漫画から学ぶ「チーム&リーダー」~ROOKIES編~

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こんにちは!おおはしりきたけです!

前回は、青の祓魔師を参考に「チーム&リーダー」「クラウド」という記事を書かせていただきました。今回は、ドラマ、映画にもなったROOKIESとコーチングについて書かせていただきたいと思います。

ROOKIES 24 (ジャンプ・コミックス)

■ROOKIESとは

ROOKIES(ルーキーズ)は、1998年から2003年まで週刊少年ジャンプで連載されていた不良&野球漫画です。簡単な概要は以下

二子玉川学園高校(通称ニコガク)へ赴任してきた新人教師・川藤幸一(かわとうこういち)。そこで彼が出会ったのは部員の起こした不祥事により活動停止中の野球部。かつては春のセンバツ甲子園出場まで果たしていた伝統ある部も、現在では不良達の溜まり場と化し、部員達は自暴自棄になっていた。しかしそんな部員達の心の奥底に残る情熱を見抜いた川藤。彼は野球の「や」の字も知らなかったが自ら顧問となって、野球部の再建に乗り出す。そんな川藤の親身になって根性を叩きなおそうとしてくれる態度に動かされた不良部員達が、やがて夢の甲子園を目指す物語。

Wikipediaから抜粋(http://ja.wikipedia.org/wiki/ROOKIES)

■ROOKIESとコーチング

コーチングとは人材開発のための一つの技法です。最近では、コーチングを用いてビジネスや個人目標の達成にも応用されるようになっています。ROOKIESといえば、とにかく熱い男の川藤先生がいますが、川藤先生は熱いだけではありません。コーチングの達人です。今日は、そんなコーチングの達人である川藤先生の凄さを、いつものように名セリフから体感してください。

コーチングの基本には、以下の5つがあります。Wikipedia参照

  • モチベーション
  • 観察
  • 適切な課題
  • コミュニケーション
  • 考える力

コーチングには、「メンタルコーチング」「スキルコーチング」とありますが、川藤先生は「メンタルコーチング」の達人です。

○モチベーション

川藤先生は、人のモチベーションを上げようと思って生徒に夢や希望という話をしているわけではなく、生徒の可能性を信用しているので、あれだけ熱く夢や希望について語れるのです。その言葉を聞いているうちに、生徒側も気が付いたらモチベーションが上がっているというのがROOKIESの特徴です。その中でも私が好きなセリフは以下

ハタチになろうが 30になろうが 何かを始めるのに遅すぎる という事は絶対にないんだ

エンジニアになると20代はプログラミングやって、30代は管理職みたいなイメージがあり、プログラマー35歳定年説なんてことも言われています。その背景には、色々あると思いますが、エンジニアたるもの日々新しい技術の習得をするのは当たり前だと思います。川藤先生の言うように、30過ぎたから今からプログラミング始めるのは遅いということはないと思います。私もこの言葉を思い出して、プロジェクト管理が主業務ですが、昨年のクリスマスにMacBookAirを購入し、iPhoneプログラミングにいそしんでおります。

○観察

川藤先生は、生徒のことを観察しています。野球部が初練習試合をやった時のセリフ

関川の走塁も… 若菜のヘッドスライディングも… 岡田の送りバントも… 湯船のタイムリーも… 御子柴の守備も… 安仁屋のピッチングやホームランも… 今岡の一本足も… 桧山のホーム突入も… 平塚の…平塚の…お~…スイングも 全てが俺には感動的な名場面だ

普段から生徒をよく観察している川藤先生は、生徒の特長をよく知っています。皆さんも上司や先輩の何気ない一言に「この人よく見てくれてるな~」と思ったことないでしょうか。憶測や思い込みで人を判断せず、しっかり観察することで、コミュニケーションの幅も広がります。

○適切な課題

常に目指せ甲子園と言っている川藤先生ですが、試合ごとにテーマを持っています。更生しはじめた二子玉川の野球部は、実力は凄いが不良集団の目黒川高校の野球部と対戦した時のセリフです。

あいつらを打ち負かして 愚かだったあの頃と訣別しよう 本当の意味の勝利を手に入れようじゃないか 今のお前たちならできるはずだ

今のスキルを的確に判断して、難しすぎずにステップアップできる課題というのが非常に大切です。プロジェクトでも、ちょっと難易度高いくらいが自分の成長体験できていること多いのではないでしょうか。単純な課題で成長しない、難易度高すぎて心が折れるといったことがないよう”適切”な課題を見つけてあげることが重要です。

