社内AWSエンジニア向けMac用ツールまとめ資料を公開してみる
はじめに
こんにちは植木和樹です。今年の5月にクラスメソッドにJoinしてから早半年。当時6名体制だったAWSチームも15名近いメンバーとなりつつあります。
クラスメソッドでは入社した社員にMacBook Airが貸与されます。薄くて軽くて持ち運びに便利なので、いつでもどこでも仕事ができます(歓喜)。さて入社して数日間は仕事をするための環境作りに時間がとられるものですが、なるべく早くフルスロットルな仕事体制を整えてもらえるようクラスメソッド社内で使っているツール類をまとめてみました。
セットアップ手順まで記載するとエントリが長くなるのでツールの紹介のみです。参考となるセットアップ手順については紹介内でリンクを貼っています。
業務系ツール
Chrome
- 配布元サイト
- Chrome ブラウザ
作業ミスを防ぐため、お客様のAWSアカウントごとにChromeユーザーを切り替えて使いましょう。設定方法は以下を参照してください。
ブログ執筆やGmailに便利な機能拡張も入れておきましょう。(Chrome ウェブストア - 拡張機能)
Gmail
クラスメソッドではGmailを使っています。日々大量のメールがやりとりされていますので、キーボードショートカットを覚えると効率良いです。それと大事なメールが埋もれてしまわないようにメール管理も心掛けましょう。
- Gmailのキーボードショートカット一覧(Gmail2.0隠れキー含む)
- The Inbox Makeoverですっきり | IDEA*IDEA
- 仕事で使うGmailの便利な機能 | Developers.IO
Becky!などデスクトップのメーラーを使い慣れているとGmailのスレッド表示は使いづらいかもしれません。そんな時は「設定からスレッド表示をオフ」にしましょう。
その他Gmail Labsからいくつかの機能を有効にしておきましょう。
- 送信取り消し・・・送信ボタンを押した後、数秒以内ならメールの送信をキャンセルすることができます。
- 返信定型文・・・よく使う文面を保存しておけます。直行・直帰連絡メッセージを登録しておくと良いでしょう。
- 未読メッセージ アイコン・・・Chromeのタブに未読メッセージ件数を表示します。
- プレビュー パネル・・・画面を縦(横)に分割しスレッドリストとプレビューを同時に表示できます。
Microsoft Remote Desktop
- 配布元サイト
- Microsoft Remote Desktop(AppStore からインストールできます)
EC2上のWindows Serverにリモートデスクトップ接続するときに使います。
VMWare Fusion
- 配布元サイト
- VMware Fusion
会社貸与のMacには標準でインストールされています。主にMicrosoft Officeのドキュメントを開くために使います。
キーマッピングの設定でWindows環境でのアプリケーション切り替えが楽になります。
- キーマッピングで「Option」をWindowsキーに、「Command」をAltキーに割り当て
VMware KB: Swapping the Option and Command keys in a virtual machine - 「Mac OS ホスト キーボード ショートカットを有効化」のチェックを外す
OSXのOfficeファイルをダブルクリックするとWindowsのOfficeで開くように設定しておきましょう。
- 仮想マシンの設定:「Windowsアプリケーションを使用してMacのファイルおよびWebリンクを開く」をチェックする
Cyberduck
Amazon S3操作用クライアントです。マネージメントコンソールからだと操作できない作業の場合、Cyberduckを使うと効率的に作業できます。
- 大量ファイルのアップロードもFinderからのドラッグアンドドロップでできます。
- ディレクトリ階層丸ごとのアップロードができます。
- S3のBucketにファイルが残っていてもBucketごと消すことができます。
- ファイルのコンテキストメニューから簡単に Pre-Sighed URL(期限付きURL) が生成できます。
上記サイトからzipファイルをダウンロードした場合は、PaypalでCyberduck開発プロジェクトに寄付することができます。気に入ったら寄付しましょう。なおAppStoreから入手する場合は2,400円でAppStore経由で寄付することができます。
S3のフォルダ内にファイルがたくさんあるとCPUを結構使うようです。CPUが非力なMacだとS3の表示が重たく感じるかもしれません。
構築系ツール
Eclipse + AWS Toolkit for Eclipse
CloudFormationのテンプレートを記述する際に使います。入力補完や簡単なJSONの構文チェックをしてくれます。その他の特徴は下記ブログを参照してください。
SourceTree
git リポジトリの履歴や差分をグラフィカルに表示してくれるツールです。過去の変更履歴との差分が色付けされ、見やすく比較することができます。WindowsではWinMergeが一押しなのですが、OSXにこれに相当するツールがないので辛いところ。
ユーティリティ
ClipMenu
