(レポート) Mautic Meetup Tokyo #5 Meet David Hurley and the Future of Marketing #mauticJP

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はじめに

本記事は2016年9月21日(水)にNHNテコラス株式会社様で開催された「Mautic Meetup Tokyo #5 Meet David Hurley and the Future of Marketing」のレポートです。

オープンソースのマーケティングオートメーション『Mautic』のファウンダーが緊急来日! マーケティング界に革命を起こすプロダクトをなぜ作ったのか、そして Mautic が考えるマーケティングの未来とは?をお聞きします。

レポート

イントロダクション

最初に菱川拓郎さんからミートアップのご紹介がありました。

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・Mautic Tokyo Meetupは5回目。
Mautic公認の有志による勉強会。
・Facebookグループがある(mautic.communitiy.japan)
東京名古屋札幌でMeetupをやっている。
・地元で開催したい方はぜひご連絡を。
・東京の開催趣旨。
 ・マーケティングの民主化。
  ・オープンソースの精神を通じて、広くマーケティングオートメーションのナレッジを共有したい。
 ・登壇者募集中。

Mautic最新動向 2016年9月版

スピーカーは菱川拓郎さん。

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・Mauticとは?
 ・世界で唯一のオープンソースのマーケティングオートメーション
 ・Joomla!コミュニティのDavid Hurleyが立ち上げた。
 ・PHP + MySQLで動く。
 ・GPL v3ライセンス。
 ・テーマカスタマイズ可能、プラグイン自作可能。
・直近リリース。
 ・8/12 v2.1.0リリース。
  ・リードとページヒットのテーブル構造が変わった。
  ・保存しているデータが多い場合は管理画面からアップグレードしないこと。
   ・コマンドラインでアップグレードする。
  ・カスタムテーマが実装。自分で作ったテーマをZipでアップロードできるようになった。
  ・多言語ダイナミックコンテンツが実装。
   ・ダイナミックコンテンツ→リードのセグメンテーションに応じてコンテンツを変える機能。
   ・ユーザーの言語に応じて切り替えできるようになった。
  ・キャンペーンビルダの改善。直感的に操作可能に
  ・プログレッシブプロファイリング。
   ・フォーム入力時に、既にお問い合わせしたことのある人の個人情報はオート入力される。
  ・頻度/タッチ管理。
   ・管理者がリードに対してコンタクトを取る際に頻度を調整して、送りすぎ無いようにすることが出来る。
  ・ビデオ連携。
   ・YoutubeやVimeoの動画を埋め込み可能。
   ・ある程度の時間以上は個人情報の入力を求めることが出来る。
  ・その他複数の機能アップデート。改善が早いのがMauticの良いところ。
 ・8/25 v2.1.1リリース。
  ・セキュリティアップデート。2.1.0ユーザーはアップデートを。

Open Source Conference 2016 Enterprise出展報告

スピーカーは西川 浩平さん。

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・OSPN PressメールマガジンにMauticの簡単な使い方を投稿
・9/1にこの内容をOSC2016 Enterpriseでセミナー講演。
 ・デモを交えて紹介。
・テーブルクロスを作りました。
・Think ITから記事執筆のお誘いを受けた。
 ・ちなみにThink ITはDrupalで運用管理されている。
Open Cloud Innovation Festaでも登壇しセッションを行った。
 ・ChatbotとMauticを連携したデモ。
・Mautic検討ユーザー向けサイト「Try Mautic」
 ・現在作っているところ。
 ・国内のMautic向けサービスのリストを掲載予定。
 ・Mauticについて日本語で問い合わせが出来る、情報が集中しているサイトにしたい。

僕達の大好きなMautic (We love Mautic)

スピーカーは斎藤厚作さん。

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・アンケート。Mauticを本番で導入している方。10名程度。
・mauticの呼び方。正式な日本語名称は「マウティック」になりました。
・mauticのマスコットキャラクター。名前はMautibot(マウティボット)。
・札幌でミートアップを開催。2016年4月の初回、2016年7月の第1回は10名程度。先週2回目は14名。
 ・次回は11月。定期的に開催予定。
・MauticのMeetupは日本で3箇所。世界的に見て多い。