○コミュニケーション

不良のたまり場だった、野球部の部室がきれいにされ、居場所のなくなって荒れていた新庄に対してのセリフです

人に好かれたいなら人を好きになることだ やさしくされたいならやさしくしよう 自分を信じてほしいなら人を信じよう 俺は…俺をしんじてほしいからおまえを信じる そしておまえが俺を裏切らないことも知っている 誰よりも友情の大切さを知っているおまえだからな

コミュニケーションは双方向になってはじめて成り立ちます。一方的な指示、自分の主張をいうだけではコミュニケーションとは言いません。感情を持っている人間間のコミュニケーションは非常に難しいです。相互理解を得るために相手の立場に立って考えることが重要です。

○考える力

こちらのセリフは、二子玉川の選手に対してではなく、練習試合の対戦相手の選手がケガをしたのですが、相手の監督が交代させず、熱くなってしまった川藤先生が、相手センスに言ったセリフです。

君の夢は何なんだ!? 例えばこの試合が 君の最終目標なら 何も言うまい けど もっと大きな 夢があるなら 今 何が大事かを どうして見極めようとしないんだ!

桜木花道なら「俺の栄光は今なんだよ!」と言いそうですが、相手の選手は自分の状況を考え交代を志願しました。指示を出すだけではなく、ヒントを提供して相手に考えさせる。そして自ら考え問題を解決させるのがコーチングでのゴールになります。

■どんなチームか?

ROOKIESの代表的な登場人物と言えばこの方々

  • 川藤幸一:本作品の主人公。とにかく熱い男
  • 安仁屋恵壹:ピッチャー
  • 若菜智哉:キャッチャー
  • 湯舟哲郎:ファースト
  • 御子柴徹:セカンドでキャプテン
  • 新庄慶:サード
  • 桧山清起:ショート
  • 今岡忍:ライト
  • 関川秀太:センター
  • 岡田優也:レフト
  • 平塚平:補欠

○一日千本素振りをする不良

あいつらのスタートは 後悔と反省からでした だから誰よりも努力をする あいつらは一日千本素振りをする不良なんです

安仁屋以外は、野球のシロートでした。不良というのは相変わらずなのですが、野球の面白さに目覚めた部員たちは、寝る間も惜しんで努力しました。その努力の結果実力で試合に勝てるようになってきました。大切なのは日々の努力ですね。私も偉そうなこと書いておきながら気分が乗った時にやるというたちです。毎日努力し経験を積んでいくようにします。

■どんなリーダーか?

ROOKIESのキャプテンは御子柴です。彼は非常に小心者で、自分に自信がなかったんですが、川藤先生からの指名でキャプテンになりました。

○円の下の力持ち

もしいつか本当に試合ができるようになって… そんな場面が来たら… へへ…俺 別にヒーローになんかなれなくてもいいんだ みんなの引き立て役でいいからさ… なんとかつないでとにかく勝って… みんなでよろこびたいんだ…みんなで

御子柴は、悲観的になる悪い癖があります。それは、キャプテンという立場になってからもなかなか変わるものではありませんでした。しかし、試合で結果をだしみんながキャプテンと認めてくれ、物語の最後のには、立派なキャプテンとして活躍するようになりました。よく立場が人を変えるという言葉がありますが、立場だけでは人は変わりません。私は立場による経験が人を変えるのだと思っています。

■まとめ

ROOKIESはとにかく熱い漫画です。なんか冷めているな~と思う方は読んでみると何か変わるかもしれません。ROOKIESではよく「one for all」という言葉が出てきます。私はこの言葉を聞くとスクールウォーズを思い出してしまうんですが、一人はみんなのためにという意味です。プロジェクトはチームプレーが多いです。チームプレーである以上、独りよがりになってはいけません。ただし、助けてもらって当たり前という意識もいけません。まずはチームで自立できていること、これが最低条件です。スキルが足りていないと感じたらまず努力をし、経験を積み一人前になりましょう。最後に川藤先生の熱いセリフでお別れしましょう。

 夢にときめけ!明日にきらめけ!by川藤幸一