[アップデート] P 系インスタンスの価格改定と、P6-B200 インスタンスがオンデマンド起動に対応しました

[アップデート] P 系インスタンスの価格改定と、P6-B200 インスタンスがオンデマンド起動に対応しました

Clock Icon2025.06.06

P 系の GPU インスタンスの価格引き下げとキャパシティ拡充、P6-B200 インスタンスのオンデマンド起動対応のアップデートがありました。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/06/pricing-usage-model-ec2-instances-nvidia-gpus/

P6-B200 インスタンスのオンデマンド起動に対応

P6-B200 インスタンスは、これまで EC2 Capacity Blocks for ML でのみ利用可能でした。今回のアップデートで Savings Plans が適用可能になったとのことで、オンデマンド起動が可能になったのか確認してみました。

https://dev.classmethod.jp/articles/nvidia-b200-tensor-core-gpu-ec2-p6-b200/

リリース当初はオンデマンド価格が非公開でしたが、現在は公開されています。そして、P6-B200 インスタンスがオンデマンド起動可能になりました

インスタンスを起動___EC2___us-west-2-3.png

Linux ベースでのオンデマンド価格は $113.9328/時間 です。高性能 GPU インスタンスらしい価格設定です。オンデマンド起動の場合は、Savings Plans の割引が適用されます。

Reserved Instances は非対応

RI は非対応です。需要の高い GPU のキャパシティが年間単位で割引を受けた上で占有されることを避けるために SP のみ対応なのだと推察します。AWS は多くのユーザーへ GPU を提供したいことでしょうから、キャパシティ確保には Capacity Blocks for ML を利用しましょう。

Cursor_と_リザーブドインスタンス___EC2___us-west-2.png

Capacity Blocks for ML と Savings Plans の併用の注意事項

Capacity Blocks for ML では、RI/SP と併用した割引を受けられません。

Savings Plans and Reserved Instance discounts don't apply to Capacity Blocks.

Capacity Blocks pricing and billing - Amazon Elastic Compute Cloud

今回のアップデートでオンデマンド起動に対応し、SP が適用可能になりました。ただし、Capacity Blocks for ML で予約して起動する場合は SP が適用されません。

P 系インスタンスの価格改定とキャパシティ拡充

価格改定

2025 年 6 月 1 日以降、P 系インスタンスのオンデマンド価格が引き下げられました。このご時世に定価が下がるのですから素直に嬉しいですね。

  • P5 インスタンス: 最大 45% オンデマンド価格引き下げ
  • P5en インスタンス: 最大 26% オンデマンド価格引き下げ
  • P4d/P4de インスタンス: 最大 33% オンデマンド価格引き下げ

H100、H200 Tensor Core GPU を搭載した P5,P5en インスタンスがお手頃になりました。

インスタンスを起動___EC2___us-west-2-4.png
オレゴンリージョンの価格(2025/6/6)

キャパシティ拡充

価格引き下げに加えて、以下のリージョンでキャパシティが追加されました。東京リージョンでは P5、P5en インスタンスが拡充されています。

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東京リージョンの価格(2025/6/6)

リージョン情報折りたたみ

P5en インスタンス

  • 東京
  • ムンバイ
  • ジャカルタ

P5 インスタンス

  • 東京
  • ムンバイ
  • ジャカルタ
  • サンパウロ

P4de インスタンス

  • バージニア北部

P4d インスタンス

  • ソウル
  • シドニー
  • カナダ(中部)
  • ロンドン

まとめ

GPU を活用した AI・機械学習ワークロードにとって非常にありがたいアップデートでした。

P6-B200 インスタンス

  • オンデマンド起動が可能になった
  • Savings Plans が適用可能(オンデマンド起動時のみ)
  • Reserved Instances は非対応

P 系インスタンスの価格改定

  • P5 で最大 45%、P4d/P4de で最大 33% の大幅な価格引き下げ
  • H100、H200 Tensor Core GPU インスタンスがより手頃に

キャパシティ拡充

  • 東京リージョンでは P5、P5en インスタンスのキャパシティ追加

おわりに

AI と機械学習ワークロードの需要拡大により、GPU インスタンスのキャパシティ不足が増えてきたように感じます。東京リージョンでは G4、G5 インスタンスでキャパシティ不足が発生をよく見かけるようになりました。キャパシティが拡充された P5、P5en への移行を検討したいところですが、GPU コア数を同じ 8 コアで比較したとしても、搭載している GPU の性能の違いが大きく、そのまま価格に現れます。G 系で事足りるユーザーが気軽に P 系に移行するにはまだ難しいかもしれないですね。早く処理が終わればその分安く済むのでは?理論でちょっとお試しいただけると幸いです。

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東京リージョンの価格(2025/6/6)

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