Keynote

スピーカーはMautic ファウンダーのMr.David Hurley.逐次通訳付きでした。

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・日本の文化やコミュニティを体験出来るのはとてもエキサイティング。
・日本に来るのは初めてで、とても楽しみにしていた。
・日本の皆さんのことをよく知りたい。
・そのために私のことを知ってほしい。
 ・私は小さい頃から読書が大好きで、オタクと言われていた。
 ・本を手にとって香りを嗅ぐのも大好きだった。
  ・最近は電子書籍が多いけれど、今でも本を手に取ることが大好き。
 ・今もたくさん本を読んでいる。すごく早く本を読むことが出来る。
 ・すごく好きな本がある。「1ダースなら安くなる」という本。
  ・卵を1つ買うよりも1ダースで買ったほうが安い、という内容。
  ・この本は私に大きな影響を与えた。
 ・この本を書いたフランク・バンカーは効率の専門家だった。
 ・効率の幾つかの例。
  ・レンガ積み。
   ・これはすごく時間の掛かる作業。フランクは小さい頃これで生計を立てていた。
   ・フランクはレンガ積みの効率化を考えた。しかし彼の上司はそれを理解できなかった。
   ・フランクは彼の上司に「早くレンガ積み出来る人を3人選んで自分と競争してみよう」と伝えた。
   ・フランクは誰よりも早くレンガを積み終えることが出来、上司はフランクのやり方を認めてくれた。
   ・これが、フランクが効率化を考えるきっかけになった。
  ・フランクと妻の会話について。
   ・ある日、フランクが妻に言った。
   ・「大発見だよ、シャツのボタンは上から下に締めると普通は7秒かかるけど、下から上に締めると5秒になる」
   ・たかが2秒でそんなに喜ぶか?と思うかも知れない。でもフランクにとってそれは大切なことだった。
   ・これは、フランクがどのように物事を見ているかがわかるエピソード。
   ・これで私はフランクのことが大好きになり、私の人生に大きな影響を与えた。
 ・私の10年前。
  ・Webサイトを作ったりアプリケーションのデザインを作ったりしていた。
  ・とても忙しくて、朝から晩までたくさん働いていた。お客さんはたくさんいた。でもそんなに幸せじゃなかった。
  ・もっと出来ることがあるんじゃないか、といつも考えていた。
  ・ある日、自分の時間の使い方について考えた。
   ・オープンソースに対してたくさんの時間を使っていた。オープンソースによって成長していた。
   ・オープンソースのリーダーたちとも親交を深めていた。
   ・特にJoomla!に対してコミットしていた。
    ・プロダクトマネージャーとしてリリースにも関わっていた。
     ・これはとても大変で恐ろしい役割だった。たくさんのWebサイトに影響を与える立場だった。
    ・ある時にはコミュニティマネージャーとして、世界中のコミュニティに関わり、世界中の文化を経験した。
     ・この経験が、コミュニティをグローバルスケールで育てるための良い経験になった。
 ・こういった経験が、私の考え方に大きな影響を与えてきた。

・もっと何かしたいという気持ちと、オープンソースに対する情熱があった。
 ・クライアントからの苦情。マーケティングソフトウェアは高価で難しい。
 ・私は時間を有効的に、効率的に使いたいと、いつも考えている。
  ・以前、時間についてスピーチをしたことがある。ビデオでの紹介。
 ・時間はとても貴重だ。
  ・時間を大切なことに使ってほしい。
  ・そのために、ソフトウェアは難しいものであるべきでない。
 ・貴方のマーケティングツールは、高価でなく、クローズでもなく、様々なリソースと簡単に連携出来るべきだ。
・全てのビジネスが成功する機会を与えられるべきだ。
 ・ビジネスも生活も大切。貴方の時間も大切。
 ・これまで、マーケティングソフトウェアは複雑で高価で大きくてクローズなものばかりだった。
  ・マーケティングソフトウェアはたくさんある。ありすぎる。
  ・こんなたくさんのソフトウェアを、誰が効率的に使うことが出来るだろうか?できないよね。

