[WWDC2013] 今年の秋にリリースされるiOS7の新機能と変更点をまとめました
Appleの開発者向けイベントであるWWDCが今年も始まりまして、日本語訳の放送を聞きながらキーノートを見ていました。
今年のキーノートでは大きく6つの発表が行われました。
- iOS7
- OS X Mavericks
- Mac Pro
- MacBook Air
- iTunes Radio
- iWork for iCloud beta
普段はiOSアプリ開発に関わっているので、iOS7についてまとめてみました。
iOS7
OSのデザインやアイコンのデザインがシンプルなものに変わり、写真やメールなどの標準のアプリもリニューアルされました。
アプリを開発者としては、1500のAPIが開放されたことや、バックグラウンドで動作できるようになることなどが、今後影響してくると思いました。iOS7の開発者向けのベータ版(iPhone用)は本日からダウンロードでき、正式版は今年の秋に出るようです。
なお、iOS7の対応機種は以下のとおりです。
- iPhone4
- iPhone4S
- iPhone5
- iPod Touch (第五世代)
- iPad2
- iPad Retinaディスプレイモデル
- iPad mini
新機能
Control Center
コントロールセンターという機能が追加されました。画面したからスワイプすると、表示されるものと思われます。
機内モード・Wifi・おやすみモードの切り替え、明るさやボリュームの調整、カメラの起動やライトの点灯などが、これまでより少ない操作で使えるようになります。
iCloud Keychain
「OS X Mavericks」についての説明で出て来ましたが、様々なアカウントのパスワードをMAc/iPad/iPhoneなどで共有したり、パスワードを生成したりできるようです。ちょうど1PasswordがOSに組み込まれた感じでしょうか。
Air Drop
Air DropはMacOSで先に出ていましたが、iOS7からはiOSでも使えるようになりました。メールなどを介さずに直接送信できるので、一緒に会話している友人にその場で写真などを送る場面などで役に立ちそうです。
iTunes Radio
音楽ストリーミングサービスです。「知らない音楽と出会うための機能」と説明されています。自分で放送局を作ることができ、聞けば聞くほどパーソナライズされるようです。広告付き無料でPCやMacでも聞けます。まずはアメリカ限定のようですが。
改良された機能
Notification Center
通知センターにはtoday/all/missedというタブが追加されました。todayでは今日の予定や天気、あすの予告を表示できるようになっています。missedタブでは確認していないメールや着信が表示されるようです。
Multitasking
マルチタスク機能が強化されています。アプリの切り替えに関して、これまではホームボタンを2回押ししてメニューを出し、そこに表示されるアイコンを頼りに切り替えをしていましたが、iOS7ではSafari(iOS版)のページ切り替えのようにそれぞれのアプリのプレビューを見ながらアプリの切り替えができるようになっています。
また、iOS7より前のiOSではバックグラウンドで実行できるのは音楽や地図などの処理に限られていましたが、その制限がなくなるようです。例えば、設定した時間に処理を行ったり、バックグラウンドで通信を行うなどのことができそうです。
AppStore
「キッズ」カテゴリが追加されました。年齢に応じてキュレーションされるようです。また自分が今いる地域で人気のアプリを表示することもできるようです。
また、アプリが自動でアップデートされるようになり、アップデートを知らせるバッチが貯まることがなくなりそうです。
Camera
ビデオ/パノラマ/スティルを切り替えて使います。正方形の写真がとれたり、リアルタイムでフィルターをかけれるようになったりしています。
Photos
撮影場所や撮影日で自動的に整理されるようになっています。これまでは撮影順に並んでいる写真をスクロールして探していたので便利になりそうです。
Safari
検索ボックスに予測機能が追加され、ページの切り替えが「New tab view」という立体的な表示に変更されています。また、ブックマークの表示が変わっています。
Siri
男性の声が追加され、ウェブやWikipediaやTwitterで検索してもらうこともできるようです。
また車載器にiOSデバイスを繋ぎ、Siriの機能を使って音声でナビを使ったり曲をかけたりできるようになるようで、対応する車はこれから出てくるようです。
その他
メール、カレンダー、ロック画面、コンパス、天気などのデザインもリニューアルされていました。
まとめ
これまでアプリ開発に関わる中で、OSや標準アプリのデザインをお手本にしてアプリを作っていくのが基本だと感じていました。今回のiOS7でOSや標準アプリのデザインが変わったことで、今後はアプリのデザインのやりかたが変わっていくのかもしれません。 また今回のキーノートで、「新たに1500のAPIが使えるようになる」「バックグラウンド実行の制限がなくなる」などのアプリの実装に関わる発表があったので、正式版が出る秋にむけて勉強していきたいと思います。