Amazon QuickSight がリブランディングされ「Amazon Quick Suite」になり、AI 機能が追加されました
いわさです。
今朝アナウンスがありましたが、新しいサービス「Amazon Quick Suite」が発表されました。
実際にマネジメントコンソール上でも利用可能になってまして、少し触ってみました。
簡単にいうと、Amazon QuickSight がリブランディング+ AI 機能の追加が行われた感じです。
これまで Amazon QuickSight を使っていた方はこれからは Amazon Quick Suite の「クイックサイト機能」を使う感じになります。
なお、今朝時点で Amazon QuickSight のドキュメントは Amazon Quick Suite のドキュメントに切り替わっていました。
Document history for the Amazon Quick Suite User Guide - Amazon Quick Suite より
サービスアイコン
マネジメントコンソールにアクセスしてみると、新たに AMazon Quick Suite のサービスアイコンが表示されていますね。
本日時点では Amazon QuickSight も存在しています。
しかしこの2つ、ドメインは同じでして従来の Amazon QuickSight のドメインであるhttps://quicksight.aws.amazon.com/sn/start
が使われています。
コンソール(東京リージョン)
ということで Amazon Quick Suite (旧 Amazon QuickSight) のコンソールにアクセスしてみましょう。今回は私の Amazon QuickSight を有効化している AWS アカウントでアクセスしてみます。
従来の Amazon QuickSight の色合いとは少し違う新しい画面を確認することが出来ると思います。
デザインが新しくなってはいるのですが、よく見てみるとメニューなどは従来の Amazon QuickSight のままでして、また分析やダッシュボードなどの既存アセットも引き続き使えるようです。
管理機能にもアクセスしてみましょうか。右上のメニュー自体は同じですね。
こちらもデザインが大きく変わっていますね。しかしよく見てみるとメニュー構成の大枠は同じです。どれも従来の Amazon QuickSight 管理機能で使えていた機能です。
サブスクリプション管理画面を見てみると、ここで Amazon Q in QuickSight の表記が Amazon Q in Quick Suite になっていますね。
ちなみに Amazon Q in QuickSight を有効化していた AWS アカウントでは次のような表示になりました。
コンソール(バージニア北部)
今回のこの Amazon Quisk Suite、リブランディングは全リージョンが対象ですが AI を使ったフル機能については本日時点では以下のリージョンでのみ利用が可能です。
- 米国東部 (バージニア北部)
- 米国西部 (オレゴン)
- アジアパシフィック (シドニー)
- 欧州 (アイルランド)
リージョンは今後拡張されていく予定ということで、東京リージョンではまだ利用できない点を覚えておきましょう。
Amazon Quick Suite コンソール上でリージョンを切り替えると、確かに東京リージョンとは違っていくつかの機能にアクセスできるようになっていますね。
どういう機能があるのかだけ軽く見てみましょう。
チャットエージェントからはコンソール上でエージェントとチャットすることができます。各種アセットやサービスと接続してナレッジベース的なものを構成して使ったり、そこからエージェントタスクなどを作成した自動化もできるみたいです。
フロー(Quick Flow)というのがプロンプトベースで自動化タスクを作成できる機能みたいです。
プロンプトでデフォルト構成を作成しつつ、次のようにステップのカスタマイズを行うことができます。
リサーチは自然言語ベースである課題をエージェントと一緒に分解・分析していく機能みたいで様々なデータソースから情報を取得して、最終的には研究結果(分析結果)としてまとめてレポーティングしてくれるみたいです。
今回動かすところまでは至っていないのですが、公式ブログでは分析結果まで表示されていました。
上記が主要機能ですが、他にも Quick Automate という機能もありまして、自然言語ベースでビジネスプロセスを分析し、エージェントを使ったワークフローを作成することが出来るみたいです。
先程の Quick Flow がシンプルなフローで、こちらの Quick Automate は複雑なフローで使えるみたいですね。
AWS Organizations 必須か?
最近よく気になる点としては、これ AWS Organizations 必須サービスなのか?という点です。
結論としてはどうやら AWS Organizations は必須ではない様子で、IAM ユーザーや Quick Suite 独自でユーザー管理したり、外部 IdP を使った SSO も出来るみたいです。
これまでの QuickSight と同じ感じかな。
サインアップ画面
有効化されていないアカウントでサインアップ画面も一応見てみたのですが、次のように認証オプションを選択できる感じでした。Amazon QuickSight と同じですね。
料金
個人的に一番気になっているのが料金ですが、次の料金ページが追加されています。
Quick Suite はユーザーサブスクリプションベースの料金で次の 2 つのプランが用意されているみたいです。
- プロフェッショナル(ユーザーあたり月額 20 ドル)
- エンタープライズ(ユーザーあたり月額 40 ドル)
エンタープライズはプロフェッショナルの機能に加えて、Quick Automate や、QuickSight の閲覧者機能が含まれているみたいです。プロフェッショナルユーザーの場合だと QuickSight 機能としてはダッシュボードや分析を表示したり、トピックを使った分析までが可能みたい。
上記のユーザーベースの料金に加えて、一部機能は実行時間による従量課金のものもあります。
Quick Research でレポート作成を実行したり、Quick Flow や Quick Automate の実行時間などエージェント実行時間を意識する必要があります。
上記ユーザーサブスクリプションに無料枠ば含まれているので詳細は公式料金ページを確認してください。
既存ユーザーへの影響
じゃあこれまでの Amazon QuickSight の料金と変わるのか?という点ですが、どうやらそうでもないみたいです。
上記料金ページには次のように「BI 機能のみを使いたい場合は個別の料金プランを用意している」と記載されています。
For customers who are interested in using Quick Suite only for its BI capabilities, we provide dedicated pricing options tailored to BI-only use cases. Learn more about Quick Sight BI-only pricing.
それが以下のページになっていまして、結論としては従来の Amazon QuickSight の料金と同じです。
さいごに
本日は Amazon QuickSight がリブランディングされ「Amazon Quick Suite」になったのでその概要をまずは紹介しました。
今後ひとつひとつの機能を実際に検証したり掘り下げていったりしたいです。
BI のみプランと、フル機能のプランを切り替える方法がちょっとまだわかっていないのですが、従来 Amazon QuickSight を東京リージョンのみで使っていた方であれば、現時点ではリブランディングが発生した。くらいで思っておいても良さそうです。