[アップデート] Amazon Aurora DSQL マルチリージョンクラスターをバックアップから復元する操作が簡単になりました
いわさです。
Amazon Aurora DSQL はシングルリージョンとマルチリージョンクラスターの概念があります。
先日のアップデートで東京・ソウル・大阪を使ったマルチリージョンクラスターがサポートされましたね。
このマルチリージョンクラスター、実はこれまではシングルリージョンクラスターに比べて復旧操作が面倒でいくつかのステップを踏む必要があったのですが、先日のアップデートでマルチリージョンクラスターを簡単に復元できるようになりました。
まず、従来はマルチリージョンクラスターの復旧ポイントの場合はマネジメントコンソール上での操作がサポートされていなかったのですが、今回のアップデートでマネジメントコンソール上での操作が可能になっています。
そして、従来は各リージョンで AWS CLI などで復旧処理をした後24時間以内にマルチリージョン構成の再設定作業などが必要だったのですが、そのあたりも全部いらなくなりました。勝手にやってくれます。
試してみましょう。
ソースリージョン:東京、ピアリージョン:大阪で復旧操作をしてみる
冒頭のブログはソースリージョンが東京で、ピアリージョンがソウル、ウィットネスリージョンがソウルでした。
東京リージョンのクラスターから作成したオンデマンドバックアップを使ってこのマルチリージョンクラスターを復元しています。
重要な点がひとつありまして、アップデート前と同じく同一の復旧ポイントがリージョン間コピーされている必要があります。
そのため、今回の検証では東京リージョンのクラスターから作成したオンデマンドバックアップをコピージョブで大阪リージョンに送信しておきました。
操作は非常にシンプルになりまして、AWS Backup コンソールから東京リージョンの復旧ポイントを選択し、復元ボタンを押します。
シングルリージョンクラスターの復元と同じです。
そして、復元オプションの中でマルチリージョンクラスターの設定ができるようになっていますので、ここで「ピアリージョンを追加」を選択します。
そうすると、ピアリージョンとウィットネスリージョンを指定することが出来ますのでここで指定します。
元のマルチリージョンクラスターはピアリージョンがソウルでウィットネスリージョンが大阪だったのですが、逆に指定してみましょう。
あとは復元ジョブが良い感じに全部やってくれるようになったので待つだけです。今回の場合だと東京リージョンと大阪リージョンでそれぞれ AWS Backup の復元ジョブが実行されています。
復元が完了しました。
なお、私の環境のマルチリージョンクラスターは初期状態からほとんどデータ作成などしていない状態でしたが、復元時間は約10分ほどでした。
別リージョンに同一の復旧ポイントがない場合「No associated recovery point found」エラーが発生する
なお、東京リージョンの復旧ポイントを、大阪リージョンへコピーをしておらずにピアリージョンに指定した場合、次のように復旧ポイントが見つからない旨のエラーが発生しました。
ピアリージョンへ復旧ポイントがコピーされているか確認するようにしましょう。
ウィットネスリージョンへのコピーは不要でした。
さいごに
本日は Amazon Aurora DSQL マルチリージョンクラスターをバックアップから復元する操作が簡単になったので使ってみました。
アップデート前の復元操作をしたことがなかったのですが、本日時点では AWS Backup / Aurora DSQL のマルチリージョンクラスターの復元に関するページで日本語に変更すると確認するとが出来ます。
マネジメントコンソールがサポートされていなかったり、API での復元操作後にマルチリージョンクラスター構成の設定変更をしなければいけなかったりと手順が面倒だったのですが、今回のアップデートでとてもシンプルになりましたね。
また、今回のブログ内容で試したように3つのマルチリージョン構成の中でウィットネスリージョンを変更したい場合などにもこの復元方法を利用することが出来そうですね。
今回であればウィットネスリージョンを大阪からソウルに変更することが出来ました。