[レポート]AWS上でSAPの本番環境、稼働を決定するまで。稼働後、約1年経過して。 #AWSSummit

aws-summit-tokyo-2016

こんにちは、城内です。
今回は、 AWS Summit Tokyo 2016の6/2(木) P3A1220セッションのレポートです。

セッション情報

  • セッション名:【ランチセッション】【アズビル様登壇】AWS 上で SAP の本番環境、稼働を決定するまで。稼働後、約1年経過して。
  • スピーカー:松原 健氏(アズビル株式会社 業務システム部 運用管理Gr グループマネージャ)

セッション内容

クラウド検討のきっかけ

複数あったシステムをSAPに統合し、クラウドへ移行する。

  • SAPのビックバン導入(SD、MM、PP、PS、FI、CO)を検討
  • 42,000 SAPS(非常に大きいらしい)

移行の上での課題

サイジング

  • サイジングが困難だった→HANAしかないのでは?
  • 購入資産としての利用期間の縛り
  • H/Wリソースの追加の制約

コスト面

  • グローバル企業としてBCP対策は必須
    • 本番だけではなく、品証環境なども必要4環境
    • オンプレだと高い、維持管理も大変

安心感

  • クラウド事例が増えてきた

その他

  • 既存H/Wリソースの保守切れ
  • H/Wによる障害対応

AWSを検討してみて・・・

インフラ担当の検討により、基幹システムにおいてはクラウドは不向きとの結論がでた。
クラウドは以下のような状況でメリットがあるもの。

  • リソース予測が困難
  • リソース利用の状況が変動する
  • セキュリティをそこまで重視しない
  • インフラ予算が取れない場合

再度検討を・・・

世の中の流れは変わってきているので、再度検討をしてもらった。

  • リソース変動は選定理由のメインにはならない
  • バーチャルプライベートでの利用に関してはセキュアである
  • 物理セキュリティについては、オンプレよりも安心
  • クラウドファーストという流れがある

オンプレとの比較表を作成

コスト

  • BCPにおいてクラウドは有利

構成

  • 変わらない

性能

  • クラウドの方が圧倒的に高い

可用性

  • クラウドベンダーによるメンテナンスは多少のリスク

拡張性

  • 圧倒的にクラウド

バックアップ

  • テープがないが、代わりに遠隔地を利用できる

BCP

  • クラウド有利

実績

  • 圧倒的にオンプレ(だが、クラウドの事例も増えてきている)

まだなんとなく不安が・・・

  • コスト比較
    • 初年度はDRサイト構築分のコストがかかるが、2年目以降はクラウドの方が安い
    • 想定外に品証環境が停止できなくて、コストが下がらなかった
  • SAPでの事例
  • 他社に移行リスクをヒアリング

想定されるリスク

  • ビッグバン移行では、ネットワークの転送量が膨大
    • DXを利用
  • 共有リソースを使用するため、他ユーザの影響を受けるのでは
    • PIOPSを利用できる
    • 大きなインスタンスサイズの場合は占有になる
  • 障害時の検知
    • CloudWatchを利用

以下のリスクは残ったが、他社のクラウドで補う等の策はある。

  • サービスの終了
  • 一方的契約変更

ここまできてもまだ不安が・・・

AWSより、まずPoCをやってみてはという提案があった。

  • AWSの営業+技術の対応速度が速い
  • 技術者のスキルの高さ→SAPにも詳しい
  • 試してみたら、安定性も性能面も全く不安を感じなかった

上記を経て、ついに担当者がOK!を。

経営者への説明

  • IT中期計画、IT資産の所有→利用への変化の理解
  • DCの安全性、堅牢性の理解
  • データの保存場所は、国内で保存できる
  • AWSがSAP認定を受けていた

システム構成

  • MESはレガシーとしてオンプレに残る
    • レガシーとAWSとのデータ転送量に不安が→結果的には大丈夫だった
  • 運用への影響を懸念
    • 結果的にはデータセンタの管理作業がなくなってよかった

導入前の感想

メリット

  • スケーラブル
  • H/W交換の対応がない
  • BCPコストが有利
  • 保守切れがない
  • 徐々にコストが下がっていく

デメリット

  • 障害が予測しにくい、原因が特定しにくい
    • オンプレでも起こる

運用開始後の感想

メリット

  • システムコピーによる検証環境の構築が簡単
  • 障害対応の臨時対応の容易さ
  • 物理の修理対応が不要

デメリット

  • 障害頻度はオンプレより多い?
    • オンプレのように枯れて安定することはないが、ピークもない
  • 持ち込みできないライセンスがある→買い直しが必要になるケースも
  • 資産管理が分かりにくい→検討中

まとめ

  • 一人のインフラ担当で回せている
  • 障害の再発防止は困難だが、発生を前提にして対策すれば、AWSを選択するメリットの方が大きい
  • レガシーとの連携によるデータ転送量は無視できるレベルだった
  • RIは1年契約で十分有効

感想

やはり既存のシステムを運用している担当者からすると、未知のものを使用することに対する抵抗感や不安感が大きいことを再認識しました。
エンタープライズ企業への導入プロセスについては、AWSも情報をいろいろ提示してくれているので、もっと精査していかないとなと。

えいえい、おー!

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