度別に設定していきます。 これでSLAの設定は完了です。

自動化の設定

続いて、自動化の設定についてです。
SLA違反を知らせる自動化は以下を条件に追加します。

  • チケット:次のSLA違反までの時間
  • チケット:最後のSLA違反からの時間

これに加え、アクションに「通知:ユーザーのメールアドレス」を追加し、送信されるメールの本文を入力して自動化を作成します。また、自動化を無効化するためのタグを条件とアクションに追加することも必要になります。

実践

それでは実際にSLA違反をして通知が届くか確かめてみます。
SLAの時間設定を「次の返信時間:緊急:10分」に設定します。チケット受付後、一定時間が経過すると自動化が実行され通知が届きました。

このようにして、SLA違反を自動化にて通知することができます。

注意点

注意点として、自動化の条件を満たしているかどうかのチェックは1時間に1回となっています。 そのため、SLA違反をした瞬間に通知が送信されるわけではないということは理解しておくことが必要です。

まとめ

今回はZendeskのSLA違反の通知を受け取る仕組みについてまとめてみましたが、SLAに限らずトリガや自動化を使うことで、様々なことを通知する仕組みを簡単に作ることができます。是非お試しください。

参考記事

Zendeskヘルプ > Support > Supportの使い方 > パフォーマンスの測定 > SLAポリシーの定義
Zendeskヘルプ > Support > サポートとチケット作成に関するヘルプ > SLA、マクロ、CSAT > SLA違反の通知を受けることはできますか?