Ultimate Agilist Tokyoに参加してきました。其の二

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こんにちは、たごまさゆきです。 だいぶ時間が開いてしまいましたが、前回に引き続きUlitimate Agilist Tokyoの参加レポートです。 今回は後半になります。

イベントURL --http://ultimateagilist.doorkeeper.jp/events/1823

セッション3-Can you keep doing that? <No-Bull Know-How>

原田騎郎さんによるセッションです。

始めに参加者が自分が抱える悩みを付箋に書き出して壁に貼っておきます。その中から議題にしたい内容を選び、付箋を書いた人と原田さんが並んで座り、悩みを話してアドバイスをもらうという構成でした。

スライドを何十枚も作らなくていいから、準備が楽とのことw

このセッションは 「改善とはやる事を減らす事。やる事を増やしているようでは改善ではない。」 この一言(二言?)につきます。

まとめはこちら

セッション4-テストを支える。テストを育てる。

井芹洋輝さんによるセッションです。

アジャイル開発の中でのテストは、変化や反復開発に対応していく必要がありますが、さまざまな課題があります。 まず、その課題への対策として「テストを育てる」という方針での対策についての話があり、また、育てる方針はわかっても実際にやってみるとなかなかうまく行かないということで、「テストを支える」という視点でのテストプロセス、およびリスクマネジメントの説明がありました。

[slideshare id=15317956&doc=ultimate4-121123120544-phpapp01]

スライドp93(最後のページ)を引用します。

  • 育てる
    • 変更対応に優れた方法論に基づく
      1. テストへの要求を分析する
      2. 全体の方針や構造を明らかにする
      3. 段取りを明らかにする
      4. それぞれでテストを育てる
  • 支える
    • テストプロセスやリスクマネジメントで課題を抽出し、問題対策や効率化対策をサポートする。

内容盛りだくさんで全部終わらなかったのですが、聞けた部分だけでも非常に参考になりました。 テストは実施にのみ注目しがちですが、効果的にテストを実施するためには計画や準備が重要だなと改めて考えました。これは最初の細谷さんのセッション(前回参照)でも同様に感じました。 自分たちのプロジェクトでも効率的で効果的なテストをするために、自分も紹介されたテスト技法などは勉強して是非身につけたいですし、チームにも浸透させたいと思います。

裏番組-アジャイルプログラマの定義は俺たちが決める。そして、最速でそうなってみる

牛尾剛さんによるセッションです。細谷さんのセッションの裏番組でした。

参加していないのですが、後から出ているブログなどを読むと面白そうだったので紹介します。 前半は牛尾さんが考えるアジャイルプログラマに必要なスキルについての発表があり、後半は参加者がグループを組んで、同様に必要なスキルを考えるというワークショップが実施されたようです。

前半の話では、 "アジャイルマニフェストの12の原則のうち、プログラマに関係しそうな5つの原則を実現できるスキルを持っている人がアジャイルプログラマと仮定してみました。" ということで、5つの原則を実現するために必要なスキルマップが発表されていました。これはかなり見ごたえがあります。

アジャイルプログラマのスキルマップ

牛尾さんのブログはこちら

ビアバッシュ

セッションの後には、再び会場を広げてビアバッシュが開催されました。 そこでOpenJamとして発表がいくつかあったのですが、個人的にはおよべさんの「secret Base〜Jeff Pattonがくれたもの〜」が抜群によかったです。

[slideshare id=15228835&doc=20121117secretbasejeffpatton-121117231705-phpapp02]

私も一年前にCSPO研修でJeffの話をききましたが(そのときの模様はこちら)、自分たちの仕事にJeffが関わってくれたというのは非常に羨ましく思います。

ビアバッシュ終了後、市谷さんのクロージングによりイベントはお開きとなりました。

最後に

このイベントでは、テストや品質に関するセッションが4つ(OpenJamを加えると7つ)ありました。 最近アジャイル界隈でテストや品質に関する話が多くなってきたと感じていましたが、今回もそれを表すようなセッション構成だったと思います。 なぜそうなってきたのか理由を考えてみました。

  • 日本にXPが上陸して10年経ち、Scrumなどその他の手法も認知され、実際にアジャイル開発を導入することが多くなった(一般化してきた)。
  • アジャイル開発ではテストも開発チームでやるので、テスト専門の技術者でなくてもその知識や技法を学ぼうという人が増えた。

皆さんはどう思いますか?また皆さんの現場ではどうですか?

私自身も、自分の関わるプロジェクト(アジャイルではないですが)でテスト効率化や品質保証にいろいろな課題を抱えています。今回のイベント参加はアジャイルというより、テストについてより深く考えるきっかけになったと感じています。