【AWS Summit Tokyo 2019】ドコモが実践している「ユーザ視点のサービス開発」と「高速リリース」を実現する組織の変革 【セッションレポート】 #AWSSummit

2019.06.12

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AWS Summit が遂に始まりましたね。私は電車を間違えて遅れかけました。 Day1のセッション、「ドコモが実践している「ユーザ視点のサービス開発」と「高速リリース」を実現する組織の変革」を受講したのでレポートを記載します。 本ブログは、AWS Summit 2019 day1のセッションレポートになります。

セッション概要

ドコモ様が実践している、AWSを最大限に活かすための組織作りと、AWSのメリットについて

登壇者

三井 力 様 小西 慧 様 車谷 駿介 様

AWSへ移行する前の状態

開発部署、基盤の開発部署、経営部署、そして外注先の企業でのやりとりをしながら開発をしていた。 そのため契約や、会議に対してどうしても注力する必要があるため開発速度が遅かったり、お客様や競合他社を意識した開発ができていなかった。 そのような状態から、2012年頃からAWSへ移行を進めていった。

AWSへ移行して良かったこと

AWSへ移行し、開発を外注先から準内製化(外注 + 内製)し、ウォーターフォールでの開発からアジャイルへの開発へ移行した。 そのことによって以下のようなメリットが生じた。

  • AWSの豊富なマネジメントサービスによる開発コストの低下、そして開発の加速
  • クラウドサービスなのですぐに始められて、トライアンドエラーが簡単にできる
  • 内製化により部署間、会社間を挟まなくなるため開発速度の向上

また社員が自ら開発することで社員のスキルが向上し、それによる開発速度の向上といった内製化したことと、AWSを使ったことに起因してさらに開発速度も向上していった。 そして、今までは部署間外注先へ無駄に意識していた状態から、各々協力しやすい体制になり、開発自体もお客様目線で、競合他社や新技術を意識して開発できるようになっていった。

社員への意識づけ

開発体制を整えつつ、社員へ自分たちでAWSを使って開発できるように意識づけるためにこのような取り組みも実施している

  • やる気のある社員の投入
  • 社員間での無駄な綱引きを防ぎ決定を早めるために必要に応じて権限を付与する
  • 成果を出した社員には楯やステッカーを渡して表彰する
  • うまくいった技術を勉強会を通じて共有する
  • AWSを含めトライアンドエラーしやすいようなプロトタイピング環境を準備する
  • JAWS_UG, AWS Summitといった、コミュニティ、他社、そして最新技術を意識する
  • tableau, Google Analyticsなどといったデータの活用サービスを活用する
  • Slackなどのしようや、Web Hookなどを生かしたコミュニケーションツールを活用する

AWSを使った自走できるチーム作り

準内製化したため社内のチームメンバーがどこまでやっていいのかがわかりづらく、どうしても動きづらい雰囲気ができてしまう。 なので自分たちでやるという雰囲気を作るために下記のような取り組みをした

  • 誰かが先陣を切ってAWSを使う
  • 他の人がやっているので周りも徐々にやっていいものだと思えるので真似できる
  • 浸透していく中で、侵犯を一般に変えられる
  • スモールにAWSを使う
  • Lambdaを使ったサーバレスなど小さくAWSを始めてる
  • ex: ChatOpsの仕組み作り
  • ex: APIを通じた通知の設定
  • 小さな変更を積み上げることでAWSへの移行が容易になる

三井様視点でのAWSの良かったこと

  • フルマネージドサービスだから短期間、少人数での開発ができる
  • AWSへのロックインは発生するがそれ以上のメリットがあるので問題ない
  • 自分たちでトライアンドエラーできるのでより良い構築ができる
  • 外注に頼むよりより早く、より安く構築できることもある
  • パフォーマンスチューニングがすぐできる
  • DBのIOが急に増えたとしてもスケールダウンできる
  • ストレージの変更なども容易にできる
  • 世の中のサービスやマーケティングにより敏感になれる
  • プロトタイプを自ら作って提案ができる * 会議や手続きが内製化によって減ったため社内での無駄な対立が減り、競争(お客様視点、競合視点)に注力できる

小西様視点でのAWSの良かったこと

  • 豊富かつ強力な機能を提供している
  • 用途に応じたアーキテクチャをフルマネージドで構築できる
  • 一度構築したアーキテクチャの改良も簡単にできる
  • AWSサービス自体の成長
  • AWSサービス自体が機能拡張を続けているので今まで実現できなかったことが時間とともに可能になっていく
  • エンジニアとしてのモチベーション向上
  • JAWS-UG、社内外の勉強会、活用企業のテックブログなどでの勉強ができる
  • AWSの提供しているサミットやトレーニングルームなどがある

チームメンバの実感

AWS + アジャイル + 内製化 によってやりがいが変わったかをチームメンバにアンケートをとったところ、多くの社員がよくなったと回答している。 具体的には下記のような点で良さを感じている

  • 新たな技術を学べるものスキルアップを実感できる
  • 実際のデータを見ることができるので開発のモチベーションに繋がる

さいごに

AWSへの移行のためには社内での雰囲気や仕組みづくり小さくAWSを始めること の重要性を再実感しました。 今後もAWS Summitを楽しんできます。