[アップデート] Amazon Connectでウェブ通話、ウェブビデオ通話が出来るようになりました #AWSreInvent

こんにちは。繁松です。
Amazon Connectにウェブ通話およびウェブビデオ通話の機能が追加されました！！

ウェブサイトやモバイルアプリケーションに通信ウィジェットスクリプトを埋め込むことで、ウェブ通話やウェブビデオ通話が可能になります！！

なにが嬉しいのか

• 電話番号取得が不要で利用できる
• 電話回線のメンテナンスや障害対策になる
• ブラウザからオペレーターに発信することができる
• ビデオ通話により、音声で伝えにくい情報も伝えることができ、効率的なサポートが可能

このアップデートによるメリットや利用用途は多く、上記以外でも様々な用途が考えられると思います。

やってみた

今回はCloudfront + S3で静的ウェブホスティングを用意し、CCPを埋め込み動作確認してみました。

セットアップ手順

0. 前提

• バージニア北部リージョンのAmazon Connectインスタンス（アップデート記事では東京リージョンも対応と記載されていましたが、2023年11月29日時点では設定画面が表示されませんでした。）

1. コミュニケーションウィジェットの設定

Amazon Connect のコンソールにログインします。

左側のメニューから[チャンネル],[コミュニケーションウィジェット]を開き、[ウィジェットを追加]を選択します。

ウェブ通話を追加にチェックをいれ、コンタクトフローを選択します。

ウィジェットの画面の色やヘッダーメッセージ等を設定します。（今回はデフォルトのまま進めます。）

コミュニケーションウィジェットを表示するウェブサイトのドメインを追加します。

ウィジェットのスクリプトが生成されるのでコピーします。

スクリプトをウェブサイトに埋め込みます。（今回はS3にスクリプトを記載したindex.htmlファイルをアップロードします。）

2. 動作確認

スクリプトを埋め込んだウェブサイトを開き動作確認します。

クライアント側

生成されたスクリプトにより、右下に電話マークが表示されるのでクリックします。

クリックと同時に発話されます。
[ビデオを開始]を押すとビデオ通話になります。

赤枠に自分のカメラ画面が写ります。

環境設定からマイク、スピーカーの設定や、ノイズキャンセルを有効にできます。

ビデオの設定では背景をぼかす機能もあります。

Amazon Connect側で特別な設定はしていないのですが、表示は日本語でした。

iPhoneのChromeブラウザからも発信/ビデオ通話ができることを確認しました。
フロントカメラ、背面カメラで切り替えも可能です。

エージェント側

通常のAmazon Connectと同様に着信されます。

ビデオ通話のオン/オフボタンが追加されています。

ビデオ通話オン

料金

ウェブ通話とビデオ通話の料金は英語のドキュメントからのみ確認できます。(2023年11月29日時点)
Amazon Connect 料金

アプリ内および Web 通話の音声使用量 - 1 分あたり：$0.01
ビデオ接続 - 1分あたり：$0.015

• 2023年12月11日追記

青柳さんが料金体系をわかりやすくまとめてくれたので、その内容を参照させていただきます。
新機能「アプリ内通話/ウェブ通話/ビデオ通話」の料金体系を整理してみた – Amazon Connect アドベントカレンダー 2023
　

電話回線を使った通話の場合と同様に、以下の条件下での月額料金を試算してみます。

・1回あたりの平均通話時間： 5分
・1ヶ月の通話件数： 10,000件

月額料金 (試算例)：

・音声のみ利用の場合：
　0.028 x 5 x 10,000 = 1,400 USD (約203,000円: 1ドル=145円換算)
・ビデオも利用する場合 (顧客またはエージェントの一方のみ)：
　0.043 x 5 x 10,000 = 2,150 USD (約311,750円: 1ドル=145円換算)
・ビデオも利用する場合 (顧客およびエージェントの両方)：
　0.058 x 5 x 10,000 = 2,900 USD (約420,500円: 1ドル=145円換算)

さいごに

今までは電話回線での通話のみでしたが、今回のアップデートでウェブ通話や、ビデオ通話も可能になりました。
ビデオ通話だけでも便利ですが、電話回線側のメンテナンスや障害対策としての用途等も考えられるかと思います。

東京リージョンも対象リージョンに含まれていたので利用できるようになることを期待したいと思います。