[アップデート] Service Quotas の自動管理機能でクォータ増加リクエストを自動で行ってくれるモードが追加されました
いわさです。
2025 年 10 月のアップデートになりますが、Service Quotas に自動管理設定という機能が追加されました。
これによって、各サービス上限に達した際に通知を受信できるようになりました。
このアップデートの際、ユーザーインターフェース上は自動管理モードを選択できる作りになっていて、当時は「通知のみ」が選択出来ていたのですが、近日公開予定として「通知と自動管理」というものも選択できない状態で表示はされていました。
これが先日のアップデートでついにサポートされるようになりました。
さっそく使ってみたので、設定方法や自動調整される様子を紹介します。
「通知と自動調整」モードで有効化する
AWS Service Quotas コンソールにアクセスし、自動管理メニューを開きます。
前回選択できなかった「通知と自動調整」が選択できるようになってますね。
私の場合、前回「通知のみ」で設定してあったのでここでモード変更ができるみたいです。

また、前回気が付かなかったのですがこの自動管理機能はサポートされているものとされていないものがあるみたいです。
上記バナーの「サポートされているクォータを表示」ボタンを押すと、通知のみサポートされているのか、通知と自動調整がサポートされているのかを確認することが出来ました。
「通知と自動調整」がサポートされているのは結構限定的で、通知のみがサポートされているものが多かったです。
また、どうやらそもそも通知のみもサポートされていないものも結構多いみたいで、サービスでいうと VPC などはこの自動管理サポートクォータの一覧で確認が出来ませんでした。

ということで、一旦自動管理モードで「通知と自動調整」を選択して更新しましょう。
自動調整にあたっては特に追加の設定は不要でモード選択のみで動きます。(例外設定は可能)
オプションで通知先を設定することで、前回と同じような通知メールなどを一緒に受信することもできます。

クォータが自動調整される様子
有効化したのでどんな感じで自動調整されるのか確認しています。
「通知と自動調整」がサポt−おされているクォータを眺めていたのですが、次の AWS Systems Manager ドキュメントの「パブリック公開可能な上限」が検証しやすくて良さそうです。これにしましょう。

このクォータはデフォルトで 5 です。私の環境では初期値の 5 になっていました。

AWS Systems Manager ではマネージドインスタンスで実行出来るアクションを「ドキュメント」として作成しておくことができます。
その作成したドキュメントにアクセス許可を付与することでパブリックに公開したり、あるいは AWS アカウント ID を指定してプライベートに共有したりすることができます。
この前者のパブリック共有できる数にはクォータが設けられています。

ということで 5~6 つの Systems Manager ドキュメントを作成し、順にパブリック公開していってみました。

4 つ公開したところで、Service Quotas の「Systems Manager document public shares」を確認してみると次のように使用率が「4」になっていました。
まず使用率の反映は数十秒から1分程度のタイムラグがありました。
さらにそこから数分待つとクォータ増加リクエストが送信され、承認済みになっていることを確認することが出来ました。

今朝時点の公式ドキュメントでは次のようにまだ「通知のみ」しかサポートされていないような記述になっていて、自動調整が発生する条件などが明確になっていません。
「通知のみ」の場合は使用率が 80 % と 95 % のラインで通知される仕様なので、おそらく使用率 80 % を超えたら自動でクォータ増加リクエストが送信されるのかなと予想しています。
Under Automatic Management Mode, Select Notify Only. There are two modes: Notify Only and Notify and Auto-Adjust. Currently, only Notify Only is available.
ということでさらにもうひとつ(4 → 5)ドキュメントをパブリック共有してみます。
次のように使用率が 5/6 で 83 % になりました。

また数分待つとクォータ増加リクエストが自動送信され、上限が 7 になっていました。

クォータリクエスト履歴メニューから見てみると、リクエストタイプに「Automatic Management」と表示されていますね。ちなみにユーザーが手動でクォータ増加リクエストを行った場合は「User」になっていました。

さいごに
本日は Service Quotas の自動管理機能でクォータ増加リクエストを自動で行ってくれるモードが追加されたのでつかってみました。
私が確認した際には若干のタイムラグがありましたが仕様どおりうまくクォータ増加リクエストが自動で行われていることを確認しました。
サポートされているクォータが限定的ではありますが、こちらを設定しておくとワークロードに影響するクォータを自動調整してくれるので設定しておいても良さそうですね。






