【レポート】ドコモが考える地道なデジタル化とその先にある AI #AWSSummit

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こんにちは、臼田です。

2017/05/31(水)に行われましたAWS Summit Tokyo 2017 Day2 「ドコモが考える地道なデジタル化とその先にある AI」のセッションレポートになります。

(2017/06/16追記:)イベント公式の関連資料及び動画が公開されましたので展開します。

セッション概要

セッションの登壇者及び概要は以下の通りです。

栄藤 稔氏 株式会社 NTTドコモ イノベーション統括部 執行役員、部長

AI という言葉が先行し、業界的には盛り上がっているますが、実際に取り組もうと思うとハードルが高く、何から手をつければ実現できるのかについてのコンセンサスが少ないのが現状です。ドコモは 2012 年からしゃべってコンシェルなどの音声対話エージェントなどを提供し、さらに様々な業界に "AI" を提供してきました。盛り上がっている AI への取り組みを考える上で何が重要なのかをドコモ自身の事例や、ドコモの協業事例を挙げつつご紹介します。

セッション内容

AI

  • AIとは何か?
    • 多くのメディアはヒューマノイドのようなものを連想している
    • 技術者はきちんとデータを整理して活用していく必要がある
    • この差分によってAIへの幻滅が起きるので、それを気をつけなければいけない
    • 強いAIの定義はSymbol-Grounding
  • Siri vs しゃべってコンシェル
    • 多様な発話例を学習させて、実行させる
    • これが最近できるようになったのは、辞書が出来たから
  • 地道なAIの技術
    • 枯れているものが多い
    • 機械学習、ディープラーニングは最近ホットだがこれもいずれ枯れる
    • 枯れた技術のベストプラクティスを活用していく事が必要
  • なんでここ数年のAIブームを作ったのか
    • Deep-Learningを中心としたブラックボックス技術が進化した
    • 非ICT産業におけるICT化によるデータの表出

IoT

  • にぎやかし系
    • Dog PC
    • ウエスト自動測定
    • これらはあまり重要ではない
  • 今起きていること
    • IoT = ICT + OT (Operational Technology)
    • IoT + AI = これまでコンピュータとは無縁だった産業の自動化
  • GEがいち早くこれを捉えて実行した
    • ICTとOTの軸で事業を行っている

10年前の話

  • 2006年の予測した10年間の技術イベント
    • 顧客データとマイニング
    • いわゆるビッグデータ
    • その頃はweb2.0とよんでいた
    • Data is the Next Intel Inside.

現在

  • ペタバイト級のデータを機械学習して並列分散計算している
  • Netezza, Greenplumを利用していたが、今はAWS(Redshift)へ移行した
  • Redshiftにしたらデプロイが簡単
  • 社内のセキュリティチェック項目は280
    • 当時は碧のサービス群が揃っていなかったので大変だった
    • docomo cloud packageをリリースした
  • AIを持ってくればなんとかなると思われることがある

AIを利用するための問題

  • データが蓄えられていないので、なんとも出来ない
  • 袖机がない会社にならないと、AI活用はできない
    • 紙をデータにするということ
  • AIと言い出す前にデジタル改革が必要
  • データベースしか知らないエンジニアとアルゴリズムしか知らない研究者のギャップを埋めるキーワードはクラウド
  • 機械学習などを活用するためのAWS基盤は整っている
  • ユーザ企業であるドコモがデータ解析基盤を内製できたのはコード下記のこだわりとクラウドの生産性

社会問題の解決策とAI

  • 何で社会貢献すべきか
    • デジタルトランスフォーメーションやDeep Learning
    • 農業などにも適用していく
  • クラウドはユーザ企業に出来ることをいっぱい作ってくれる
  • イノベーション創出に関する日本の構造的課題
    • ICT + OT + AI = 産業・社会の最適化
    • 課題はICTは経営の中心になると考える事
    • ICTを情シスに丸投げではなく、経営として検討していく
    • 俯瞰的なデザイン + クラウドによるフルスタックサポートができつつある
  • ドコモではどんなことをやっているか
    • モバイル空間統計を行なって外国人観光客の導線を分析
      • 東京から入って、箱根や富士山、京都大阪から抜けていくというものが見えた
    • 統計情報を利用してAIタクシーの実証を行なった
      • AIでどこに乗りたい人がどれくらいいるかを算出
      • これを利用した運転手の売上が上がった
    • 神戸市の見守りサービス
      • 佐川急便や生協、タクシー会社のスマホなどがセンサーとなって連動する
    • しゃべってコンシェル
    • ここくま
      • 欧米ではコマンド実行でいいが、日本ではインターフェースのデザインが重要
  • クラウドは市民革命、機械学習(AI)は産業革命
  • 静岡県の農家小池誠さんによるきゅうり仕分機を造っている
  • 今の時代は非常に簡単にAIを利用できる
  • AIの民主化が来ている
  • ドコモのクラウドサービス利用してね
  • まとめ
    • 袖机をなくそう

感想

AIを活用していくために必要な技術が枯れているものが多いということに驚きました。

詳細な技術については沢山上げられていたので、本レポートではピックアップできませんでしたが、後ほど公開される講演資料を参照していただければと思います。

AIに必要なテクノロジについては、それぞれ得意なベンダーさんがいらっしゃったりするので、エコシステムをうまく利用してAIの時代に取り組んでいきたいですね。

あと、袖机をなくす(ペーパーレス)のはとても重要だと思います。

AIに取り組む前に、デジタルトランスフォーメーションについてきちんと見直したいですね。