
【 Alteryx One 】 Basic ユーザーロールで出来ること ~ Designer Desktop編 ~
こんにちは、業務効率化ソリューション部のikumiです。
2025年5月に開催されたAlteryxの年次カンファレンス ALteryx Inspire 2025 にて、Alteryxの新しいプラットフォーム『Alteryx One』が発表されました。
今回は、Alteryx Oneプラットフォームにおける新しいユーザーロールである、『Basic ユーザー』で出来ることについてまとめていきたいと思います。
Alteryx Oneで利用できるエディション・ユーザーロール
前提として、Alteryx Oneプラットフォームでは、新しくエディション別の契約形態が導入されました。Alteryxをご利用のすべてのお客様はいずれかのエディションを選択してご利用いただけます。
これまでは、Alteryx Designer Desktop、Alteryx Server、などと製品別に購入が必要でしたが、エディション制では利用したい機能や製品が含まれるエディションを選択してご利用いただくようになったのが大きな変更点となります。
3つのエディション
各エディションについて、簡単に紹介いたします。詳しい説明が必要でしたら、クラスメソッドまでお問い合わせください。
| エディション | 詳細 |
|---|---|
| Starter | Designer Cloudのみ、基本的なデータ準備・ブレンド |
| Professional | Starterで出来ることに加え、Designer Desktop・Auto Insightsが利用可能、高度なデータ準備、接続、可視化 |
| Enterprise | Professionalで出来ることに加え、Serverが利用可能・定期実行・ガバナンス |
ユーザーロール
続いて、各エディションに応じて利用できるユーザーロールについてです。
| ロール名 | 詳細 |
|---|---|
| Full | すべての機能を利用できるロール(別購入アドオン機能は別) ※1 |
| Basic | 基本的なデータ接続やデータ準備機能が利用できるロール |
| Viewer | Enterpriseエディションのみで利用できる、ワークフローの表示と実行などができるロール |
※1:Starterエディションで利用できる機能については、制限があるので注意
Basicユーザーは、簡単にいうと、一部機能が制限され基本的な機能のみがアクティベーションされた、エントリーの方にも扱いやすいロールになっています。
Alteryx Designer Desktopのアクティベーション
実行環境
- Alteryx Designer Desktop:2025.1.1.27
- Alteryx One エディション :Enterprise
- ユーザーロール:Basic
※Fullユーザーロールと比較して検証を進めます
アクティベーション手順
- Alteryx Designer Desktopを開き、
オプション>ライセンスを管理>新しいライセンスを有効化を選択

Alteryx Analytics Cloudで有効化を選択

- ご利用環境のインスタンスを選択

- ブラウザでログイン


- ライセンス管理画面に反映されていれば、問題なくライセンスアクティベーションができています

Designer DesktopでBasicユーザーができること
利用可能ツール
- Basicユーザーが実行できるライセンスはこちらの公式ドキュメントに記載の通りです
- 入出力

- 準備


- 結合

- パース

- 変換

- ドキュメンテーション

- コネクタ

- 開発者


- なお、設定からBasicユーザーが利用できるツールのみを表示するように設定も可能になっています


利用不可ツールが含まれているワークフローを開くと?
- Basicユーザーが実行できないツールを含むワークフローを開くと、キャンバス上でもツールがロックされ、ツール設定画面でもアクセス権がないと通知が出る状態になっていました

- 試しに実行してみましたが、利用不可ツールの上流のツールを含むワークフロー全体が実行されないという結果でした

マクロは実行できるのか?
- Basicユーザーはインターフェースツールが利用できないため、基本的にはマクロの実行はできません。
- 「Basicユーザーはマクロを含むワークフローを実行できない」 という前提のもと、実際にいくつかのパターンで試してみました。
パターン1:Basicユーザー利用可能ツールのみで作成 & マクロ入力・出力ツールを含む
- このマクロは、インターフェースツール以外のBasicユーザーで利用可能なツールのみを使用して作成しました

- Fullユーザーでワークフローを開くと、インターフェースから設定を変更できる構成になっています

- 一方、Basicユーザーで開くと、マクロの設定を変更することができません

- 実行を試みたところ、マクロ入力・出力ツールがライセンスされていないため実行できない というエラーメッセージが表示されました

- ということは、「マクロ入力・出力ツールを含まないマクロ」であれば実行できるのでは?という仮説のもと、次のパターンを検証します
パターン2:Basicユーザー利用可能ツールのみで作成 & マクロ入力・出力ツールを含まない
- 今度は、マクロ入力・出力ツールを使用せずにマクロを作成しました。ただし、インターフェースツール(数値増減ツール)はそのまま残しています

- Fullユーザーで確認すると、入出力はありませんが、インターフェースから設定を変更できる構成です

- Basicユーザーで開くと、やはり設定の変更はできません

- しかし、今回は 実行が可能 でした!

- つまり、マクロ入力・出力ツールを含まなければ、設定変更ができなくても実行は可能であることが分かりました
パターン3:Basicユーザー利用不可ツールを含んで作成 & マクロ入力・出力ツールを含まない
- 次に、先ほどのマクロにBasicユーザーが利用できないツールを追加して検証しました

- この場合、マクロ入力・出力ツールを含まなくても、実行は不可 でした

分析アプリは実行できるのか?
- まず、Basicユーザー利用可能ツールのみ(インターフェースツールを除く)で作成した分析アプリは、実行可能 でした

- 一方、Basicユーザー利用不可ツールを含んだ分析アプリは、実行不可 でした

マクロと同様の挙動でしたが、分析アプリの場合は インターフェースの設定変更は可能 なようです。
さいごに
今回は、BasicユーザーがAlteryx Designer Desktopで利用できる機能について色々検証してみました。ただし、Alteryx Oneがリリースされて間もないということもあり、今後状況が変わる可能性もあるかと思うので、あくまで2025年7月時点での動きだということをご理解いただけますと幸いです。










