Unity入門(4)- ゲームオブジェクトの種類

2015.03.02

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はじめに

前回はゲームオブジェクトの配置と調整を説明しました。今回はUnityに最初から用意されているゲームオブジェクトで主要なものだけを簡単に紹介したいと思います。

3D Object

3Dゲームを作る際に利用できるゲームオブジェクト群です。立方体や球などのプリミティブなオブジェクトが揃っています。これらを完成したゲームにそのまま利用する機会は多くないと思いますが、開発用の素材が揃う前のプロトタイピングなどで利用するにはとても便利です。

Cube 立方体のメッシュとコライダーを持つゲームオブジェクトです。ただの四角い箱ですが、拡大縮小させれば壁や階段などを簡単に作ることができます。
Sphere 球のメッシュとコライダーを持つゲームオブジェクトです。障害物や弾などを作る際に役に立ちます。
Capsule カプセル形状のメッシュとコライダーを持つゲームオブジェクトです。すこし変わった形状ですが、意外とこの丸みが自機や敵などを作る際の物理挙動を確認するのに一役買ったりします。
Cylinder シリンダー(円柱)状のメッシュ、カプセル形状のコライダーを持つゲームオブジェクトです。柱や棒などを作る際に便利です。見た目に反してコライダーがカプセルなので物理挙動を与えて平面に設置すると簡単に倒れます。
Plane 平面のメッシュとコライダーを持つゲームオブジェクトです。簡易的な床や壁面を作る際に便利です。
Quad より単純な平面のメッシュとコライダーを持つゲームオブジェクトです。Planeと似ていますが、こちらは画像や動画を映すディスプレイなどとして利用する際に利用します。

この他にもRagdoll、Cloth、Terrain、Tree、Wind Zoneなどのゲームオブジェクトが用意されています。

2D Object

2Dゲームを作る際に利用できるゲームオブジェクトです。コンポーネントを追加すれば3D Objectと同じく物理挙動を与えることもできます。

Sprite 2Dゲームでキャラクターや背景など様々な要素を作る際にゲームオブジェクトです。画像(スプライト)を割り当てることで色々なものを表現することができます。

Light

ゲームオブジェクトを照らす様々な光源です。上手く利用するとゲーム世界に視覚的な雰囲気を演出することができます。

Directional Light 環境光です。太陽のように光源からの距離に関係なく、あらゆるゲームオブジェクトに対して一律に一様の光を当てることができます。一番最初にお世話になります。
Point Light 設置した場所から全方向に光を放つライトです。光の強さや到達距離などを設定することができます。
Spot Light 設置した場所から円錐状に光を放つライトです。光の強さや到達距離、放射角度などを設定することができます。

この他にもArea Light(利用にはUnityProが必要)という光源が用意されています。

Audio

サウンド関連のゲームオブジェクトです。ゲーム世界に音源や残響空間を設置できます。実際にプレイヤーがサウンドを聞くためにはAudio Listenerというコンポーネントをもったゲームオブジェクトが必要です。(メインカメラには最初から付いています)

Audio Source 音源を作成する為のゲームオブジェクトです。オーディオクリップを割り当てて再生します。
Reverb Zone 残響空間を作成する為のゲームオブジェクトです。25種類以上のプリセットがあります。

UI

ボタンやテキストなどUIを作成するためのゲームオブジェクトです。Unity 4.6で大幅に進化して使いやすくなりました。

Canvas あらゆるUI要素を格納するための入れ物です。以下のUI要素はすべてこの中に収めます。
Panel 矩形のパネルです。メニューなど幾つかのUI要素をひとまとまりにする時などに利用します。
Text ラベルテキストです。指定された領域に任意の文字列を表示することができます。文字サイズや行間、整列など書式も細かく設定することができます。
Image イメージです。指定された領域に任意の画像(スプライト)を表示することができます。
Button ボタンです。クリック時に任意の処理を呼び出すことができます。文字サイズや背景の設定、またクリック時やロールオーバー時などのトランジション(特にアニメーションが強力)を細かく設定することができます。
Toggle チェックボックスです。オン/オフの値が切り替わった時に任意の処理を呼び出すことができます。複数のトグルをグループ化することでラジオボタンのように使うこともできます。
Slider 縦置き横置き両対応なスライダーです。整数と実数どちらでも扱えます。値が変更された際に任意の処理を呼び出すことができます。またボタンと同様にトランジションを細かく設定することができます。

この他にもRawImage、ScrollBar、Input Field、Event Systemなどのゲームオブジェクトが用意されています。

その他

Particle System パーティクル生成装置です。マテリアルやパラメーターを変更するだけで様々な種類のパーティクルを簡単に作り出すことができます。
Camera カメラです。プロジェクト作成時に最初から1つ存在していますが、複数のカメラを用意することで、プレイヤーの視点を切換えたり、異なる視点を同時に1画面に表示したりすることができます。

次回は

今回紹介した幾つかのゲームオブジェクトを使って遊んでみたいと思います。