Regional Scrum Gathering Tokyo 2019 参加レポート #rsgt2019

2019.01.14

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こんにちわ、ふかさわです。大崎ブライトコアホールで行われたRegional Scrum Gathering Tokyo 2019 (RSGT2019) の参加レポートです。

※セッションと内容は抜粋したものになります。

Chris Lucian - Learning to Experiment

クリスさんの居るHunter社はこのモブプログラミングの動画の会社です。

まず、茹でガエル - Wikipedia の話が例にあがりました。表面上はうまくいっているように見えた(生存していた)としたとしても、徐々に起こる変化に適応できなければ、気づかないうちにいずれ衰退して(茹で上がって)しまいます。でも実際には危機的状況に陥るまで、変化できなかったりします。なので、少しずつ適応するために実験することがとても大事
実験するためには、学習というインプットやフィードバックを言いあえたり、失敗ができる心理的安全性の高い場、継続的デリバリができる環境、データを計測して可視化できる事が必要。 実験した結果がうまく機能していないなら、そこから学習してやり方を変えてみる。そして、もうやらなくても良いことは辞める。フラット化した組織やモブプログラミングも昔はそうじゃなかったと。

また、何年も見積もりをしていないということでした。 #NoEstimate
見積もりはコストがかかるし当たらない、当たるのは似たようなことをやった時だが同じようなことはソフトウェアの世界では自動化されると。 見積もりの副次的な悪影響については会場の皆で考え、パーキンソンの法則(仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する )やプレッシャーによる品質低下、計画通り進めようとするバイアスでより良い方法を考えにくくする、など様々な意見が出ました。

思った

より実験している状態になるために、それができる仕組みや環境を作ることが重要なんじゃないか。また見積もりの弊害はわかったけど、見積もりというか計画を利用している事もあるので、その辺りをどうやって解決していくのか、も実験なのかな。

参考

Ken Takayanagi / Manabu Shibahashi / Yumiko Yoshida - 喧嘩できるチームを作るワークショップ

途中から参加したので理解できていない部分も多かったのですが、後で聞いた話や資料を総合して書きました。

複数人で会議なりで会話する時に、コンテンツ(話している内容)とふるまいの両方に着目して、ィードバックして言語化してあげる。するとそのチームの特性がまずわかる。分かると、この部分をより良くしたいとなった時や、新しい人がチームに入った時にに具体的に動きやすくなるよね、ということだと理解しています。
ワークショップの中では実際に議論して、それを周りから見てフィードバックすることをしていました。即席で集まったチームですが、関係性、空気感、緊張など実際に中で議論した人は様々な要因から、ふるまいや発言につながってるという事がわかりました。

思った

コミュニケーションってなかなか見える化されないから、改善しにくい部分かもしれないけど、見える化されてゴールがあると動けるようになるのは、一緒なのねって感じました。

Kenta Sasa / Iwao Harada - 明日現場で使える!とにかく明るいScrum Patterns活用ワークショップ

名前の通り、とても楽しいワークショップでした。

6名程度のテーブルに別れ、実際にスクラムチームを立ち上げたたとして、成熟度に応じた3つの時期に発生しそうな問題を出して優先順位付けし、それにどんなScrum Patternsを適用すれば効果がありそうかというのを、テーブルで会話しながら行いました。

Scrum Patternsの内容は100程度あり、Scrumに組み込まれているプロダクトバックログなど基本的なことや実際に経験した事、そして、もっと高みに登るにはこんなのもあるのねというパタンもあり、とても興味深かったです。

最後に瞑想して終わるという新しい体験で二日目のRSGT2019を締めくくりました。

思った

一つの問題でも背景や原因によってどれが適用できそうかは違いそうだし、まずはこれ、次にこれを適用してみたら良さそうなど組み合わせもあるんだなという事がわかりました。Scrumに限らなく、チームで何かを成し遂げる時によく起こる事象に対して、先人の知恵も利用しようということで、自分の引き出しに置いておきたいなと思いました。

参考

Open Space Technology (OST)

参加者がトピックをだして、議論が行われるオープン・スペース・テクノロジー - Wikipedia は、8テーブルx3セット+αの規模で行われました。見積もりの利点やNoEstimateの更にふみこんだ話題や各セッションのフィードバック、現場の悩みなどがトピックに上がりました。僕も今回はじめてトピックを書いてみました。数百人規模でで行うOST、この感覚もRSGTだなって感じます。

Naoyuki Ide - よなよなエール流 熱狂を生むチームづくり ~8年連続赤字から13年連続増収増益までの軌跡~

こちらの本も頂きました。 ぷしゅ よなよなエールがお世話になります | 井手 直行 |本 | 通販 | Amazon

最高に楽しくて盛り上がった、RSGTの最後にふさわしいセッションでした。 赤字続きで社員も全く元気がなかった会社を、主に戦略と組織とかチームの観点からどうビジネス的にも成功していて会社が元気な状態に立て直していったのかというお話し。

戦略として会社も個人も思い切ってトレードオフしてること、知的な変わり者、人はそれぞれ違う、自分から始める、個性を伸ばす、自己開示、小さく始める、急がば回れ、ファンを増やす、コミュニケーション、チームビルド、そして世界平和。

思った

トレードオフって特に会社の戦略でも個人の生き方でもどこにでもあって、少なからず誰でもやってるんだけど、それを思い切ってやれてるかというとそうじゃない場合が多くて、無難な魅力無い感じになっちゃってるのかもしれない。話している井手さん自身から魅力が溢れてるのが印象的で、そう感じました。

参考

最後に

何度か参加させてもらっているRSGTですが、開催時期もあってか年の変わり目を感じます。自分が去年一年何をしてきたのか、何を大事にしてきたのか、今年はどうなのかを強く考えさせられます。また、今回いろんな方々と"場"の話しをした記憶がありますが、RSGT自体が運営と参会者で作る素敵な場です。来年は少しキャパシティも増えるらしいので、今年行けなかったとか、ちょっと気になっているという方もまずは是非参加してみてはいかがでしょうか。