(レポート) DAT204 – Thermo Fisher事例:AWSとMongoDBによる質量分析時間の短縮 #reinvent
こんにちは、菊池です。
re:Inventの事例セッション、"
- スライド:AWS re:Invent 2016: How Thermo Fisher Is Reducing Mass Spectrometry Experiment Times from Days to Minutes with MongoDB & AWS (DAT204) | SlideShare
- 動画:AWS re:Invent 2016: Thermo Fisher Is Reducing Mass Spectrometry Times with MongoDB & AWS (DAT204) | YouTube
スピーカーはMongoDB, Inc. CTOのEliot Horowitz氏と、Thermo Fisher社のJoseph Clicker氏でした。
レポート
Thermo Fisherによる事例
- Thermo Fisher社
- 50カ国、従業員50,000人、売り上げ規模$170億
- 質量分析装置の開発
- 農薬や汚染物質の検出
- 2020年には火星探査機にスペクトロメータを載せる
- Thermo Fisher Cloud(デモ)
- 質量分析器を接続し、リモートモニタリングを可能に
- なぜMongoDBを使うのか
- Thermo FisherアプリケーションはMongoDBを利用している
- 科学技術アプリケーションは膨大なデータを扱う
- 選択理由
- パフォーマンス
- 開発生産性
- コスト
- どこでも動作する
- 法規対応
- MongoDBの進化
- MySQL vs MongoDB
- インサート
- MySQL最適化の40行のコードとMongoDBの1行のコード
- MongoDBの方が6倍高速
- Select
- リファクタリングで3.5倍のコード削減
- インサート
- マイクロサービスで構築
- AWS Lambda
- Docker / Amazon ECS
- Spark / EMR
- MongoDB Atlasを9月から運用
- ストレスの多い週末から解放
- 付加価値を顧客に還元できるように
MongoDB Atlas on AWS
- MongoDBの利点
- アプリケーションの開発に集中できる
- データ構造を自由にできる
- MongoDB Atlas
- MongoDBから提供される、AWSで稼働するマネージドサービス
- より楽にアプリケーションを開発するために
- すぐに稼働し、スケール可能
- 必要な監視を提供
- データベースを管理するのに必要な数多くのタスクから解放される
- MongoDB Atlasのデプロイと機能
- スペックを数クリックで指定
- RAMとCPU
- ノード数
- ディスクサイズ
- 一度作成後も上記のスペックを停止時間なしで変更可能
- シャーディングの有効化
- セキュリティ
- IPホワイトリスト(セキュリティグループ)
- VPCピアリング
- SSL証明書による認証
- モニタリング
- MMS(MongoDB Monitoring Service:2011から5年提供してきた)
- バックアップ
- 2014年から提供してきた
- Atlasは上記、モニタリング/バックアップサービスの上に稼働
- AtlasはAWSで稼働
- 現在は少なくとも3つのAZを持つリージョンでのみサービス提供
- VPCピアリングは特に重要な機能
- 自分のAWSアカウントIDとVPCを入れて有効化
- Atlasとのトラフィックがプライベートネットワークになる
- Atlasを選択する理由
- 信頼性
- セキュリティ
- 簡単
- 価格
- スペックを数クリックで指定
- Mongo Mirror (2017 Q1登場予定)
- 現在稼働しているMongoDBクラスタをリアルタイムにAtlasへ移行
まとめ
Thermo Fisher社によるAWSで稼働するMongoDBの事例と、同じくAWSを使ってサービス提供されるMongoDB Atlasの紹介でした。
MongoDB Atlasはすでに当ブログでも紹介していますが、ローンチまもないAtlasをすでに本番サービスで運用しているのは驚きでした。
Atlasのコンセプトである、数クリックで簡単に起動、管理から解放されるといった点は、AWSのRDSなどと共通のもので、同じ方向性を持ったサービスと言えます。
Atlasは3つのAZを持つリージョンでのみ提供とあった通り、現在、東京リージョンでは提供されていません。確かに、レプリカセットが3つのノードを標準とするなど、2つのAZでは提供しにくい点などあるかもしれませんが、是非とも東京リージョンでの提供を期待したいと思います。
また、新サービスとしてMongo Mirrorなども今後の提供がアナウンスされましたので、サービス開始を待って検証・レポートしていきたいと思います。