Tableau 9.0 ロードショー Tokyo に参加してきた #Tableau
Tableauの新しいバージョン、Ver.9がリリースされたのは今年4月上旬。世界各国でTableau9のリリースイベントが開催されていたのですが、リリースから2ヶ月経ち、いよいよ日本でも記念イベントが開催される運びとなりました。
- Smart Meets Fast: Tableau 9.0 Is Here! | Tableau Software
- Smart Meets Fast - Tableau 9.0 の登場です。 | Tableau Software
そのイベントが2015年06月10日に開催された以下イベントとなります。弊社としてもこのイベントは勿論チェックしておりましたので、社員数名で参加して来ました!
開催場所はベルサール九段@九段下。受付そばの看板(垂れ幕?)も、今回のリリースを記念するかの様に大きくバージョン番号が記載された形となっています。そしてverのスローガンも。
キーノート発表及び開始前の着席風景。Tableauの中の人に聞いたところ、当日は約400人の参加者が来場していたそうです。発表自体も数週間前だったにも関わらずこの集客力。改めてTableauの注目度の高さが垣間見える形になりました。
15:00 - 16:30 Tableau 9.0 キーノート
まずはTableau Japan 代表取締役社長 浜田俊氏が登場。
- いよいよTableau9がリリースされました!8から9のメジャーバージョンアップに2年掛かりました。また、今回のロードショー、東京開催に至るまでにも時間が掛かりました。日本国内では東京の後に大阪でも開催します。
- Tableau 9.0 ロードショー | Tableau Software
- Tableau 9.0 ロードショー - 大阪開催 | Tableau Software
- 本編を始める前に、皆さんにアンケートさせて頂いて宜しいでしょうか?(と、会場の参加者に"Tableauを使っているか/Tableau9を入れているか"を挙手頂いて確認)
- なるほど、今日お越し頂いた殆どのTableauユーザー(会場内およそ半分)はバージョン9を入れているようです。
- ということは半分のユーザーがTableauを導入頂いていないということ。本日のロードショーが終わり、明日にはTableauを導入・購入してもらいたい。また、Serverにまで手を伸ばして貰いたい。そうなれば、我々のロードショーは成功と言えるでしょう。
スポンサー企業の紹介。弊社も今回協力させて頂いていました!浜田氏『日本法人立ち上げ当初よりTableauに注目頂き、TableauとRedshiftの事例を数多く作って頂いています』
業績の伸びについて。
- 毎年80%近い伸び率を記録し、売上も倍近くに。従業員も最近では2000名を超えました。今月も新入社員が100名を超えました。
- 研究開発費について、Tableauはかなり多い額を費やしています。普通の企業であれば10%が標準的な数値ですが、Tableauは25%を費やしています。
- 日本の業績の伸びはどうか。13年1月から営業を開始していますが、世界で一番成功しているのは日本です。この(表示している)伸びの遥か上を示す成績になっています。人数が増えてきたのでオフィス移転も計画しています。とてつもなく伸びています。皆さんのお陰です。
バージョンの遷移について。
- Tableauでは、バージョンアップに時間を費やすようにしています。
- これは、徹底的に検証を行なっている事が関係しています。不具合を徹底的に潰しています。ちなみにこれまでに(浜田氏自身が)製品の不具合でお客様先に謝りに行った事はありません。米国発の製品で、これだけ不具合が発生していないものは無いのでは。
国内利用の展開について。
- 2012年時点では国内に於いてはアーリーアダプタ的なユーザーがわずかに点在するのみ、2013年日本法人設立時も関東にユーザーが増えだした状況ですが、2015年現在では以下の様に日本国内で数多くのユーザー様に御利用頂くまでに成長致しました。
Tableau Conference 2015について。
- 昨年のTableau Conference 2014は凄い盛り上がりでした。(弊社ブログでも取り上げ、私も参加しておりました。詳細については以下ページ内のブログエントリをご参照ください)
- Tableau Conference 2014 at Seattle | シリーズ | Developers.IO
- 昨年は期間中、シアトル中のホテルを貸しきりましたが、今回は参加人数:10000人を計画しています。そのため、収容キャパシティが(シアトルでは)足りず、ラスベガスで開催する事となりました。
- 去年は10月開催でしたが、8月には申し込みチケットが既に売り切れていました。今年も既に申し込みは始まっております。ご興味のある方はなるべく早く申し込みをお願いします。
- Tableau Conference 2015 | Las Vegas, Nevada October 19-23
また、カンファレンスは東京でも行います。11月開催です。去年は300人、チケットは即売り切れました。今年は日程も参加者規模も前回以上の予定で開催する予定です。こちらも是非お早めの申し込みを。
次いで、プレゼンターとして、Tableau Japan セールスコンサルタントマネージャー 並木 正之氏が登場。タブレットを片手にステージ中央へ歩み寄り、登壇ポジションから移動する形で並木さんオンステージの開幕です。
現在、世界では30000を超える企業や団体でTableauをお使い頂いてます。利用ユーザーで換算すると100万人を超える規模となります。Tableau Desktop, Tableau Server, Tableau Online。無償利用可能なTableau PublicやTableau Reader等を含めると更に多くの人がTableau製品を使っている形となります。
