Tableau Desktop 9.3 新機能 / 和暦の使用

2016.05.27

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Tableau 9.3新機能紹介、当エントリでは『Tableau Desktop』から和暦を扱う機能についてご紹介します。

Tableau 9.3から、和暦の利用が可能になりました

Talbeauで時系列表記を行う際、今までは「平成28年」という表示はできませんでした。しかし、今回の新機能で和暦(元号)表記が使えるようになりました。

この機能、ユーザー様からも割と多く要望を頂いていましたし、独自に実装するには面倒なので、結構嬉しいです。

設定方法

基本的な設定は以下の通りです。

  1. ワークブックのロケールを日本に設定 tableau93-new-features-useing-japanese-calendar-01

  2. 日付形式を設定するビューのフィールド上を右クリックして [書式設定] を選択 tableau93-new-features-useing-japanese-calendar-02

  3. [書式設定] ペインが開いたら、[日付] ドロップダウン リストから元号を表示する記号を選択 tableau93-new-features-useing-japanese-calendar-04 tableau93-new-features-useing-japanese-calendar-05

表記法はカスタマイズも可能です。 tableau93-new-features-useing-japanese-calendar-03

以下ヘルプからの引用です。

記号 説明
g 元号の省略形 (平成の場合は「H」など)
gg 元号名 (「平成」など)
ggg 元号の長い名前 (日本語の場合、この名前は現在、標準的な元号名と同じです)
e 元号に基づいた年 (例: 元号の最初の年は 1)
ee 元号に基づいた年 (例: 元号の最初の年は 01)。1 桁しかない場合、元号に基づいた年の先頭にゼロが付けられます

補足1:元号の省略形に対応しているのは明治〜平成までで、それ以前は「Tensho」「Bunroku」のようにローマ字表記になります。 補足2:残念ながら「平成元年」のような表記はできず、「平成1年」「平成01年」となるようです。

元号が適用できる範囲は?

確認しましたが、大化の改新で有名な「大化」から「平成」まで一通り全て用意されていました。 tableau93-new-features-useing-japanese-calendar-06

ただし、「大化」以前の元号設定はないので、大化より昔となると「大化-9年」のような表記になります(多分使わないのでどうでもいいですね)。 それから当然ですが平成よりも先の元号はないので、未来については「平成30年」のような表記になります。これは実用上問題ないと思います。

(…ものすごくマニアックな話ですが、南北朝時代は2つの元号が並列で使われたのですが、確認したところ南朝の元号で実装されていました)

年の途中で元号が変わっている場合は?

1989年は、昭和64年でもあり、平成元年でもあります。このような場合でも、日付単位で元号が切り替わるよう配慮されています。素晴らしい! tableau93-new-features-useing-japanese-calendar-07

明治〜大正、大正〜昭和も同様でした。 tableau93-new-features-useing-japanese-calendar-08tableau93-new-features-useing-japanese-calendar-09

注意点

和暦表示はTableau Desktop 9.3で使えるようになりましたが、Tableau Serverでは完全にサポートされていない、とのことです。

ヘルプでも、元号表記のクイックフィルタを設定したワークブックをTableau Serverにパブリッシュして表示すると、元号を表示する記号が適用されず、以下のような状態になってしまう、との注意が記載されています。

まとめ

今回トリビア満載の内容だったので、要点を以下にまとめます。

  • Tableau Desktop 9.3で和暦が使用可能に
  • 元号は時代を通じて網羅
  • 元号の切り替わりは日付単位
  • Tableau Serverでは現在対応せず

まず日本しか使わない機能ですが、予想以上の対応っぷりでした。非常にありがたいですね!それでは、また。