[iOS 8] ヘルスケア アプリとHealthKit Framworkの濃密な関係

2014.09.18

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

iOS 8 で追加されたヘルスケア関連

iOS 8 の新機能の一つがヘルスケア関連の機能です。ヘルスケアアプリ、HealthKitとそれらのデータストアをまとめてここではヘルスケア関連とします。

ヘルスケア関連のはその名の通り、体の健康に関わるデータを扱います。例えば身長、体重、歩数、血糖値、心拍数、タンパク質摂取量、睡眠時間などの60以上のデータです。データはヘルスケアアプリやHealthKit Frameworkで作成されたアプリ間で共有されます。それらのデータの入力や表示、統計をなどに特化したアプリが"ヘルスケア"アプリ、フレームワークがHealthKit Frameworkになります。

表面的に追加されたのは下の2つになります。

  • "ヘルスケア"アプリの追加。(英語だと"Health"アプリ)
  • HealthKit Frameworkの追加。

ヘルスケア アプリとHealthKit、その他デバイスの関連図です。
heaalth.001
データが入力されるインターフェースは下の3つです。

    1. iOSアプリ:アプリに対して手入力します。例えばヘルスケアアプリに血液型を入力します。
    2. M7プロセッサ:iPhone 5s で追加されたM7プロセッサ(iPhone 6ではM8になる)で加速度センサー、ジャイロスコープ、コンパスの役割を持っています。歩いている、車に乗っているなども判断可能で、歩数や距離をヘルスケアデータとして提供します。
    3. Bluetoothデバイス:NikeFuelやApple WatchなどBLEデバイス。

データが出力されるのはヘルスケアアプリとHealthKitを使ったアプリです。それらの中で取得された体重などのデータが共有されます。ただし共有されデータは アプリ > 項目 > 読み/書き ごとにを細かく権限がされます。

ヘルスケア アプリ

ヘルスケアアプリはヘルスケア関連機能で中核の役割を持っているようです。

  • Medical IDを更新、表示させる
  • 運動や、睡眠、健康新段結果などの情報を更新、表示させる
  • 他のHealthKitを使用したアプリにデータのアップデート許可を与させる
  • 体重などの項目毎にどのデバイスをデータソースにするかを選択させる
  • 体重などの項目毎にどのアプリをデータを共有するかを選択させる

機能は主に上の5つです。データの入出力とプライバシー設定が主な仕事です。アプリの項目は多いですが、よく見るとシンプルなものです。

詳しくは [iOS 8] ついに来た!全ての健康情報を管理してくれるアプリその名も「ヘルスケア」

HealthKit

HealthKitはアプリを作成する際にHealth関連の機能にアクセスしたりするためのフレームワークです。主に以下のような機能を持っています。

  • ヘルスケア関連用データストア(HealthStore)へのアクセス
  • 単位の管理
  • 統計クエリのサポート
  • 読み/書きの権限管理

詳しくは [iOS 8] HealthKitを実装する(1) HealthKit簡易リファレンス

デバイス

Appleによって開発された(Apple Watchの話しでしょうか。)以下の4つのデバイスはビルトインとしてサポートされ、接続されたら自動的にデータを取得します。

  • 心拍数計
  • グルコースセンサー(ブドウ糖センサー?)
  • 血圧計
  • 体温計

 まとめ

ヘルスケア関連に特化した機能を出してきたことで、各種データ収集のハブとなって医療業界を変える力を持っているとも言われています。また非常に個人的でセンシティブなデータを扱う為に、今までのAppleのアプリには無いほどにアクセス制御が細かく行われています。

一方で、他のデバイスやアプリで使用されているデータを使って、新しいアプリが開発できます。例えばランニングのタイムや、距離などを管理するアプリで貯めたデータからゲームアプリが作れそうです。

正直最初は大した機能追加には思えなかったのですが、もしかしたら HealthKit はかなりインパクトの大きな機能なのかもしれません。今後も要チェックです。