ここで、幾つかの事例を紹介します。医療機関従事者(エボラ出血熱で苦しむ患者さんのために危機対応の情報を可視化)、海洋学研究所勤務(オニイトマキエイの情報を可視化)、評議員等。至るところで利用されています。日本の例としては、石川ベンジャミン光一氏の事例を紹介。地域医療にTableauを役立てる為に、症例情報、病院情報などを可視化しています。
今求められているのは何か?医療、教育、企業等様々な分野でデータが活用されています。もっとこのデータを活用できれば色々な可能性が広がります。企業がデータを使うことで改善・貢献が出来るようになります。 ですが、このデータを何故皆さんがスムーズに扱えないのか。ソーシャルデータ、IoT、いわゆる『ビッグデータ』に囲まれています。自分達が溜めたデータなのに、何故簡単に使えないのか。
イメージしてみましょう。ある人がデータの状況を知りたいとします。IT部門に聞き、活動リソースの有無を尋ね、数週間後に要員がアサインされ、アサインされた人は状況を調査しDBを作成、レポートを作成したりキューブを用意したりします。この間、1ヶ月も時間が掛かってしまうかもしれません。自分が使いたいデータなのに、現状ではたった1つの質問に応えるだけなのに、時間が掛かってしまうのです。
ここにいる多くの方がスマホやタブレットを持っているはず。これを使い様々な情報を自分の力で調べて、答を見つけ出している。何でこれと同じ事が企業で出来ないのだろう?このダッシュボードを見てください。もはや画です。クリエイティブ。想像力が発揮される。しかもこれは動きます。Tableauでは砂場遊びの様な感覚・操作感で、このようなものを作り出せるのです。
何が必要か?以下に列挙するようなものがキーになると考えます。分析という科学、ITの技術を使って、ツールとして変化する事で想像力を発揮して色々な事が出来るようになる。これがTableauの強みです。
- Data intefration
- Analytics/Calcs/Stats/Maps
- Collaboration/self service
- Performance/Administration
- Web/Cloud
- Mobile/Alerts
『分析』とは、理解するためのプロセスです。データを考え、理解して行動する、その行動そのものが分析。波に乗ってる時、仕事が上手く行っているとき、ホントにありませんか?状況を理解しながら前に進むことが出来る。もし分析作業が『波に乗ったら』、面白いと思いませんか?
また、テニス、私も好きです。テニスでは球速が200kmを超える事もあります。その際は反射神経だけでなく、予測、リアクションでの動きが必要となります。ラケット、プロテニスプレイヤーはこの道具を使いこなしています。手の延長として使っています。"ゾーン"に入るような状況で最大限のパフォーマンスを出せる、そのためには物事がとんとん拍子で進む必要があります。
チクセントミハイという人を御存知でしょうか。TEDトークで有名な人です。フロー理論を1990年代に提唱した人物です。
フロー理論は、図にするとこうなります。優れた製品は人間の知性を向上させる働きがあるのです。 『Smart Meets Fast』と言うのはTableau9のキャッチコピーですが、Tableau9ではこの部分を追求しました。フロー体験を引き出せるようなツールを目指しました。
ここからはしばし並木さんによるTableau実践デモが続きます。詳細は割愛しますが、Tableau9の新機能をメインに、流れるようなデモを次々と披露されていました。またこれに先立ちTableau製品に同梱されているTableauサンプルワークブックにも触れました。以下は日本オリジナルのコンテンツのうちの1つ、『ゴジラ(1954年版)東京上陸の際の進路、及び破壊地域の時価総額の可視化』ですが、これ実は並木さんが作ったというこぼれ話も披露。
デモを終え、製品紹介へ戻ります。Tableau Serverについては、全面的に作り変えられました。
検索やコンテンツ管理等も容易になりました。
以下はパーミッション設定画面ですが、格段に分かり易く、管理し易くなっています。
パフォーマンス向上については以下の観点で改良・改善がなされています。
また、データ接続についても以下のものに対応するようになりました。直近新しいところだとMongoDBにも対応する様になっています。
未来のために、我々が掲げているテーマを解決するには何をすれば良いのか?Tableauでは基金(Foundation)や学生向け、教師向けTableauプログラムを設けています。プログラムについては条件を満たしていれば全て無料で利用が出来るのです。Tableau Publicも既に10万人が利用しています。
最後にこのメッセージを皆さんにお送りしたいと思います。Tableau Software CEO兼共同設立者、クリスチャン・シャボーの言葉です。御清聴ありがとうございました。
17:00 - 18:00 ブレイクアウトセッション
Tableau 9.0 徹底検証
キーノートの後は、レベル別、対象者別に部屋を分けて個別のセッションに参加。私はこちらの『Tableau 9.0徹底検証』セッションを聴講しました。
こちらのセッションでは文字通り『Tableau 9.0』の新機能を、デモを交える形で適宜紹介。アナリティクスタブの使い方や、
データ準備に関する便利機能の紹介、
新機能全般の紹介からの、
Tableau 9.0の目玉機能の1つ、『LOD表現』についてもとあるデータサンプルを基に解説を行いました。
まとめ
以上、Tableau Roadshow 9.0の参加レポートでした。『ブレイクアウトセッション』については私の他にも参加しているメンバーが上記以外のセッションに参加していましたので、直にその部分のレポートがブログで上がってくる事と思います。ご期待ください!
Tableauは9にメジャーバージョンアップした事で、更に使い易く、分かり易く進化していると感じています。新機能については私自身もまだ全てを把握し切れていませんが、データサンプルや公式ブログ、ヘルプ等を参考に勉強して更に使いこなせるようになって行きたいと思います。こちらからは以上です。