Amazon QuickSight のポイントマップでクラスターポイントのオプションが利用出来るようになりました
いわさです。
Amazon QuickSight では様々なビジュアルが用意されていますが、地理情報を表示するために緯度・軽度、国、都道府県、市区町村、郵便番号などを使って、ポイントあるいはエリアで領域を塗りつぶす地図ビジュアルを利用することが出来ます。
ポイントの場合は詳細な位置情報をビジュアルで示すことが出来ます。
こちら視覚的に位置情報を示す際は大変便利ですが、現状は全てのポイントを描画してしまうため地図を縮小した際に以下のように重なり合うことがありました。
本日のアップデートでクラスターポイントのオプションが利用出来るようになり、縮尺に応じて接近した位置情報をまとめてクラスターとして表示することが出来るようになりました。
ポイントマップのビジュアルフォーマットでポイントスタイルを指定する
この機能はデフォルトでは OFF になっています。
設定方法ですが、ビジュアルのフォーマットに「ポイント」が新たに追加されています。
その中のスタイルでベーシックとクラスターポイントが利用出来るようになっています。
ベーシックは従来どおりのスタイルで、クラスターポイントは今回の新機能です。
デフォルトはベーシックで、ビジュアルごとに設定出来るということを覚えておきましょう。
早速、クラスターポイントを試してみます。
有効にすると以下のようにビジュアルが変化しました。
大きな二重のポイントが表示され、中心部に数値が表示されています。
これはクラスター内に含まれているポイントの数を示しています。後述しますがポイントがサイズを含んでいる場合などには利用出来ません、ポイントの数であることに注意が必要です。
また、いくつかクラスターに含まれていない通常どおりのポイントも表示されていますね。
今回して表示されるようです。
拡大してみると、クラスターの数が増えて集約の単位が小さくなったことがわかります。
このように縮尺に応じてポイント同士がクラスター化するかどうかが判断されているようです。
なお、クラスターの集約度のようなパラメータは本日時点では確認出来なかったので、クラスターポイントがどのような縮尺でまとめられるのか、などについてはコントロールできなさそうです。
このあたりは今後要望が出そうな気がします。
クラスターポイントの色を変更する
クラスターポイントの色が通常のポイントの色と全然違うので最初違和感がありましたが、クラスターポイントの色は変更可能です。
同一ビジュアル内のクラスターポイントで共通の色が設定出来まして、通常のポイント(チャート)とは別で色を設定することが出来ます。
以下はチャートと同じ色を設定した場合です。
クラスターポイントは色が違うので通常のポイントと同じでも割と見分けがつくのでアリな感じはします。
もちろん以下のように違う色を設定することも可能です。
なおクラスターポイント中心部の文字色については変更出来ませんでした。
ポイントの色に応じて見やすいものを自動で選択しているようです。
注意点:サイズフィールドウェルを指定している場合は使えない
こちらドキュメントに記述がありませんでしたが、本日時点ではサイズフィールドウェルを使用している場合はクラスターポイントが利用出来ないようです。
サイズフィールドウェルというのはポイントごとにポイントの大きさをコントロールするフィールドで、例えば以下は郵便番号ごとの特定の数値を合計したものがポイントの大きさとして反映されるようになっています。
この場合に縮尺に応じてクラスター化しつつクラスターポイントでの合計を算出してほしいケースがありそうですが、それは本日時点では利用出来ません。
このあたりも要望として出てきそうですね。
塗りつぶしは対応していない
なお、今回の機能はポイントマップでのみ利用可能です。
塗りつぶしマップの場合は以下のようにオプションが用意されていません。
こちらは従来どおりフィールドの階層化を使ったドリルダウン機能でカバーする感じになりそうです。
さいごに
本日は Amazon QuickSight のポイントマップでクラスターポイントが利用出来るようになったので使ってみました。
シンプルに件数で地理的な分布を示すようなビジュアルの場合だと有効活用出来そうです。
ポイントのプロパティのオプションのひとつとしてスタイルが使えるようになったので、今後追加のプロパティがあるのではと期待してしまいます。