2017年に体感した、身の回りのコミュニティや人の変化

2017.12.31

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はじめに

おばんです、実家の大掃除を終え、ようやくブログ執筆に戻ってこられた田中です。

さて、今年も残り数時間です。今年もいろいろなイベントに参加して、多くの人と会い、話してきました。おかげでまた楽しい一年を過ごせました。構ってくれた方々ありがとうございました、また来年も仲良くしてください。

昨年から引き続き東京二年目な私ですが、東京ではiOS関連の様々なイベントに参加してきました。今回は自分の観測する範囲でiOSコミュニティとその流れについて考えていることをまとめます。具体的に数字に基づく話ではないので、ただの一意見として、紅白に飽きた頃に読んでください。


以下のトピックについて触れていきます。

  • ブログを書く人が増えた気がする
  • 飽和している発表の場
  • iOSの設計に関する話題が落ち着いた
  • iOSのテストに関する話題が一般化しつつある
  • 地方に目を向けた流れ

観測範囲として参加したイベントはだいたい以下の通りで、話すことはこれらに基づいていたりします。

ブログを書く人が増えた気がする

ブログ枠を設けるイベントが増えたりなど、イベント側が積極的に「書いてください!」とアピールすることが増えたように思います。

特に印象的だったのがiOSDCでした。「I will blog.」、「ブログを書くまでがiOSDC」などの掛け声とともに、ブログを書くことを参加者に強く推奨していました。書いてもらったブログは公式側で以下のようにちゃんとまとられています。スポンサーのことを考えれば、ブログなどでなるべくにぎやかして、影響を大きくした方が良いですし、iOSDCは良い流れを作っていました。

色々な人のまとめがあると、よりそのイベントの雰囲気を周りに伝えやすいので、もっと書く人が増えていってほしいと思います!(`・ω・´)フンス!

飽和している発表の場

発表の場は多いのですが、テーマであったり、開催方法が似通ってきているため飽和しているように感じます。イベントの開催形式について、来年は登壇者が得た知識を発表していく従来のスタイルの勉強会の他に、パネルディスカッション形式であったり、直接の困りごとに対してそのコミュニティに聞きに行くようなイベントが増えてくるんじゃないかと予想しています。(ちょうど私が主催するAKIBA.swiftも、新年はその形式でやってみようとしています)

そうなってくると、その場に誰がいるのかがさらに重要になっていきそうです。これまで通り、居る人によってイベントの色が変わっていくのはもちろんのこと、「こういうことについて知っている人がいるから、ここに参加してみよう」、「自分がこの人と話をしたい・直接質問したいから参加してみよう」といった動機が増えてくるのではないでしょうか。

iOSの設計に関する話題が落ち着いた

昨年はClean Architecture, RxSwiftを使ったMVVMなどの設計に関する話題が注目を集めていました。今年はそれが一般的になって、それをどううまく使っているかということを、設計だけの話から一歩進んだ話が増えてきた気がします。

あるいは、一般的に広まったことをうけて改めて必要性であったり基礎的なことを見直す、重要なフェーズに突入した気がします。

そもそも設計の考えのベースとなるものってどんな観点だったっけ?

iOSのテストに関する話題が一般化しつつある

この話題はiOS Test Nightという勉強会が大きな助力になったと確信しています。

そもそもこれまでのiOS界隈はテストに対する関心が薄かったように思います。「ユニットテスト書いてますか?」という問いに対して、「書いていない」と答える人が多かった印象でした。実際自分も書いていなかったですし、仕事でもたまに書くことがあるかないか、くらいでした。そういった状況を受けて、iOS Test Nightが開催されました。(日本語のiOSのテストの記事が少ないという動機) iOS Test Nightは毎回200人前後の集客を記録して、テストビギナーから熟練者まで様々で、参加しやすいです。この会を機にテストについて学び始めた人も多いようです。(自分もその一人)

タイミング的にもよかったように思います。なぜかといえば、テストの話題は設計の話題と地続きになっているからです。先述した設計の話題が落ち着いてきたこととつながっています。

「良い設計とはなにか」という問いの答えの一つに、「テスト可能である」というものがあります。私自身設計について学んできたところどうやらそれが確からしいことがわかりました。設計を良くするのは、疎結合でテスト可能な状態を作るため。テスト可能な状態とはどういう状態か?良いテストをするにはどうすべきか?そもそもテストってなんだ?という問いの元、テストの機運が高まった年だったのかもしれません。

地方に目を向けた流れ

地方に目を向けた流れは二つあって、一つは@es_kumagaiさんが主催する以下の勉強会です。

実際に地方に巡業してSwiftについて語っていく。@es_kumagaiさんの知り合いのエンジニアの地元を順番に回っていて、場所探しや人集めなどを@es_kumagaiさんと一緒にやっていく。私も仙台回のときご一緒させていただきました。この流れのすごいところが、 @es_kumagaiさん以外の東京のiOSエンジニアがなぜか毎回付いていくこと。 なんなんですかね、観光気分なのだと思いますが。主催一人で乗り込むとなかなか交流がうまくいかないこともありますが、他の東京のエンジニアも一緒に回ることで良い交流の場になっていているようです。

その他Youtubeで勉強会の様子を流して、場所にとらわれない開催の仕方をしているのも特徴です。今度は京都でも開催されるようですので、ぜひ体感してみてください。とても楽しいです。


もう一つの流れがSwift Tweets

Swift Tweetsは全ての発表がTwitter上で行われる勉強会です。登壇者とのコミュニケーションがリプライで交わされたり、会場の様子がハッシュタグで追うことなど、 全てがTwitter上で完結したイベントです。

これも良いところがいっぱいあります。

  • 地方に居る人間も同じ条件でイベントに参加できる
  • 東京や関東圏にいるものの、家庭の都合で参加しづらい人が参加できる
  • 家でマッタリしながら参加できる
  • 少人数で固まってリアルで議論を交わしつつ参加も可能
  • 登壇者やタイムライン上に集まった人に話をかけやすい

など、地方に限らずとにかく色々な参加の障壁をぶち壊してくれるのが魅力です。私も前回は家にいながら様子を追っていましたが、イベント終了後にそのまま風呂に入って寝ることができたのが最高でした。自分のライフスタイルに合わせて参加できるのがインターネットっぽくて新しい体験でした。

次回は 2018-01-20 21:00 JST に開催されるようなので、のぞいてみてはいかがでしょう!?

さいごに

身の回りのコミュニティとiOS界隈について振り返るような内容になりました。

他の技術分野のコミュニティにあまり顔を出していないので比較はできませんが、iOS界隈のコミュニティはとても楽しいですし、優しい世界です。年に二回、try! Swift TOKYOiOSDCという大きなカンファレンスが開催されるため、半年から一年のスパンで全国のiOSエンジニアが集まって交流できる場があるのも良いです。大きなイベントだと都合つけやすいですしね。

この記事を読んで、コミュニティへ参加したくなった方は、ぜひ紹介したような場に足を運んでみてください。AWAYOKUBA、ブログを書いてみたり他の参加者・登壇者と会話してみてください。