AWS Snow Family Large Data Migration Manager について調べてみた
たぬき( @tanuki_tzp )です。
大阪リージョンでも AWS Snow Family Large Data Migration Manager が利用できるようになっていました。
AWS Snow Family Large Data Migration Manager is now available in additional Regions
東京リージョンでも 2022/4 から利用できる機能だったようなのですが、AWS Snow Family 自体を触る機会がほぼないので、このアップデートで知りました。
なので、この機に調べた内容をご紹介できればと思います。
Large Data Migration Manager
機能がリリースされたときの What's NEW? の記事です。
Large Data Migration Manager は、オンプレミス環境から 500TB 以上の大量のデータを S3 に移行させる移行計画を立てるための機能です。
移行したいデータのサイズ、オンプレミス環境に同時接続可能なデバイスの数などから、必要な Snow デバイスの数を予測します。
そのあと、データ移行の予測スケジュールを作成し、希望する移行スケジュールに沿った Snow ジョブの注文スケジュールを作成します。
そして、この移行プランに Snow ジョブを追加することによって、各ジョブを一括で追跡し、移行状況を一つのダッシュボードにまとめることができます。
設定内容
- 移行プラン名
データ移行のプラン名を付けます。 最長 64 文字の a~z、A~Z、または 0〜9 を使用した文字列が使用可能です。 制限事項として、「 aws: 」で文字列が始まらないこととあるのですが、記号自体の仕様が不可となっているので、そもそもコンソール上では打ち込めないようになっています。
- 配送先の住所
新規入力か以前使用した住所を選ぶことができます。
ここで注意することが、Snow デバイスを注文するリージョン、Snow デバイスの配送先の住所、Snow ジョブを作成する際に指定する S3 バケットのリージョンを国単位で合わせることが必要です。
東京・大阪リージョンのコンソール上で Large Data Migration Manager や Snow ジョブの作成を行おうすると、住所の国は Japan しか選択できないようになっています。
- 同時実行デバイス
オンプレミス環境で同時にデータをコピーできるデバイスの数を指定します。
発注したい数ではないので注意してください。
- AWSに移行する合計データ
移行させる合計データサイズを入力します。
大量データ移行プランのため、500TB 以上の値を入力してください。
- サービスアクセス
Snow Family ジョブで使用される CloudWatch への書き込みと Amazon SNS からのメッセージ発行に対するアクセス許可を持つ、IAM ロールを指定する必要があります。
ユーザーが作成した既存のロールの ARN を指定するか、新規で必要権限を持つロールを自動作成して適応するかを選択できます。
必要なポリシーについては下記の「例 4: 期待される役割のアクセス許可と信頼ポリシー」を参考にしてください。
カスタマー管理ポリシーの例 - AWS Snowball Edge 開発者ガイド
- 通知を送信
この移行プランからの通知を受け取るかを選択できます。
個別の Snow Family ジョブからの通知は、この設定では変更できないので注意してください。
- 通知を設定
前項の「通知を送信」で通知を受け取る設定にした場合、通知先の SNS トピックの設定を、既存か新規から選択できます。
おわりに
実際に使用することはできなかったものの、Snow Family をあまり触る機会がないため、今回調べてみてとても勉強になりました。
特に、調べてみる前はこの移行プランを立てるだけで一括で Snow デバイスが注文されてしまうのではないかとびくびくしていたのですが、移行計画を立てる段階とジョブ注文は別と知り、安心しました。
実際に Snow Family を使用する際には、最初から Large Data Migration Manager を使用して複数台の発注をするのではなく、まず 1 台でテストしてからにしてください。私とのお約束です。