[iOS 11] Apple Musicとの連携を行うための「MusicKit」について #WWDC17
はじめに
こんにちは。モバイルアプリサービス部の平屋です。
WWDC17のKeynoteやPlatforms State of the Unionで紹介されていたMusicKitの概要を調べてみましたので紹介します。
MusicKit
MusicKitを使用すると、以下のような処理を実行できます。
- アプリやゲームからApple Musicまたはローカルの音楽ライブラリの曲を再生する
- Apple Musicの曲をライブラリに追加する
- Apple Musicのメンバーではないユーザーに対し、Apple Musicのトライアルへ誘導する
MusicKitを構成する要素
MusicKitの実体は、Media PlayerおよびStoreKitフレームワーク、Apple Music APIのようです。
MediaPlayer
iOS 2.0から存在するフレームワークです。アプリ内で曲、ポッドキャスト、オーディオブックなどの再生や検索などを行うためのフレームワークです。
StoreKit
iOS 3.0から存在するフレームワークです。アプリ内でコンテンツおよびサービスを販売するためのフレームワークです。
StoreKitはApple Musicの登録画面なども提供します。
Apple Music API
Apple Musicに関する各種情報の取得などを行うためのWeb APIです。APIリファレンスの履歴を見る限り、最近新設されたAPIのようです。
このAPIを使用すると、以下のような処理を実行できます。
- アルバム情報の取得
- アーティスト情報の取得
- チャートの取得
- 検索の実行
- ユーザーがよく聞いている曲の取得
- ユーザーが最近聞いた曲の取得
- ユーザーのレーティング情報の取得
公式ミュージックアプリでできることは大体できるような気がします。
サンプルコード
MusicKitの機能を試すためのサンプルコードは以下のURLからダウンロードできます。
このサンプルコードには、Media PlayerおよびStoreKitフレームワーク、Apple Music APIを使用して、以下を実行する実装が含まれています。
- Apple Musicまたはローカルの音楽ライブラリへのアクセスをリクエストする
- Apple Music加入者設定フローを提示する
- Apple Music Webサービスを使用して、Apple Musicカタログで曲とアルバムを検索する
- ローカルまたはiCloud Music Libraryにプレイリストを作成し、項目を追加する
- Apple Musicの曲またはアプリで作成したプレイリストを再生する
関連セッション
以下のセッションでMusicKitの紹介があるようです。
- タイトル
- Introducing MusicKit
- 日時
- 6/6 15:10(PDT)
さいごに
本記事では、MusicKitの概要を紹介しました。
MediaPlayerやApple Musicまわりのアップデートとしては、ここ最近では一番大きいアップデートだったような気がします。
今回は概要を調査するだけで終わってしまったので、今後サンプルコードやAPIを触っていきたいと思います。