Alteryx 2019.1新機能 : PythonツールのProductionモード
こんにちは、小澤です。
現地時間2019/02/13にAlteryx 2019.1がリリースされました。 今回は、Alteryx Designer 2019.1新機能のうち、Pythonツールで設定可能なProductionモードについて解説します。
InteractiveモードとProductionモード
Alteryx 2019.1からPythonツールにInteractiveモードとProductionモードという2つのモードが搭載されました。 これらはツールの設定画面上部で切り替え可能です。
Interactiveモードについては、従来のPythonツールと同様に内包されたJupyter Notebookを使って処理を記述する仕組みになっています。 Pythonツールに関して本記事で紹介するもの以外にも新機能が登場していますが、こちらに関しての使用感は従来のPythonツールと同等となります。
一方、Productionモードは2019.1から新たに搭載されたモードとなっています。 とはいっても、普段こちらのモードを使って開発することはあまりないでしょう。 というのも、Productionモードという名前からもわかる通り、ワークフロー開発時に利用するものではないからです。
設定をProductionモードに切り替えると、以下のような画面になります。
InteractiveモードでJupyter Notebookの各セルに記述した処理が1つのスクリプトとして表示されます。 また、こちらはRead Onlyとなっており、この画面でプログラムの内容を編集することはできません。
Productionモードだと何が嬉しいのか
さて、このProductionモードを利用すると何が嬉しいのでしょうか? ここまでの解説だと、編集できないスクリプトが表示されているだけのように見えます。
実はこのProductionモードを使うとJupyter Notebookの処理を実行するためのオーバーヘッドが削減されるため、処理にかかる時間が短縮されます。 ワークフローの設定から、Runtime > Enable Performance Profileを有効にしたうえで、時間のかかる処理をInteractiveモード、Productionモードそれぞれで実行したときの結果は以下のようになります。
- Interactiveモード
- Productionモード
モードの変更によって処理時間が短縮されていることが確認できます。
もちろん、より正確に判断するには1回の実行ではなく何回かやってみて統計的な検定などを行う必要がありますし、処理内容次第でもどのくらい処理時間に差が出るかは変わるかと思いますが、 この結果ではかなりの差が出てますね。
このような性質の違いあるため、Pythonツール内の処理を開発するタイミングでInteractiveモードを利用して、Alteryx Serverにアップロードして日々運用する場合やPythonツールを使ったマクロを配布するなどといったフェーズではProductionモードにしておくといいでしょう。
おわりに
今回は、Alteryx 2019.1の新機能であるPythonツールのProductionモードについて解説しました。 実用レベルで考えたときにより快適に利用できる選択肢が増えました。
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