Amazon QuickSight ページ分割レポートの PDF ファイル保存期限と作成履歴について調査してみた
Amazon QuickSight のページ分割レポート機能を使用すると、シートの内容をページの見切れのない整ったフォーマット PDF ファイルに出力できます。本記事では、出力した PDF の保存期限と作成履歴について調べた結果を共有します。
調査結果
- PDF ファイルはダッシュボードを開いている間のみダウンロード可能
- ダッシュボードを閉じるとダウンロード可能な PDF は削除される
- ダウンロードするには再度 PDF を作成する必要がある
- QuickSight の管理画面や AWS の各種ログからは PDF 作成履歴の確認はできない
- 請求情報から QuickSight 全体の PDF 出力数(レポートユニット数)の確認はできる
ページ分割レポートの PDF 出力方法
ページ分割レポートの PDF を出力するには以下の 2 ステップが必要です。
- ダッシュボードから「PDF を作成」をクリックし、PDF が作成されるのを待つ
- PDF が作成されると右ペインの「エクスポート」から、PDF をダウンロードする
確認したいのは、エクスポート欄でダウンロード可能となった PDF ファイルがいつまで保持されるのかです。
PDF の保持期限調査
QuickSight ダッシュボード
PDF を作成後、ダッシュボードを一度閉じて開き直しました。すると、エクスポート欄からダウンロード可能だった PDF はなくなっていました。
再度 PDF を作成すれば済む話ではありますが、保持されないことを確認できました。
PDF 作成履歴調査
PDF として作成したデータは残りませんでした。今度は、PDF 出力したというログは残るのでしょうか 気になったので調べてみました。
QuickSight 管理画面
QuickSight 管理画面からも PDF 出力した情報は確認できませんでした。
CloudWatch メトリクス
現時点では、ページ分割レポートの PDF 出力に該当するメトリクスはありませんでした。
CloudTrail
現時点では、ページ分割レポートに関する操作のログは対象ではありませんでした。
Billing and Cost Management
請求書の請求項目のQS Paginated Reports Used Report Units
から、QuickSight 全体で消費したレポートユニット数は確認できます。作成履歴とは言い難いですが、全体でおおよそ何回 PDF 出力したということは確認できます。
ページ分割レポートの料金体系の詳細は以下のブログを参照ください。
まとめ
Amazon QuickSight のページ分割レポートで出力した PDF ファイルについての調査結果です。
- QuickSight 上の一時的なファイルとして扱われ、永続的な保存は不可
- PDF を作成後、ダッシュボード開いているときのみダウンロード可能
- PDF の作成履歴の追跡はできない
PDF が必要で作成ボタンを押したのであれば、ダウンロードしてからダッシュボードを閉じましょう。
おわりに
ページ分割レポート有効化に課金($500/月)すると、月 500 レポートユニット数(約 500 件の PDF 出力)が含まれています。再作成するとレポートユニット数は消費します。500 レポートユニットを超過すると、1 レポートユニットあたり $1 の従量課金です。PDF 再作成は多少の待ち時時間で簡単にできますが、500 レポートユニットを超える組織ですと、みんなには気を付けてもらいたくなりますね。