[アップデート] AWS App Runnerに新しいCPU数とメモリサイズの組み合わせが増えました

2023.04.08

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しばたです。

先日よりAWS App Runnerで使うコンテナインスタンスのvCPU数とメモリサイズの組み合わせ(compute configurations)に新しい指定が追加され、より柔軟なサイジングが出来る様になりました。

AWSからのアナウンスは以下となります。

更新内容

更新内容自体は非常にシンプルで、従来のApp RunnerではコンテナのvCPU数は1~2のみ指定可能でメモリサイズはvCPU数に応じて下表のパターンから選択可能でした。

今回新たに利用可能なvCPU数に0.25、0.5、4を選択可能となり、メモリサイズとの組み合わせで7パターンが追加されました。
既存の2 vCPUにおいてメモリ6GBのパターンも増えています。

これまでの組み合わせ

vCPU Memory
1 2GB, 3GB, 4GB
2 4GB

(NEW!) 現在の組み合わせ

vCPU Memory
0.25 0.5GB, 1GB
0.5 1GB
1 2GB, 3GB, 4GB
2 4GB, 6GB
4 8GB, 10GB, 12GB

料金

料金ページはまだ英語、日本語ともに更新されておらずAWS pricing calclatorも古いままでした。

ただ、単価自体は変わらない雰囲気ですので、東京リージョンであれば2023年4月現在の

リソース 単価 (東京リージョン) 備考
vCPU 0.081 USD vCPU/hour アクティブなインスタンスのみ課金
Memory 0.009 USD GB/hour 非アクティブでも課金

をベースにしてFargateと同様の計算をすれば良いと思います。
例えば最低スペックの 0.25 vCPU, 0.5GB メモリの場合であれば、

  • 0.25 vCPU : 0.25 x 0.081 USD vCPU/hour = 0.02025 USD/hour
  • 0.5 GB Memory : 0.5 x 0.009 USD GB/hour = 0.0045 USD/hour

となり、ざっくり1インスタンスで一ヶ月(720時間)あたり

  • vCPU : 0 USD *1 ~ 14.58 USD (アクティブな時間に応じて変化)
  • Memory : 3.24 USD

の費用感となります。

注意事項

まず問題ないと判断していますが、まだ料金ページが更新されていないため上記が間違っている可能性がありますのであらかじめご了承ください。

確認してみた

今回はいつも使っている検証用サービスの設定を最低の0.25 vCPU、0.5 GB メモリにしてみました。

編集画面のリストボックスに新しいパターンが追加済みですのでそれを選ぶだけです。

ちなみに最大の組み合わせはこんな感じです。

あとは普通にサービスを運用するだけです。

私の検証用サイトは全然大した処理をしてないので最低スペックでも性能劣化は感じませんでした。
デプロイ時間は延びた気がします。(気がするだけかも...)

流石に一般的なウェブサイトであればこのスペックだと厳しいでしょう。
性能を重視するかコストを重視するかでスペックを決めると良いと思います。

最後に

簡単ですが以上となります。

スペックの選択肢が増えたのはシンプルに嬉しいですね。
将来的にはECS Fargateと同じくらい選択の幅が広がって欲しいなと思う次第です。

脚注

  1. 実環境ではアクティブインスタンスが常に0というのは無いでしょうし、実際に0 USDになることは無いと思います。