【AWS試験】2ヶ月で6つのSpecialty試験に合格できたので、その勉強方法をまとめてみた
こんにちは!体内の 6 割は水分ではなく、えびだと思うくらいえび好きな kaz です。
先日、SAP on AWS - Specialty に合格して、無事 12 冠達成できました!
思っていたよりも短い期間で取得できたかなと思ったので、なぜ 12 冠を目指そうと思ったのかや、勉強方法などを振り返ってみようと思います。
また、多くの方は AWS 試験を受ける前に外部の情報などを確認したりすることも多いかなと思います。 なので、本エントリーはただのリンク集ではなくて、私が各試験で勉強に利用した情報のみを載せるようにしました!
これから 12 冠を目指したい!と思っている方や、短期間取得を目指す際の参考になれば幸いです!
なぜ12冠を目指そうと思ったのか
何よりも AWS を利用した業務や、技術サポートに携わっているからです! その他にも、もう少し理由を並べてみたいと思います。
- AWS の知識とスキルを広げたい
- AWS ALL Certifications Engineers になってみたい(2023 年の表彰は無事逃しました!w)
- 社内に 12 冠取得している人が大勢いる
などでしょうか。 あとは、最初の Specialty 認定として受験した Advanced Networking - Specialty を合格できた勢いに乗りたかったというのもありますね。
そんなこんなで 12 冠を目指そうと思ったわけですが、まさか 2 ヶ月ほどで取得するだなんて考えてませんでした。
Specialtyシリーズの勉強方法について
私が行ってきた Specialty シリーズの勉強方法について記載します。 CLF や、Associate シリーズ、Professional シリーズは情報が溢れていますので省きます。
なお、本エントリーは「AWS 認定プログラムアグリーメント」に基づいて記載させていただきます。
試験で重要なこと
まずはじめに、試験を受ける上で大事だと思ったことを記載します。
合格記と、試験ガイドラインを読む
合格記には、先人の知恵が詰まっています。 「どのように学習してきたか?」を重点的に、試験で難しく感じたポイントや、対策方法を得ましょう。
Specialty はその名の通り専門的な試験になるため、私個人の力だけでは乗り切れなかったと思います。 参考にさせていただいた皆様に、この場を借りてお礼申し上げます。
また、試験ガイドラインも確認しておきましょう。 この試験では、どのような AWS サービスが出題されるのかを把握しておくことは非常に重要です。
具体的な学習方法や、勉強の過程をメモ
合格記からの情報や、勉強中に重要だなと思う箇所はメモするようにしていました。 ノートにまとめることで、見やすいようにメモできたり、自身の理解を深めることができるからです。
私は Markdown 記法でノートをまとめており、試験の前日に HTML 化して最終的な見直しに利用していました。
あとは、「どのように学習していくか」をリストにして上から順々に試験勉強を行っていました。 これから勉強を始めるときに具体的な学習方法を書くことは難しいので、修正しながら自分のペースで進めていけるように調整しましょう。
ちなみに、私の基本的な勉強スタイルは以下のような感じです。
- 意味も分からず、間違えながらも、耐えて頑張って、問題集を解く(未知の分野はここが一番辛いですw)
- Exam Readiness や、参考書籍、参考ブログを確認し、問題集で間違えたところを含め復習
それと、BlackBelt は結構長いので、ご飯中にも見てましたw - ある程度知識がついてきたら、問題集をもう一度解く
個人のペースはあると思いますが、自分なりの勉強スタイルは確立できていた方が良いです。
自分にご褒美を
モチベーションを維持するためにも、自分自身へのご褒美をあげたほうが良いと思います。 私の場合は、期間的にもストイックな状況だったので特にご褒美とか、特別なことはしていなかったのですが・・・。
AWS 資格は全部で 12 個もあるので、それなりの意気込みがないと辛いと思います。 かく言う私も、常にモチベーションを維持することが難しく、周りの方にたくさん励ましのお言葉をいただいて乗り切れました(本当にありがとうございました)。
AWS Certified Advanced Networking - Specialty (ANS-C01)
【学習時間】 30時間
まずは、「1. 要点整理から攻略する『AWS認定 高度なネットワーキング-専門知識』」から ANS に必要な知識を取り入れます。 模擬問題も用意されているので非常に勉強になりました。 一応、新しい ANS-C01 にも対応していますが、GWLB や、Transit Gateway、は別途深堀りが必要だと思います。
