AWS Pricing Calculator で一部リソースの入力情報を Excel テンプレートを使って一括インポートできるようになりました
いわさです。
AWS 利用料金の見積もりを行う際に AWS Pricing Calculator という公式の Web アプリケーションを使って利用料金を試算することが出来ます。
かなり便利で多くの方が使っていると思うのですが、これまではリソース情報をひとつづつ画面上でポチポチ入力していく必要があり、様々なスペックで組み合わせている EC2 を 100台見積もりたいなどの場合に少し手間でした。
本日のアップデートで一部のリソースに関して、Excel テンプレートに情報を入力してアップロードすることで一括インポートして計算することが出来るようになりました。
使い勝手がわからないですがなかなか熱い気がします。
見てみましょう。
通常の登録方法
先に確認ですが、一括インポートを使わない場合は以下のように EC2 であれば料金に関するパラメータを画面上でひとつづつ選択していく必要がありました。
一括インポート
今回のアップデートでサービス選択画面の右上に「一括インポート」ボタンが追加されました。
たしか...無かったはず。
こちらを押下すると以下のような一括インポート画面に遷移します。
ここで一括見積もりするサービスを選択します。
後述しますが一括見積もりした単位でグループとして見積もりに追加されます。
本日時点で一括見積もりに対応しているサービスは以下です。
- EC2 instances
- EC2 Dedicated Hosts
- Elastic Block Store (EBS)
本日は EC2 instances を試してみました。
一括見積もりするサービスを選択すると以下のように画面が切り替わり、Excel テンプレートのダウンロードとアップロードが出来るようになります。
早速 Excel テンプレートをダウンロードしてみましょう。
テンプレートは以下のような形式になっています。
1 シート目に説明や注意事項が記述されており、2 シート目に入力をしていきます。
ダウンロードした時点でサンプルとして 2 件入力済みになっていますね。
試しにそのままアップロードしてみましょう。
おお、そうするとすぐにコストが算出されました。
内訳を確認するために、「概要を保存して表示」してみます。
良いですね。
一括インポートの単位でグループ化されており、さらにシートの B 列の Group 値に従ってサブグループが作成されています。
なお、アップロードした時点で通常の入力データと同じように扱われるようで、入力済み情報を Excel テンプレートとしてダウンロードすることは本日時点では出来ないようでした。
テンプレートに入力してみる
今度はダウンロードしたテンプレートへ少し入力してからアップロードしてみます。
Excel は結構入力規則などが設定されています。1 シート目をよく見ながら入力しないと思わぬエラーになります。
Group や Description のようなフリー入力もあれば、AWS Region、Operating System などはドロップダウンからの選択になっています。
一方で Instance Type は選択式ではなくフリー入力でした。
Assumed Usage については Usage Type が Hours/Week を選択した状態でかつ上限値が 168 になっていたりとこういった入力制限が多い印象です。
当然ながら RI や SP についても選択が可能です。
アップロードすると以下のように期待どおり個別に計算されました。良いですね。
アップロードファイルにエラーがある場合はアップロード時点でエラーメッセージが表示されます。
「エラーを表示」ボタンを押すとエラー一覧が表示されそうに読み取れますが、本日時点ではアップロードしたファイルがダウンロードされるだけでした。このあたりは修正されそうな気がしますね。
さいごに
本日は AWS Pricing Calculator で Excel テンプレートから一括インポートで一部リソースの計算が出来るようになったので試してみました。
数百台~千台の仮想マシンを AWS へ移行する際など、大規模な EC2 や EBS などを見積もる際に活用出来るのではないでしょうか。
なお、テンプレートの 1 シート目に以下の記述があったので一度にアップロード出来るのは 1000 行までのようです。
You can only enter configurations for upto 1000 rows at once.