Alteryx Serverのコレクションとディストリクトの使い分け – Alteryx Serverアドベントカレンダー2022

Alteryx Serverアドベントカレンダー13日目
2022.12.13

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こんにちは、スズです。

本記事はAlteryx Serverアドベントカレンダーの13日目の記事です。

8日目にコレクション、12日目にディストリクトについてご紹介しました。コレクションとディストリクト、どちらも項目ごとにワークフローを追加するような使い方ができるため、違いが分かりにくいかと思います。過去にはAlteryx Communityでも違いは何?といった投稿がありました。

Alteryx Serverアドベントカレンダー13日目は、コレクションとディストリクトの使い分けという観点で改めてご紹介します。

利用環境

本記事の執筆に使用しているAlteryx Serverの環境は以下の通りです。

  • Windows Server 2022 (Amazon EC2)
  • Alteryx Server 2022.1
    • 認証タイプ:Built-in

ワークフローの共有はコレクション

コレクションには、コレクションに所属するユーザーやグループを設定できます。コレクションにワークフローを追加することで、そのコレクションにアクセスできるユーザーのみがワークフローを利用できます。

Alteryx Serverを使用するチームが複数ある場合、Alteryx Serverに保存されるワークフローの数も多くなってきます。ワークフローを無制限に公開しておくと、利用したいワークフローへのアクセス性が悪くなったり、ユーザーによるワークフローの誤操作が発生しやすくなったり、といった懸念もでてきます。ワークフローを必要なユーザーにのみ共有することで、そういった問題を少なくすることができます。

公開したワークフローの分類はディストリクト

ディストリクトはユーザーがAlteryx Serverにサインインしない状態であっても表示されます。サインインしていないユーザーも対象になるということから、公開したワークフロー(パブリックワークフロー)の分類に利用することができます。

パブリックワークフローといっても、Alteryx Serverにアクセスできなければ利用することはできません。Alteryx Serverが社員やプロジェクトチームといった形でアクセスが限定した形で構築されている場合は、その範囲内に公開したワークフローとなります。

ワークフローを共有するユーザーを限定する必要がなく、他のユーザーへのワークフローの共有をパブリックワークフローで運用する場合、ワークフローの管理としてディストリクトでワークフローを分類しておくことが考えられます。

コレクションとディストリクトを併用する

Alteryx Serverの運用としてコレクションとディストリクトの利用をどちらかに限定する必要はなく、併用することも考えらえます。

例えば、複数のチームでAlteryx Serverを利用しており、利用しているワークフローの共有は各チーム内に限定するという場合は、ワークフローの共有はコレクションで行うことになります。一方で、社内で共通して利用できるマクロや、社内へのAlteryx普及のためのトレーニングなど、社内で共通して使えるコンテンツはパブリックワークフローにすることもできます。
全社員向けコンテンツをコレクションに寄せるということもできますが、コレクションの場合、コレクション用に全社員が所属するグループを作成しておき、ユーザーが新しく追加されるとそのグループにユーザーを追加する、といったユーザー側の管理作業が発生してきます。パブリックワークフローであれば、Alteryx Server上ではユーザー側の管理作業は発生しないこととなります。

コレクションとディストリクトについては、範囲を限定してワークフローを共有する場合はコレクション、範囲を限定せずワークフローを公開する場合はディストリクト、というように使い分けていただくといいかと思います。

最後に

Alteryx Serverアドベントカレンダー13日目、コレクションとディストリクトの使い分けについてお届けしました。

参考