また、「5. Direct Connect について」に記載した外部ブログが非常にわかりやすくまとめられており、大変参考になりました。 (あとで気がついたのですが「要点整理から攻略する『AWS認定 高度なネットワーキング-専門知識』」の著者様のブログでした)
他には、Transit Gateway や、Gateway LoadBlancer、Route 53、Global Accelerator、Network Firewall などを重点的に学習できると良いかなと思います。
振り返ると、個人的に試験問題の内容が一番難しかったと思います。 試験内容も比較的新しくなっており、周りでも一番難しい試験と言われている所以を身をもって感じました。
Direct Connect を始め、VPC や、AWS ネットワーク周りの問題が多く出た印象です。 Specialty シリーズの中では一番に問題文が長く、試験時間もギリギリまで使った厳しい戦いになりました・・・。
また、Direct Connect は試験で出題されますが、気軽にハンズオンで学習できないので手を動かしながら理解を深めることが難しいです。
【学習コンテンツ】
- 要点整理から攻略する『AWS認定 高度なネットワーキング-専門知識』
- BlackBelt | ネットワーキングとコンテンツ配信
- 【AWS Black Belt Online Seminar】オンプレミスとAWS間の冗長化接続 - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】AWS Direct Connect - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】AWS Transit Gateway - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】Gateway Load Balancer - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】AWS Network Firewall入門 - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】AWS NetworkFirewall 応用編1 - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】Amazon Route 53 Resolver - YouTube
- Exam Readiness
- 試験問題集
- その他(Direct Connect について)
AWS Certified Database - Specialty (DBS-C01)
【学習時間】 20時間
この試験では、主となるような RDS, Aurora, DynamoDB, ElastiCache, Redshift などのサービスの概要を、改めて見直しました。 また、Amazon Neptune や、Amazon QLDB、Amazon Timestream は、よく知らなかったサービスだったので追加で勉強しました。
データベースの移行方法も試験範囲となるため、「どのようなサービスを組み合わせるのが一番適切な移行方法であるか」という観点でも、学習できると良いかなと思います。
併せて、AWS 認定トレーニング「Planning and Designing Databases on AWS | AWS クラスルームトレーニングコース」を受講していたこともあり、余裕を持って試験に臨めました。 この認定トレーニングでは、AWS でデータベースを利用するための知識であったり、ワークロードに対してどのようなデータベースを選択することが望ましいか等を網羅的に学習することができました。
【学習コンテンツ】
- BlackBelt | データベース
- Exam Readiness
- 試験問題集
- AWS 認定トレーニング
AWS Certified Security - Specialty (SCS-C01)
【学習時間】 20時間
この試験は、どの AWS 認定試験においてもセキュリティ関連の視点で重複する内容もあり、試験自体はそこまで苦しくなかった印象です。
セキュリティだけあって、基本的には IAM に関する内容を多く勉強しました。 他にも、GuardDuty, Detective, Security Hub, AWS Config, CloudTrail などのセキュリティサービスの要点は抑えるようにしました。
また、AWS 認定トレーニング「Security Engineering on AWS | クラスルームトレーニング | AWS」を受講しました。 この認定トレーニングでは、AWS を利用する上で、必要となるセキュリティを体系的に学ぶことができました。
ただ、SCS は 2023 年 7 月 11 日より新しい試験(SCS-C02)になるみたいです!