クリップボード履歴が管理できます。マネージメントコンソールから複数のインスタンスIDをコピーしてメールなどに貼り付ける際に、IDを複数まとめてコピーしてからメールに連続で貼り付けられるので、ウィンドウを一々切り替えなくて済みます。
スニペット(コード断片)も登録できるので、マネージメントコンソールのパスワードや、会社住所、会社のグローバルIP、ブログでよく使うHTMLコードなどを登録しています。
Hyperswitch
- 配布元サイト
- HyperSwitch
- 配布元サイト
- Monotony(AppStore からインストールできます)
- 配布元サイト
- Mac用スクリーンショット SimpleCap
- 配布元サイト
- Skitch | Evernote(AppStoreからインストールできます)
- 配布元サイト
- iTerm | sourceforge.net/
- 配布元サイト
- Xcode Downloads and Resources - Apple Developer(AppStore からダウンロードできます)
Option + tab で ウィンドウ単位でアプリケーションを切り替えられるツールです。
前述の通り、お客様ごとにChromeユーザープロファイルを分けているため、Chromeウィンドウがたくさんになりがちです。OSX標準だとアプリケーション単位の切り替えしかできないので、このツールでウィンドウ単位の切り替えができるようにすると良いです。ウィンドウ切替時に表示されるサムネールのアイコンがChromeのユーザーアイコンになると、より判別しやすくて嬉しいのですが・・・
Monotony
AWS Service Health Dashboard で配信されているRSSを登録することで、通知センターに表示してくれます。AWSでなにかしら問題があった際、すぐに気付けるようにしています。
Growl - http://growl.info/ ($3.99)とも連携できるので表示の仕方はお好みでどうぞ。
ブログ用ツール
SimpleCap
スクリーンキャプチャツールです。OSX標準の「グラブ」やキーボードショートカットから呼び出す「スクリーンショット機能」より範囲選択がしやすいです。アプリケーションのメニューバーのキャプチャもできます。
デスクトップアイコンをキャプチャしないオプションもあるので、デスクトップが散らかりがちな人には嬉しいかもしれません。
Skitch
キャプチャした画像のモザイク処理や強調表示に使います。
ターミナルツール
iTerm
OSX標準のターミナルより高機能です。仕事がらターミナルを使っている時間が長いと思うので、自分好みにカスタマイズできるiTermがいいんじゃないでしょうか。ペイン分割や、マウスで文字列を選択しただけでクリップボードにコピーしてくれる機能が便利です。
Xcode
Homebrew を使うのに必要です。
Homebrew
コマンドラインツールはHomebrewでインストールします。インストール方法は下記ブログを参照してください。
以降のツールは主にbrewコマンドでインストールします。
aws-cli
AWSエンジニアとしてインストール必須です。最優先でインストールしてください。
git
クラスメソッドはバージョン管理にStashを使っていますので git コマンドを入れておきましょう。
jq
JSONパーサーです。aws-cli の結果はJSON形式で返ってくるので jq で整形してください。習得必須です。以下のブログを参考に使い方を覚えましょう。
rbenv
複数のRubyバージョンをインストールし、切り替えることができます。Rubyは 1.8/1.9/2.0 といろいろなバージョンを扱うことが多いです。OSX Mountain Lion標準は1.8.7です。knifeを使うので rbenv-build で 1.9 をいれておきましょう。
knife solo + berkshelf
Amazon Linuxへのミドルウェアのインストールにはchef-soloを利用しています。Cookbooksの適用は自身のMacからknife soloを利用して行います。
Opscodeの公式cookbooksを利用するので berkshelf も入れておいてください。knife soloとberkshelfはrbenvでRuby 1.9を入れてからgemでインストールできます。
tmux
複数のシェルセッションを1枚のターミナルウィンドウで扱えます。AWS環境構築作業中はvi, shell, ssh とセッションをたくさん扱うのでウィンドウを開きすぎないようにしましょう。
iTermのペイン分割でも同じことできるのでお好みで。tmuxだとマウスでの文字列コピーに設定が必要なので iTerm + vim/emacs のタブ機能が良いかも。
なおEC2で長時間作業する時には tmux の使用をオススメします。ネットワークが切れても再ログイン後 tmux attach でセッションを復帰させることができます。
まとめ
AWSコンサルチームは環境構築がメインなので、AWS SDKを使ったプログラムを書くためのツールは挙げていません。特に開発系ツールは詳しい人達に聞くのが良いと思います(チラッ)。またツール名を Developers.IO で検索するとインストール手順や設定方法が記載された過去エントリが高確率で見つかりますので、そちらも活用してください。
なお業務効率化のためにツール(特に有料ツール)をインストールしたい場合は、ISMS担当に確認することを忘れないようにしましょう。