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・オープンソースなソフトウェアは?無い。
 ・だから、何をすればいいのかは明確だった。
・そこで複数のエンジニアに声をかけた。この世界を革新できる、しようと。
 ・オープンソースがこのランドスケープを変えることが出来ると訴えた。
 ・そしてMauticの開発をスタート。
  ・長い月日を掛けてリリースした。オープンソースのマーケティングプラットフォームとして。
・オープンソースのマーケティングソフトウェアによって、オープンソースの理念を広げたかった。
 ・世界中のコミュニティでそれを実現したい。
 ・ビジネス、コミュニケーション、リレーションシップ、生活をより良く。
 ・時間を作って、その時間をより大切なことに使うことに、我々はフォーカスしている。
 ・このコミュニティはその理念を広げる仲間だ。   ・コミュニティ。
 ・共通の理念にフォーカスした集まり。その力はとてつもないものだ。
 ・これがMauticを作ることになった一番の理由。バックボーン。
 ・今、数万人のボランティアがMauticコミュニティで一緒に活動してくれている。
 ・グローバルコミュニティの数字を紹介する。その前に...
 ・コミュニティメンバーの紹介。Joan Nin。ガテマラのマウティシャン。ビデオ。
・これからお見せする数字は、統計ではなくストーリーだ。
 ・Mauticにおいてサクセスとリレーションシップは関係する。
 ・現在45言語をMauticで使うことが出来る。
  ・このスライドを作ってから更に増えている。現在は52言語。
  ・これは我々がグローバルコミュニティであるという一つの証拠だ。
 ・現在、80,000の会社がMauticを使っている。
  ・これも現在も増え続けていて、もうすぐ100,000を達成する。
  ・Mauticの安定性はこのユーザー数でわかるはずだ。
 ・1日に250社の会社がMauticを使い始めている。毎日。
・Mauticはたくさんの人々が良いと言ってくれている。
 ・関わってくれている全ての人が重要だ。

・皆さんに質問。何が一番大切だと思っていますか?
 ・皆さんの時間が一番大切です。
 ・他の人を助けることで、価値があるものを見つけられると思います。
 ・Mauticはタイムメーカーになることにフォーカスしています。
 ・ソフトウェアを作り、コミュニティを作り、生活を変えていきます。
 ・皆さんと一緒に時間を作っていけると信じています。
 ・一緒に世界を変えていきましょう。

・Q&A。
 ・Q:Mauticを使っている一番大きなお客様はどんなところですか?
  ・A:具体的には難しいが、数百万人のカスタマーのレコードを持っているお客様はいる。
 ・Q:今後MAのマーケットがどのように大きくなっていくと考えていますか?
  ・A:MA自体はあり続けると思う。オートメーションの定義とテクノロジーの進化を見ていけばわかる。オートメーションによって作られた時間をより良い生活に使っていくかを考えていくべきだ。5年後どうやって課題をフォローしていくかは分からないが、Mauticは時間を作るということにフォーカスし続ける。
 ・Q:アメリカで人気のあるMAツールはなんですか、その中でMauticによく似ているものはなんですか?
  ・A:Mauticの良いところはとても柔軟なところ、オープンソースなのでカスタマイズが出来るところ。会社がソフトウェアに合わせる必要は無い。だから小さな企業から大企業までどんなビジネスにもマッチする。Mauticは新しくリスクもあるかもしれない、今使っている人はアーリーアダプターだろう。しかしその状況は時間が経てば変わるはずだ。
 ・Q:SaaS版のMautic(Mautic.com)のサポートが英語のみだが、コミュニティによって日本語サポートをすることは考えらえるか?
  ・A:会社として考えれば、各地域のサポート会社としてに保護サポートを行うというチャンスはある。それは貴方の会社のビジネスチャンスになると思う。
 ・Q:日本の文化には非効率なものを大事にする所もあって、古いマーケティングしか認めない人たちもいる。そういう文化の壁みたいなのは、他の国でも感じたことがあるか?
  ・A:良い質問だが、その状況は色んな意味で変化していくと思う。問題は、理解度と知識が足りないこと。未知のものに対する不安に起因するもの。より良いものがあることを知ってもらうことが重要。ゆっくりではあるが変化していくはずだ。我々はグローバルコミュニティとして、皆でその課題をクリアしていけると信じている。
 ・Q:Google Analyticsを使っているが、まだ課題が解決できていない。Mauticにも同じような課題があるのではと思っている。GoogleはそのためにAI利用というアナウンスをしたが、Mauticは今後どのように変わっていくのか?
  ・A:Google AnalyticsとMauticは近いと言われるが違いは大きい。Google Analyticsはトータルを分析するものだがMauticは個人を認識しパーソナライズした情報を得ることが出来る。AIについては、Mauticのロードマップにも載っている。グローバルコミュニティの力でそれをリリース出来ることをとても楽しみにしている。

さいごに

Keynoteはとても興味深く面白かったです。次回の開催時も参加してみたいですね!