【学習コンテンツ】 ※ 下記の学習コンテンツは、[SCS-C01] を基にしています。
- BlackBelt | セキュリティ、アイデンティティ、コンプライアンス
- Exam Readiness
- 試験問題集
- AWS 認定トレーニング
AWS Certified Data Analytics - Specialty (DAS-C01)
【学習時間】 20時間
DAS は、データ分析が専門となる試験です。 AWS サービスとしては、Amazon EMR や、AWS Glue、Amazon Kinesis シリーズ、Amazon Redshift などですね。
ただ、私はこれらのサービスを使用した経験がなく、勉強始めは全く用語がわからず、かなり辛い感じがありました・・・。
特に、Amazon EMR で利用可能なオープンソースソフトウェア(Hadoop や、Spark 等)を用途と併せて理解できるまでに時間がかかりました。 それと、AWS Glue も本試験では非常に重要なサービスなので、どのように ETL 処理を実装するかの観点を理解しておくと良いかと思います。
まずは、BlackBelt や、試験問題集から出題される内容を理解して、わからない用語はひたすら調べてメモし、インプットしていました。 その際に「4. 参考ブログ」で紹介している記事は非常にわかりやすく、要点のみがまとめられており勉強が捗りました (´_ _)
また、「5. データ分析のハンズオン」も必ずやっておきましょう! Kinesis シリーズや、QuickSight、OpenSearch の理解が深まりました。
【学習コンテンツ】
- BlackBelt | 分析
- 【AWS Black Belt Online Seminar】Amazon EMR - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】Amazon Managed Streaming for Apache Kafka (Amazon MSK) - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】Amazon Redshift - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】Amazon Athena - YouTube
- AWS Glue【AWS Black Belt】 - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】AWS Glue DataBrew - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】Amazon QuickSight アップデート - YouTube
- Amazon QuickSight を使ったアクションにつながるビジュアルベストプラクティス【AWS Black Belt】 - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】Amazon Elasticsearch Service - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】AWS Lake Formation - YouTube
- Exam Readiness
- 試験問題集
- 参考ブログ
- データ分析のハンズオン
AWS Certified Machine Learning - Specialty (MLS-C01)
【学習時間】 40時間
DAS 試験に続き、勉強が辛かったシリーズです・・・。
初歩的な「教師あり」、「教師なし」とか、機械学習をする上で知らなければならない用語・意味も何もわからない状態からスタートしました。
MLS 試験は、AWS とはあまり関係のない問題(機械学習そのものの内容)も普通に出題されるので、これまでの試験とかなり毛色が違います。
まず、勉強を始めようにも用語も分からなかったので、Exam Readiness や、BlackBelt、問題集から躓きながらも知識を取り入れてました。 ここでも、DAS 試験と同じように「4. 参考ブログ」も、穴があくほど見させていただきました。本当にありがとうございました (T_T)
ある程度、理解できてきたら改めて試験問題集を解いてみるようにしていました。 DAS 試験の内容も出たりするので、DAS 試験 → MLS 試験と受験することをオススメします。
とにかく覚えることが多いので、あれやこれやとノートに自分の言葉でまとめながら、ひたすらに勉強していた感じです。 理解しながらも「自分の言葉」でまとめるというのは、とても大事だなと思いました。
【学習コンテンツ】
- BlackBelt | 機械学習と AI
- 【AWS Black Belt Online Seminar】Amazon SageMaker Basic Session - YouTube
- 【AWS Black Belt Online Seminar】Amazon SageMaker Advanced Session - YouTube
- 機械学習モデルが認識しやすいデータに変換する【ML-Light-06】【AWS Black Belt】 - YouTube
- 機械学習モデルのトレーニング【ML-Light-07】【AWS Black Belt】 - YouTube
- Amazon SageMaker 推論 Part3(前編)もう悩まない!機械学習モデルのデプロイパターンと戦略【ML-Dark-05a】【AWS Black Belt】 - YouTube
- Amazon SageMaker 推論 Part3(後編)もう悩まない!機械学習モデルのデプロイパターンと戦略【ML-Dark-05b】【AWS Black Belt】 - YouTube
- Exam Readiness
- 試験問題集
- 参考ブログ
- Amazon SageMaker - よくある質問
AWS Certified SAP on AWS - Specialty (PAS-C01)
【学習時間】 15時間
