2020/6/26 ウェビナー「AWSへのシステム移行の『第一歩』を理解する!成功のポイント解説~最適化を目指した、AWSへの移行計画~」の Q&A を公開します

2020.07.06

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2020/6/26にアマゾン ウェブ サービス(AWS)とクラスメソッド株式会社で共催のオンラインセミナー「AWSへのシステム移行の『第一歩』を理解する!成功のポイント解説~最適化を目指した、AWSへの移行計画~」を開催しました。
ご参加いただいた方から頂戴した質問と、その回答を公開します。

Q&A

Q. NASを移行しようとしたとき、どのサービスを使うのがよいでしょうか。

A. AWSではさまざまなストレージサービスが提供されています。マネージドなWindowsファイルシステムのサービスでは、Amazon FSx for Windowsがあります。データの移行には、AWS DataSyncを使うことで高速にデータの移行をできます。

Q. クラウド移行パスの紹介のページでLevel 1, level 2, level 3とありましたが、段階的にステップを踏んで行った方が良いのでしょうか?

A. 一般的には多段階移行は投資が膨らむため行われておりません。無駄な多段階移行を踏まないように業務に合わせて移行パスを検討いただきます。

Q. Oracle から Oracle RDSへ移行する場合、Classmethod様ではDMSを推奨されていらっしゃいますか? もしくはCase by caseになりますでしょうか?

A. ケースバイケースになります。移行時に十分な停止時間を許容できるのでしたら、Oracle Data PumpやCSVファイルを使った移行を検討します。停止時間を許容できない場合は、DMSを使った移行を検討します。実際の例として、小さいテーブルはDMSで移行、大きなテーブルはData Pumpと使い分けて移行するケースがございました。

Q. アプリケーションをAWSに移行する方法はありますか?UIとロジックはどうするのですか?

A. 仮想サーバをそのままAWSに移行するのであればCloudEndureなどで移行できます。コンテナやサーバレスなどにする場合はUIやロジックはクラウドに合わせて最適化が必要になります。

Q. オンプレのWindowsサーバからEC2で構築したWindowsサーバへのデータ移行に利用できる、おすすめのサービスはありますか?

A. 大量のデータを素早く移行するにはAWS DataSyncを使った方法がございます。小さいデータであればDirectConnectを経由して、robocopyコマンドで移行することもございます。

Q.CCoE支援の組織が重要というのは理解できましたが、具体的な例があれば教えて下さい。

A. 森永乳業様の事例では、情報システム部門への支援から、IT改革推進部という組織を作っていただきアーキテクチャやセキュリティ全体の支援をさせていただきました。

Q.サーバー移行でP2V, V2Vなどのtoolを利用するケースはありますか? cloudendureが有効ですか?

A. どちらもCloudEndureを使った移行は有効です。

Q. リローケート、リホストを検討中。技術的な問題(レスポンスの遅延、冗長性、可用性、機密性の低下など)で断念されるケースはありますか?

A. AWSをご利用いただいているお客様で途中で断念されるケースはほとんどないです。クラウドの特徴として、簡単に始め、簡単にやめることができます。まずはPoCでパフォーマンスやレスポンスの検証を行っていただきます。何か技術的な懸念があればやめることもできますので、気軽にクラウド移行の強みになります。

Q.ALBでホスト名でEC2の振り分けをする場合、DNSの役割をする良いサービスはございますでしょうか?

A. ALBからEC2へ振り分けをするためにDNSのサービスは不要です。ALB自体の名前解決にはDNSサービスのRoute 53を使用していただきます。

Q. 国内の事例として、オンプレ回帰されるケースの主な理由はなんですか?

A. オンプレに回帰される一般的なケースというのはございません。例として、オンプレにDBを残し一部システムをAWSに移行したときに、AWSからオンプレDBを利用するとレイテンシーによりパフォーマンスが出ないため、オンプレに統合すると判断するケースが考えられます。

Q. クラスメソッドさんの方で、今後、CCoEなどクラウド利用のための組織作りにフォーカスしたウェビナーを実施される予定はあるでしょうか?もしくは、参考にできる資料等はありますでしょうか?

A. CCoEの支援していくにあたって、今後ウェビナーなども計画していく予定ですので、アナウンスをお待ちください。

Q. 現状MS SQL ServerのAlways On(可用性グループ)で運用しているオンプレのDBMS(Webアプリは.NET)をAWSへ移行するにはどういったサービスを利用して移行するのが望ましいでしょうか?(費用対効果含め)

A. SQL Serverの移行も、まずは停止期間が許容されるならばダンプツールを使用した移行を検討し、停止期間が許容されないようであれば純正のレプリケーション機能やDMSを使った移行を検討します。

Q.サーバー移行後に、ALBを利用して、クライアント認証をできますか?

A. 可能です。ALBではOpenID Connectに準拠したIDプロバイダーを使用してユーザー認証していただけます。AWSでは、Amazon Cognitoを使用して外部IDプロバイダーを介してユーザーを認証したり、ID管理SaaSのOktaなどと連携いただくことも可能です。

Q. リロケートによるAWSへの移行を通じて、社内にクラウドの技術者を創成したい。IaaS、PaaSレベルでクラウド上のアーキテクチャを設計できるレベル。それを要件としてRFPを出したいが、該当するサービスはありますか?

A. クラスメソッドでは技術支援として、アセスメントの支援やアーキテクチャのレビューはさせいただきますので、お気軽にご相談いただければと思います。

Q. EC2からNAT Gatewayを通じてオンプレシステムへ毎日5GB程度の下り通信が発生する予定なのですが、利用料の面からクラウド化はあきらめた方がよろしいでしょうか。

A. NAT Gatewayのデータ転送量を懸念されているようでしたら、EC2をパブリックサブネットに配置することは可能か検討ください。セキュリティグループやNetwork ACLを正しく運用いただくことで、パブリックサブネットでもセキュリティを確保いただけます。
IPを固定化を求められる場合、ElasticIPを使用いただいただけます。ただし、台数が増えますと運用面でのコストが増えますので、NAT Gatewayを使用するかElasticIPを使用するかは、実コストと運用コストの兼ね合いから検討いただければと思います。

ウェビナー資料

当日使用した資料はこちらになります。

クラウド移行のための組織とプランニング(クラスメソッド株式会社 韓周源

迅速にAWS移行をすすめるベストプラクティス(クラスメソッド株式会社 中川翔太