[Amazon SageMaker] イメージ分類(Image Classification)におけるターゲットまでの距離と解像度による検出状況について
1 はじめに
CX事業本部の平内(SIN)です。
本日は、Amazon SageMaker(以下、SageMaker)の組み込みアルゴリズムであるイメージ分類(Image Classification)における検出状況について、「カメラと対象物の距離」と「カメラの解像度」によってどう変わるかを試してみました。
試したのは、距離が「150cm」「200cm」及び、「280cm」の3種類、解像度が「3264 * 2448」「1920 * 1080」及び、「800 * 600」の3種類です。
確認している様子です。
2 結果
最終的な結果を列挙すると以下のとおりです。
- ○ 安定して検出できる
- △ ほぼ検出できる(稀に誤検出あり)
- ✕ 安定した検出はできニア
距離(cm) | 解像度 | エリア | 検出精度 |
---|---|---|---|
150 | 800 * 600 | 90 * 60 | ○ |
150 | 1920 * 1080 | 210 * 140 | ○ |
150 | 3264 * 2448 | 390 * 260 | ○ |
200 | 800 * 600 | 75 * 50 | △ |
200 | 1920 * 1080 | 150 * 100 | △ |
200 | 3264 * 2448 | 270 * 180 | △ |
280 | 800 * 600 | 105 * 35 | ✕ |
280 | 1920 * 1080 | 150 * 100 | ✕ |
280 | 3264 * 2448 | 210 * 140 | ✕ |
※「エリア」とは、検出対象にした部分で、画像では、水色枠になっているところです。
3 検出状況
(1) 150cm
各解像度とも、安定して検出しています。
800*600
1920*1080
3264*2448
(2) 180cm
各解像度とも、比較的に安定して検出していますが、一部の検出でaccuracyが低いこともあり、稀に誤検出もありました。
800*600
1920*1080
3264*2448
(3) 280cm
各解像度とも、正確な検出はできていません。
800*600
1920*1080
3264*2448
4 最後に
今までの感覚的に、「距離が離れても解像度が高ければ検出できる」と感じていたのですが、今回、試した結果では、解像度は検出の精度には関係なかったようです。
しかし、解像度が大きいほど、対象エリアのドットは大きくなるので、エリアをプログラムで扱う場合は、間違いなく操作しやすくなります。この辺が、今まで抱いていた、「解像度が高いほうが検出しやすい」という所だったのかも知れません。
なお、今回試した環境(カメラやモデルの状況)であれば、商品から2m以上離すと、「要件を満たせない」とも言えそうです。
もしかすると、解像度より、ピントなど(カメラの性能)が、検出には、大きく影響してくるかも知れません。(試してみたいです)