SAP とは、SAP 社が提供する ERP 製品であり、業務の効率化や、経営における意思決定を迅速化することを目的に導入される IT ソリューションです。
AWS 試験の中ではアップデートされた試験を除き、一番新しい試験となります。 このため、参考にできる情報が少なく、比較的難しい試験だと思います。
まず、この試験を受ける上で非常に重要となるのが、「AWS Certified Solutions Architect - Professional」試験相当の知識です(先に取得しておくことを推奨します)。 理由としては、AWS 上で構築する SAP システムは EC2 インスタンスをベースとするため、AWS 上でのアーキテクチャを理解しておく必要があるためです。
そして、この試験も MLS 試験と同様に、その分野の専門用語が多い傾向のため、関連するコンポーネントを重点的に知識を取り入れました。 「1. AWS Skill Builder」や、「2. 参考ブログ & YouTube」を見ながら、SAP の情報を叩き込みました。
また、SAP on AWS の情報がまとめられている「4. SAP on AWS 技術文書」を見ることで理解が進むと思います(情報量が多く、私はそこまで読めていませんが・・・)。
あとは試験問題を解きながら自身の理解度を確認して、必要に応じて参考ブログや、YouTube を見直しました。
SAP における知識が 0 の状態でスタートして勉強期間も 4 日ほどしかありませんでしたが、上記のような勉強方法と「AWS Certified Solutions Architect - Professional」の知識で割りと補えたのかなと思います。
【学習コンテンツ】
- AWS Skill Builder
- 参考ブログ & YouTube
- AWS SAP on AWS Speciality 受験対策その1「学習リソース」 – TechHarmony
- AWS SAP on AWS Speciality 受験対策その2「SAP 基本アーキテクチャ」 – TechHarmony
- AWS SAP on AWS Speciality 受験対策その3「インスタンスの構成」 – TechHarmony
- AWS SAP on AWS Speciality 受験対策その4「移行の戦略」 – TechHarmony
- AWS SAP on AWS Speciality 受験対策その5「フロントエンドの展開」 – TechHarmony
- AWS SAP on AWS Speciality 受験対策その6「SAP運用におけるAWSの活用」 – TechHarmony
- AWS認定試験(SAP on AWS Specialty)シリーズ - YouTube
- 試験問題集
- SAP on AWS 技術文書
SAP on AWS に合格したあとでしたが、下記の AWS ブログを見つけたので、参考にしてみると良いかなと思います!
AWS 認定のための 10 種類の学習リソース: AWS Certified: SAP on AWS – Specialty | Amazon Web Services ブログ
受験スコア
Professional と Specialty のスコアを合格日順にリストしました(CLF や、Associate は除きます)。
試験名 | 合格日 | スコア | 個人的難易度 (5段階) |
---|---|---|---|
AWS Certified Solutions Architect - Professional (SAP-C02) | 2022/12/19 | 815 | ★★★★ |
AWS Certified DevOps Engineer - Professional (DOP-C01) | 2023/01/04 | 869 | ★★★ |
AWS Certified Advanced Networking - Specialty (ANS-C01) | 2023/03/13 | 773 | ★★★★★ |
AWS Certified Database - Specialty (DBS-C01) | 2023/03/22 | 810 | ★★★ |
AWS Certified Security - Specialty (SCS-C01) | 2023/04/03 | 845 | ★★★ |
AWS Certified Data Analytics - Specialty (DAS-C01) | 2023/04/10 | 842 | ★★★★ |
AWS Certified Machine Learning - Specialty (MLS-C01) | 2023/04/26 | 821 | ★★★★ |
AWS Certified SAP on AWS - Specialty (PAS-C01) | 2023/05/02 | 766 | ★★★★ |
今年の 1 月に入社したので Professional から少し期間が空いていましたが Specialty シリーズの全取得まで 51 日だったようです!
さいごに
いかがでしたでしょうか。
AWS 12 冠を目指す理由は、人それぞれあるかと思います。
私としては、何よりも「自分自身で決めたことを貫き通せたという人生の成功体験」を作れたことが大きかったなぁ、と思っています(大げさかもしれないですが)。
キッカケ自体は何でもよかったのですが、私の場合は AWS 試験だったということですね。
未知の分野もあったので短期間で合格点を取るまでに理解するというのは、とても辛かったことだけは鮮明に覚えていますw
ちなみに、何で短期間で受験することになったのかと言うと・・・。
ANS 試験を合格した嬉しさのあまり、勢いだけでこんなスケジュールを組んでしまったからです(今思うと、どうかしてました)。
※ MLS 試験は受験トラブルがあり、2 日後の 2023/04/26 に受験しました
どうせリスケジュールするだろうなと思っていたのですが、いざ受験日が迫ってくると「もう、やるしかない・・・」という衝動にずっと駆られていました。
受験スケジュールは計画的に。
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