ほぼ10分の1!FSx for Windows File Server で低コストな HDD ストレージが利用可能になりました

ほぼ10分の1!FSx for Windows File Server で低コストな HDD ストレージが利用可能になりました

バックアップストレージ料金との逆転現象が。
Clock Icon2020.03.27

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本日より、FSx for Windows File Server で低コストな HDD ストレージオプションが利用可能になりました。

目次

何が違うの?

従来の SSD ストレージオプションは、データベース、メディア処理、分析などレイテンシーに敏感なワークロード向けに設計されていました。

新しい HDD ストレージオプションは、ホームディレクトリ、コンテンツ管理、部門の共有サーバなど幅広いワークロード向けに設計されているそうです。

ざっくりお伝えすると異なるポイントは、以下の 3 点。

  • 最小容量
  • コスト
  • パフォーマンス

最小容量

SDD ストレージオプションでは最小 32 GB から利用可能ですが、HDD ストレージオプションは 2,000 GB からの利用になります。

コスト

最大の注目ポイントは、その安さです!ほぼ 10 分の 1 の料金です!

ストレージオプション シングル AZ マルチ AZ
SSD $0.156/GB $0.276/GB
HDD $0.016/GB $0.03/GB

最小サイズが 2,000 GB からとはいえ、ストレージキャパシティの料金はシングル AZ で、わずか $32/月 です。マルチ AZ でも $60/月。安い!

パフォーマンス

下記の表のとおり、パフォーマンスには大きな違いがあります。

ストレージオプション TiB あたりのディスクスループット (MB/s) TiB あたりのディスク IOPS
SSD 750 3,000
HDD ベースライン 12, バースト時 80 ベースライン 12, バースト時 80

注意点

安さが光る HDD ストレージオプションですが、2 点ほど注意点をあげておきます。

スループットキャパシティの選択

FSx for Windows File Server にはストレージキャパシティ料金以外にスループットキャパシティ料金がありますが SSD/HDD の料金差はありません。(価格表)

また、最小構成(2 TiB)におけるディスクスループットがベースライン 24 MBps, バースト時 160 MBps になりますので、32 MBps より上のスループットキャパシティを選択する場合は、その有効性を検討する必要があります。

引用元:Amazon FSx for Windows File Server Performance

スループットキャパシティは図中の ネットワークスループット/IOPS を決める部分になります。ディスクスループットがそれほど高くないことから、あまり高いスループットキャパシティを選択しても効果が得られない可能性がある点、ご注意ください。

(一方で、スループットキャパシティはキャッシュサイズともリンクしていますので、より大きなキャッシュサイズを目的に、より大きいスループットキャパシティを選択するという判断も場合によってはあります)

バックアップストレージ

FSx for Windows File Server にはストレージキャパシティ料金以外にバックアップストレージ料金もありますが、こちらも現状は SSD/HDD の料金差はありません。(価格表)

つまり $0.016 のHDD ストレージオプションのバックアップに、$0.05 のバックアップストレージ料金が掛かります。

んーーー、という気持ちはよくわかります。

(HDD ストレージオプション向けのお安いバックアップストレージが欲しいですね)

さいごに

これまでの FSx for Windows File Server ほど高スペックを望まない環境において、低コストに利用できる選択肢が増えました。

パフォーマンスについては机上で考えても難しいところがありますので、まずはお試しいただき許容可能な範囲であるかどうか PoC にて実環境でご確認いただくのが一番かと思います。

以上!大阪オフィスの丸毛(@marumo1981)でした!

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