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VS Code拡張機能を追加してCloudFormation開発環境をレベルアップする

CloudFormationの開発向けVS Code拡張機能の設定について記載します。

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

データアナリティクス事業本部コンサルティンググループのnkhrです。

このブログでは、CloudFormation開発で利用できるVS Code拡張機能の設定について紹介します。今回実施した環境のバージョンは、下記の通りです。

  • Windows 10
  • VS CodeのVersion 1.60.2
  • PythonのVersion 3.9.7

※バージョンが違うとGUIの設定画面や、設定パラメータ名など異なる場合があるため、設定時は注意してください。

このブログでは、下記の拡張機能の設定について説明しています。

vscode-cfn-lint

事前に以下のPythonライブラリをpipでインストールします。(Macの場合はbrewでインストールできるみたいです)

  • cfn-lint (必須)
  • pydot (任意)
    • コードのバリデーションのみ実施したい場合は不要、参照関係をグラフ化するために利用します。

Pythonライブラリインストール

私は今のところローカルで複数バージョンのPythonを利用する想定がないので、Windowsインストーラで直接インストールしています。複数バージョンを切り替えたい場合はpyenv-winを使うと良いかなと思います。

その他のやり方として、直接インストールしたくない(DockerやEmbaded版を使ってすぐに消せるようにする)場合は、下記のブログが参考になると思います。

下記のコマンドでPythonのバージョンを確認し、pipでライブラリをインストールします。

> python --version
Python 3.9.7

> pip install --user cfn-lint
> pip install --user pydot

環境変数の設定

pipでインストールするスクリプトのパスを環境変数PATHに追加します。すでに追加済みであれば不要です。環境変数に入れたくない場合は、VS Codeの設定でcfn-lint.exeの絶対パスを指定する方法もあります。

スクリプトのパスは以下のコマンドで確認できます。

「Location」に「site-packages」のパスが表示されます。スクリプトのフォルダは「site-packages」の部分を「Scripts」に変更したパスになります。

> pip show cfn-lint
Name: cfn-lint
Version: 0.54.2
Summary: Checks CloudFormation templates for practices and behaviour that could potentially be improved
Home-page: https://github.com/aws-cloudformation/cfn-python-lint
Author: kddejong
Author-email: kddejong@amazon.com
License: MIT no attribution
Location: c:\users\<path-to-python-package>\python39\site-packages
Requires: aws-sam-translator, jsonschema, pyyaml, six, junit-xml, jsonpatch, networkx
Required-by:

変更は下記の太字の部分です。

  • site-packagesのパス 
    • c:\users[path-to-python-package]\python39\site-packages
  • Scriptsのパス ※こちらを利用
    • c:\users[path-to-python-package]\python39\Scripts

パスが通ると、ターミナルでcfn-lintコマンドが利用できます。

> cfn-lint --version
cfn-lint 0.54.2

拡張機能のインストール

VS Codeで拡張機能をインストールします。

VS Codeの設定で、cfn-lintの絶対パスを指定する場合は「Cfn Lint: Path」に書きます。下記の画像では、環境変数でパスを通しているためcfn-lintのみで利用できます。

cfn-lintの利用

VS Codeでパスが正しく設定されている場合、自動で問題を指摘してくれます。

Pydotによる参照関係グラフの表示

pydotをインストールしている場合は、参照関係のグラフ表示ができます。

Ctrl+Shift+Pで[コマンドパレット]を起動し、「cloudformation」と打ち込むと表示される「Preview CloudFormation template as graph」を選択します。

こんな感じの図が出てきて、参照関係を図示してくれます。

indent-rainbow

インデントをカラー表示してくる拡張機能です。インデントが見えやすくなるのでyamlでCloudFormationのコードを書く場合は、インデントのミスに気づきやすくなると思います。

VS Codeの機能拡張(Extention)画面からインストールすれば、自動で適用されます。

既存設定の変更方法

インデントの表示カラーや、インデントのエラー時の指摘を変更したい場合は、既存設定を変更します。

VS Codeの設定(settings.json)は、3種類(default < user < workspaces)あり、workspacesの設定が一番優先度が高いです。同じ設定項目が複数のsettings.jsonに書かれている場合は、優先度が高い設定で上書きされます。

settingsに関する公式ドキュメント

  1. default settingsを確認する場合
    • Ctrl+Shift+Pで「コマンドパレット」を起動し、検索バーに「settings.json」と入力
      • default設定のファイルはdefaultSettings.jsonという名称です。
    • プレフィックスが「indentRainbow」からはまるパラメータ値を確認

  2. user settingsを変更する場合

    • 「Ctrl + , 」(または左下の歯車マーク)から設定画面を開く
    • 右上のマークをクリックしてユーザのsettings.jsonを起動(GUI画面で編集してもよい)

  3. workspaces settingsを変更する場合(Workspacesごとに設定を変えたい場合)

    • ワークスペースのルートフォルダ配下に.vscode/settings.jsonを作成(または作成済みのファイルを起動)

設定例

  • インデントをカラー表示する言語を制限
// 空[]の場合は、すべての言語でインデントカラーを有効にする
// for example ["nim", "nims", "python"]
"indentRainbow.includedLanguages": [], 
// 空[]の場合は、除外言語はなし
"indentRainbow.excludedLanguages": ["plaintext"]
  • インデントエラーを無視する言語を指定
// defaultではmarkdownが設定されている
"indentRainbow.ignoreErrorLanguages" : [
    "markdown",
    "haskell"
 ]

その他の設定については、リンク先を参照してください。

CloudFormation support for Visual Studio Code

キーワードの補完機能や、ドキュメントへのリンク表示ができる拡張機能です。

VS Codeの拡張機能画面からインストールします。

user settingsに以下の設定を追加します。

// Custom tags for the parser to use
    "yaml.customTags": [
        "!And",
        "!If",
        "!Not",
        "!Equals",
        "!Or",
        "!FindInMap sequence",
        "!Base64",
        "!Cidr",
        "!Ref",
        "!Sub",
        "!GetAtt",
        "!GetAZs",
        "!ImportValue",
        "!Select",
        "!Select sequence",
        "!Split",
        "!Join sequence"
    ],
    // Enable/disable default YAML formatter (requires restart)
    "yaml.format.enable": true

まとめ

今回は、VS Codeで、CloudFormationコードを作成するときに有効な拡張機能を追加しました。 SAM、CDKによるCloudFormation開発についても、そのうち書きたいと思います。